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ほとんどの物件で実現可能 家賃交渉で賢い契約 (第48回)

【物件は予算内では探せない?】

 私は何人もの開業者に会ってきたが、個人経営者の中で「予算よりも安く物件を探せた」という人はほとんどいない。もちろん、狭い物件や立地条件を譲歩した結果「予算よりは安かった」という人はいるが、それが?思い通りの条件で?となるとなかなかいない。
 物件探しの難しさは『広さや立地条件』と『コスト』のバランスにある。希望の条件を満たす物件は、大抵予算をオーバーしていると思った方が良い。
 では、予算に合わない物件は諦めるしかないのだろうか? 答えは「NO」。交渉によっては、予算内に収めることも可能だ。もっと言えば、運良く予算内の物件に出会えたとしても、まずは家賃を下げる交渉をしてみた方が良いだろう。ランニングコストを抑えることができれば、それだけ安定した経営がしやすいのだから。



【大家の心理も考えて家賃交渉】

 もちろん、すべての物件で家賃交渉が可能なわけではない。人気の物件は、そのままの価格でも契約したい人が何人も出てしまうため、交渉の余地はない。しかし、掘り出し物件はそもそもほんの一握りのため、ほとんどの物件で価格交渉をすることが可能だとも言える。
 物件オーナーの立場になってみれば、希望の賃料で貸すことよりも、早く次の契約を済ますことを優先したい。例えば賃料が30万円の物件を、そのまま空き店舗にしておくと1ヵ月で30万円、2ヵ月で60万円の収入がないものになってしまう。物件の中には、半年以上も借り手のないものも少なくない。大家としては、この状態は何としても避けたい。それ故に、1?2割安くしてでも、早く借り手を見つけたいのだ。
 なかには、36万円の賃料を24万円で契約した例もある。もちろん、粘り強い交渉の賜物だが、こういった例があることを知っておくと心強い。



【周辺の相場を調べるのも必須】

 家賃交渉をするときには、いくつかのコツがいる。闇雲に「予算がないから安くして欲しい」と言うのは逆効果だ。
 まず参考にしたいのが『近隣の相場』。平均的な相場を知るだけでなく、安めの物件実例を挙げて交渉に当たると良い。物件の賃料は、相場+物件そのものの価値(築年数や設備など)を加味して設定されているが、個人所有の物件であれば大家の価値観や希望も含まれている。これを譲ってもらうには、実例が一番だ。
 また交渉する先は、不動産業者ではなく大家であることを忘れてはならない。不動産屋は大家との付き合いが長いことが多いため、どんなに熱心になっても、それを伝えることしかできないことを理解しておくと良いだろう。



【居抜きは造作の値下げ交渉も】

 さらに、居抜き物件の場合は、店舗造作の譲渡金を下げることも考える。
 造作は、前の持ち主が設定するものであり、明確な基準があるわけではない。特に、経営がうまくいかず、開業からあまり期間が経たない状態で閉店した場合、価格が高めに設定されていることが多い。しかし、できるだけ早く現金化したいのも心情。つまり交渉の余地が十分にあると言えるのだ。自分の目で一つひとつ確認しながら値付けをし、自分なりの見積りを立て交渉に備えたい。
 購入当時の価格を基準にするのではなく「これから何年使えるか」「使用状況はどうか」「修理歴はあるか」など?これから?を見極める必要がある。買い取ってみたものの、すぐに故障して使えなくなったという場合、それを廃棄して新しい什器を購入することになる。什器は廃棄するにも費用がかかるため、それだけコスト高になってしまうのだ。
 造作は、言い方を変えれば「中古品の購入」であることを理解し、後悔しない設定が理想だろう。
 家賃は毎月発生するコスト。月に2万円の差は、年間で考えれば24万円になる。これは決して小さくない額だ。成功する店舗経営のためにも、家賃交渉でコストを下げ、賢い経営を目指したい。




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