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不動産屋を賢く選ぶ (第18回)

不動産屋を賢く選ぶ


物件探しの前提が変わった


以前は、飲食店の物件探しをするには、まず一つの不動産屋に決め、じっくり二人三脚で探すのが最良だと言われていた。実際にそうやって探していた人が多かったし、そうすることでいい物件を見つけだすことができた。
しかし、今はスピードが重視される時代。作ろうと思った店の構想が、今すぐならヒットする可能性をもっていても、それが1年後にオープンしたのでは、もう古いと見向きもされない可能性もあるのだ。つまり物件探しにも、あまり時間をかけない方がいい。
ただし、あまりに焦り、条件の悪い物件を選んでしまったのでは商売は立ち行かない。少しでも早く、いい物件を見つけるには、やはりコツが必要となるのだ。もちろん、物件探しに不動産屋との二人三脚が必要であることに変わりはない。つまり、どんな不動産屋を選ぶかが勝負の分かれめとなる。
飲食店などの店舗物件を扱う不動産業者は大きく分けて2種類あることをご存じだろうか。
一つは、どこにでもある地域密着型の不動産屋で、住宅物件も扱う、いわゆる普通の不動産屋。そしてもう一つが、店舗や事務所など、事業用の物件を専門的に扱う不動産屋。二つの特徴を理解し、賢く使い分けることが成功へのカギとなる。


特定地域の情報をいち早く入手


まず一つめの地域密着型の不動産屋は、商店街や駅前にある不動産屋だ。賃貸住宅を借りるために利用したことがあるという人も多いだろう。この不動産屋の最大の強みは、情報の早さにある。
マンションやビルのオーナーは、空き部屋(テナント)がなく、常に満室であることが望ましい。そのため、次の借り手が見つかりにくい店舗物件の解約には、3カ月前の告知を義務付けているところが多い。オーナーは解約の申し出を受けると、次の借り手を探すために、不動産屋に募集を依頼する。
個人所有のビルや商店街の物件などは、特定の不動産業者との付き合いが深い。こういった場合、テナントに空きが出そうになれば、住居同様、最初に情報を話すのは、おなじみの不動産屋ということになる。一般の不動産屋にその情報が流されるのは、解約が近くなってから、または解約後が一般的なので、それまでは地元の業者のみが知る情報となるのだ。いい条件の物件は、前の店舗が閉店する前に次の借り手が決まるカラクリはここにあるのだ。
このタイプの不動産屋を探すには、狙った地域の空き物件に「テナント募集」の表示を探すのがよい。何もその物件を契約するのを目的にするのではない。あくまでもその地域に強い不動産業者を探す一つの手段として活用するのだ。また、近くの不動産屋であればこまめに顔を出し、友好な関係を築いておくことも重要だ。


情報量とサポート力で出店者をカバー


もう一つが店舗物件を専門に扱う不動産業者。23区内や都内全域など、広い範囲の物件を扱う。物件探しだけでなく、その後の内外装工事や融資など、専門的な立場からのアドバイスがもらえるのが特徴だ。
同じ予算でも、出店地域によって借りられる広さや立地条件は大きく違ってくる。「○○線沿線」とか、「ターミナル駅に近い物件」などと、広い地域を想定しているのであれば、こういった業者を利用するのが賢明だ。
また、専門であることの強みとして、「その物件は融資を受けやすいか」、次のステップとなる「工事業者をどうするのか」など、賃貸契約から融資、オープンにかかわる広い知識までサポートしてくれるところが多い。
開業と融資は、切り離せない。せっかくいい物件を見つけても、融資が下りないために土壇場であきらめる・・・ということがないよう、物件探しの段階から考慮しておけば、予防線になるだろう。
このタイプの業者は雑誌やインターネットで検索するのも一つの手だ。また、すでに開業した人に紹介してもらったり、業者によっては無料で定期的に飲食店開業セミナーを開催しているケースもあるので、大いに活用したい。


業者は自然に絞り込まれる


物件探しでは、この二つの業者のどちらが自分に適しているかを考えた後に、複数の不動産屋に足を運び、多くの担当者に会って、物件を見に行くとよいだろう。そうしていくつかの不動産屋に通ううち、情報力のある業者や親身になってくれる担当者が自然に絞り込まれてくる。
“物件探しをスピーディーに”とは言っても、ある程度の時間はかかる。そんな時に焦りは禁物だ。
その場限りではなく、長く関わっていくからこそ、信頼でき、要望をきちんと聞いてくれる業者や人を選ばなければならない。多くの人が狙っている掘り出し物件を積極的に見つけ出し、スピーディーに対応してくれる業者との出会いが、いい物件を契約する最大の秘訣と言えるのだ。


太っ腹な不動産屋社長との出会いが人生を変えた


物件探しのポイントに、「親身になってくれる不動産屋探し」とよく言われる。何をもって“親身”というのかは難しいところだが、究極の“親身になってくれた不動産屋”の話を紹介しよう。
ある青年がラーメン屋を開きたいとその不動産屋を訪ねた。20代の青年は、ラーメン屋で修業し、安い給料からコツコツと貯蓄をしていたが、その額はわずかに150万円。必死に貯めたお金だったが、開業するにはあまりに少なすぎることを知り、落胆を隠せなかった。融資を受けたくても、保証人がいなかったからだ。
夢をあきらめようとしたとき、不動産屋の社長が保証人になることを提案しくれた。もちろんいくつかの条件を提示したが、店舗運営に必要以上に口を出すつもりはない。ただ、青年の熱心さと人柄に惚れてのことだった。
ラーメン屋は開業から1年が過ぎ、順調に売上を伸ばしている。客数が伸びず困った時や味に自信がなくなった時、いつも厳しくアドバイスしてくれたのが、この社長。青年は「感謝してもし尽くせないほどの感謝をしている」という。
実は、この社長が保証人となった店舗はここだけではない。すでに10人近くの人をサポートし、そのすべてがうまくいっているという。
時として人との出会いが人生を左右する。その一つの形が、物件探しにも隠れているから驚きだ。


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