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低リスクで手軽に飲食店開業にチャレンジ! 間借りやシェアキッチンの活用方法とは

2019年9月12日(2023年6月20日更新)

低リスクで手軽に飲食店開業にチャレンジ!

画像素材:PIXTA


飲食店を開業するには多くの資金が必要になりますが、近年では別の飲食店を間借りしたり、複数の店舗でキッチンをシェアしたりすることによって、低資金、低リスクで開業に挑戦することもできるようになりました。そこで今回は、間借りやシェアキッチンなど、自分の店舗を持たずに始められる店舗形態やその事例についてご紹介します。

店舗を持たずに飲食店を経営する方法とは?

飲食店を開業する際は、物件を探して契約し、内装工事を行い、備品を揃えて…と開業までに時間と費用がかかります。しかし、近年は物件を持たずに飲食店を経営する方法が増えてきています。代表的なものには、「間借り」と「シェアキッチン」が挙げられます。

「間借り」とは、どこかの飲食店の定休日や営業時間外など、空いている時間帯を借りて営業するスタイルのこと。初めからある店舗を活用するため、開業準備にかかるコストを大幅に削減することができます。

一方で「シェアキッチン」とは、複数人の料理人でキッチンをシェアしながら営業するスタイル。シェアキッチンで作った料理は、「出前館」や「Uber Eats」などのデリバリーサービスを利用してお客様に届けます。シェアキッチンのサービスを提供する企業も増えつつあります。

これらを活用することは、飲食店を始めたい方にとって有効ですが、注意点も多くあります。間借り、シェアキッチンを活用するメリットやデメリット、活用事例を見ていきましょう。

低リスクで手軽に飲食店開業にチャレンジ! 間借りやシェアキッチンの活用方法とは

画像素材:PIXTA


飲食店を間借りで経営するメリット・デメリット、活用事例

■メリットは、開業のハードルが低いこと
物件選びや内装工事などといった開業準備、開業資金のほかに、毎月の家賃や光熱費などの固定費も、自分で店舗を構えて運営することに比べ、低予算で済むのがメリット。厨房備品や食器など細々したものも借りられる場合があります。ただし、こうした費用のやり取りや内容については、オーナーとの関係性がとても大切になります。

■デメリットは、自分がやりたいお店の雰囲気を作りにくいこと
自分の提供したいメニューと合わない厨房設備である可能性があったり、食材を保管するスペースが限られていたりすることがデメリットです。たとえば、夜にやっているお店の昼の時間を利用する場合、あくまでも夜の営業ありきなので、店内の雰囲気は大きく変えることができません。

もちろん、店と自分の提供する料理がマッチしていれば問題ありませんが、自分の思い通りの物件で営業したいと考えている方は注意が必要です。間借りする場合は、その店舗が自分の店のイメージとうまくフィットするかも視野に入れつつ、検討するようにしましょう。

■間借りの活用事例
近年話題になっている「間借りカレー」は、自分の店舗を構えずに空き時間のある店舗を間借りして経営するカレー屋のこと。バーやスナックなどを昼の間だけ借りて営業するお店が多いそうです。

たとえば、高田馬場でバー『The Harley』を間借りして経営している『まっちゃんカレー』は、牛肉、豚肉、鶏肉を使って無水調理でつくるキーマカレーの人気店。バーが夜のみの営業をしているため、空いているお昼の時間にカレーを提供しています。

飲食店をシェアキッチンで営業するメリット、デメリット、活用事例

■メリットは、他の飲食店のシェフとコミュニケーションが取れること
開業資金や開業準備にかかる時間が削減できるという点では、間借りで経営することと同じメリットがありますが、ほかにもシェアキッチンは、入居する他店舗のシェフ達と、情報共有や相談ができることが挙げられます。

シェアキッチンを利用する飲食店のジャンルは多種多様。同じ業態の店もあれば、まったくジャンルの違う店のシェフと出会えることもあるでしょう。同じ空間にさまざまな料理人がいるからこそ、普段はできない情報交換が可能になります。

■デメリットは、実店舗に比べて売上の拡大を望めないこと
シェアキッチンで営業する場合はサービスできる場所がないため、基本はデリバリーやテイクアウトの商品が主体になります。また、作る料理の量やスタッフの人数も限られてしまうため、実店舗に比べると、なかなか売上拡大には繋がりにくい面も。

最初にシェアキッチンを活用して始める店舗も、初期費用が貯まったり店舗の明確なコンセプトが決まったりすると、いずれ実店舗を持つ店舗が多いようです。

■シェアキッチンの活用事例
シェアキッチンサービス『Kitchen BASE』には、全てデリバリー専門のゴーストレストランが複数入居。飲食店はここで調理した料理を、「出前館」や「Uber Eats」などを活用し販売・デリバリーしています。

運営側は場所の提供だけでなく、開業や運営に必要となるデリバリープラットフォームの登録手続きをはじめ、配達要員の確保や開業後のマーケティングサービスまで行ってくれるのだそう。

飲食店を開業するにあたってリスクを最小限に抑えてチャレンジできる、間借りやシェアキッチンについて、活用事例とともにメリットやデメリットをご紹介しました。手軽に開業できる新しい選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

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