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コロナ禍においてもヒットブランドを生み出せるワケ。DREAM ON赤塚元気氏の”ワクワクファースト”経営論をひも解く

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2022年08月17日

東京都、愛知県を中心に「DRAエイトマン」、「エスプレッソ D ワークス」、「ワンハンドレッドベーカリー」、「君のハンバーグを食べたい」など、数々のヒットブランドを擁するDREAM ON(東京都渋谷区、代表取締役社長:赤塚元気氏)。代表の赤塚元気氏は、「居酒屋甲子園」の発起人のひとりとしても知られ、飲食業にかける熱い想いと人柄が、企業の在り方にもありありと映っている。そんな赤塚氏の創業物語や「居酒屋甲子園」誕生秘話、今後の展望などをインタビュー。あふれ出るバイタリティと温かみある人柄、鋭い経営論が内在した赤塚氏の魅力に迫る。

コロナ禍においてもヒットブランドを生み出せるワケ。DREAM ON赤塚元気氏の”ワクワクファースト”経営論をひも解く

父の店舗を引き継いで創業。約1年間で月商1800万円の繁盛店に

―では、赤塚社長が飲食業に触れたきっかけから教えてください。

赤塚元気氏(以下、赤塚氏):飲食業に興味を持ったきっかけは、大学生の頃に楽コーポレーション(東京都世田谷区、代表取締役社長:宇野隆史氏)の「汁べゑ」でアルバイトをしたことですね。接客がとても気持ちよくて、働いていてすごく楽しかった。正直、大学よりも夢中になっていました(笑)。その経験が鮮烈だったせいか、就活を始めた頃も自分がネクタイとスーツで働くイメージがまったく湧かなかったんです。それよりも、自分に合っている飲食業。こちらの方がはるかに楽しいはずだと考えるようになりました。当初、楽コーポレーションに就職するか、独立するかの2択かと思っていたのですが、そこへちょうど第3の選択肢が飛び込んできまして。

―気になりますね。その選択肢とは?

赤塚氏:地元・愛知県一宮市で父の居酒屋を引き継ぐという選択肢です。実は、私の父は一宮市でずっとアミューズメント施設の経営をしていたのですが、私が高校生に上がる頃、FCの居酒屋経営も行っていました。最初の方は順調だったようなのですが、徐々に売上が下がっていったんです。そんな流れで、ちょうど私が進路を考え始めた頃に父は居酒屋の閉業を考えていると打ち明けてきました。私は独立するとしたら楽コーポレーションのような店舗を作りたい。一宮にはそれっぽい店もない。どうせやるなら、日本一の居酒屋を作りたい。すぐに店舗をやれる環境があるなら、棒に振るのももったいない。そう考えて地元へ帰り、父の運営していた居酒屋を改装。独立一号店「笑顔専門店 炙一丁」をオープンしました。

―あっという間の独立劇ですね。店を始めてからは、いかがでしたか?

赤塚氏: スタッフのモチベーションを上げるまでが苦労しましたね。と、いうのも当時のスタッフは父の居酒屋時代から働いてくれていた方々ばかり。彼らにしてみると、社会人経験はゼロ、料理は作れない、そんな社長の息子が上に立つわけです。しかも、「日本一の居酒屋を作るんだ!」と息巻いている。普通は「どういうこと?」と戸惑いますよね。けれども、私はどういうわけか自信がありました。自分がやると決めたことを自分が先頭に立ってやれば、共感してくれる人は必ずいる。そう信じて毎日朝礼をやったり、ビラ巻きをしたり、掃除をやったりしていたら、徐々についてきてくれる人が出てきた。それにつれて、お客さまも増えてきた。私が引き継いだ頃は月商600万円だった店舗が、1年後には月商1800万円まで上がったんです。

―すごいですね! 特に、今のエピソードに出てきた「朝礼」は「炙一丁」の名物になったという話も。

赤塚氏:「朝礼」の原点は、私が店長に就任する前、父の紹介で受けていた管理者養成学校の経験がもとになっています。楽コーポレーションでは楽しさを学んでいた一方、社会経験のない私にとって、社会人としての厳しさは無縁でした。挨拶するとき、指を揃えて大きな声でしなければならないなんて知らなかった。
驚いた反面、「これはいい」とも思いました。「楽しさ」の中に「厳しさ」も取り入れメリハリをつくってみたら、それはきっと私のオリジナルになる。その考えが体現されたのが、朝礼です。最初はお客さまも戸惑っていたのですが、徐々に「うるさいけど、頑張っててイイね」と応援してくれて、いつの間にか名物になって(笑)。

―「てっぺん」の大嶋啓介社長が、赤塚社長の朝礼をインスパイアしたという話も聞いています。

赤塚氏:ウチの朝礼が名物となってきた頃、父と「かぶらや」の岡田憲征社長が互いの会社で講演する機会があったんです。私は父のカバン持ちとして「かぶらや」へ行ったのですが、ひとりだけ目の輝きが違う人物がいました。それが、「てっぺん」の大嶋啓介さんだったんですね。
「すごいオーラのある人がいたなあ」って思っていたら、父の講演のためにいらっしゃった岡田社長のカバン持ちをしている人がいる。それが大嶋さんだったんですね。そして、「炙一丁」の朝礼を見ていたく感動してくれた。それ以来、私と個人的に交流するようになりました。 その後、「大阪に面白いヤツらがいる」と大嶋さんに連れられて出会ったのが、大阪笑売研究所の上山弘朗さんとリンクワンの深見浩一さんでした。

―居酒屋甲子園の初代理事の方々ですね!

赤塚氏:あの時はみんな若かったんで、4人でお酒を飲みながら「俺たちが飲食業界を変える!」と熱く語り合っていたんですよ。で、ひとしきり語り尽くしたあとに気づくわけです「本気で業界を変えたいなら、酒の場の話で終わるわけにはいかない」と。そういう流れで、「業界を変えるためのアイデア」をそれぞれ持ち寄って1ヶ月後に話し合う約束をしたんですね。

―それは興味ありますね! みなさん、どのようなアイデアを持ち寄ったんですか?

赤塚氏:それが、最初に発表したのが大嶋さんだったんですが、彼があまりに熱く語るから、他の3人が発表することもなく決まってしまったんですよ(笑)。そのアイデアが、当時「牛角」を運営していたレインズインターナショナルの「パートナーズフォーラム」に着想を得た、「居酒屋甲子園」の原案。それを詰めていって、第1回大会開催にこぎつけたと。思えば、あの頃はまだ社長とかではなく、いち店長という立場でした。そんな人たちが集まって飲食業界の将来を本気で考えて大会を開いたんだから、若い力というのは恐ろしいものですよね(笑)。

レインズ西山知義氏から学んだ経営ノウハウも。コロナ禍すら追い風に変えたブランド戦略

コロナ禍においてもヒットブランドを生み出せるワケ。DREAM ON赤塚元気氏の”ワクワクファースト”経営論をひも解く

―先ほどお名前が出てきましたが、レインズインターナショナルの創業者である西山知義さんともご縁が深いと聞きました。

赤塚氏:西山さんはまさに「アニキ」と呼べるような存在ですね。今でもいろいろ教えていただいていて、たくさんのヒントをもらっています。
特に、現在のウチの店舗展開は、西山さんの考えをもとにしています。もともと、私は店舗展開に対しては「ひとつのエリアに別業態をいくつか作る」という、いわゆるドミナント戦略寄りの考え方だったんです。でも、これだと色々な業態を同時に見なければいけなかったり、業績の悪い業態が出たときに改善が難しかったり、いろいろと大変なんですね。
けれど、西山さんは「この単価とターゲットで展開できるエリアが全国に〇ヶ所ある。それに対して、業態は何にしよう」と、展開の規模から逆算して業態を作っていく考え方だったんです。これならば、同一業態で出店戦略をするから業績の改善がしやすいし、展開の広がり方も早い。
また、この方針に変えた頃から業態開発の考え方も変化しました。もともとはエリアの相場に合わせて単価を決めるマーケットインに寄った考え方だったのですが、それだと商品価値を上げにくくて飛びぬけたアイテムを売り出しにくくなってしまうんですね。そこで、「単価いくらを目指そう」、「このターゲットにこういう使い方をしてもらおう」というプロダクトインの考えにシフトチェンジして、業態や商品を考えるようになりました。特に、池袋の「エスプレッソ D ワークス」が転機でしたね。これ以降、ウチが苦手としていたランチでの勝ち筋が見えるようになりました。

―西山さんから上場を勧められ、目指していたというお話も聞いています。

赤塚氏:そうですね。「炙一丁」で創業した翌年に2店舗目を出して以来、1年に1店舗のペースで出店していました。ただ、店舗が増えるごとにちょっとずつ悶々とした気持ちが芽生えてきたんですね。店舗も会社も、調子は決して悪くない。むしろ良いと言ってもいい。けれど、淡々と店舗出店を続け、挑戦をしていない自分自身に納得がいかない。
そんな日々を過ごしていたらある日、西山さんから「上場した方がいい」と言われたんです。正直、それまで上場にはあまり興味がなかったんですが、西山さんのロジカルな説明を聞いていて次第に前向きになってきて、「飲食業界で誰もやっていなかったことに挑戦したい!」と、上場を目指すことに決めました。5年ほど前のことですかね。そこから、商業施設へ出店したり、従来よりも年間の出店数を増やせるような体制を作ったりと、着々と準備を進めていました。ところが、状況が整い始めたころに、コロナ禍がやってきたんですね。

―コロナ禍は、飲食業界に関わる人々にたくさんの影響を与えましたよね。赤塚社長の場合は、どのような影響が?

赤塚氏:実は、私たちにとっては追い風だったんです。と、いうのも、コロナ禍以前から居酒屋業態だけの展開に懸念を感じて、カフェやベーカリーといった業態の準備を進めていたんです。若者がお酒を飲まなくなるような傾向もありましたしね。近い将来、居酒屋業態は緩やかに衰退してしまうと思っていました。それが、コロナ禍が来ることによって一気に進んでしまった印象ですね。そういった状況だったので、「エスプレッソ D ワークス」、「ワンハンドレッドベーカリー」、「君のハンバーグを食べたい」といった業態の展開を早めたら、それが目論見通り、好調に推移したんです。
また、運営を続けていくべき店舗の取捨選択ができたことも良かった。コロナ禍以前からが“良くもなく、悪くもなく”という推移の売上で、この先運営していくか否かを判断しかねていた店舗もいくつかあったんです。けれども、そういう店舗で働いていると、スタッフのモチベーションも上がらなくてかわいそうなんですよね。変な話、コロナ禍で好調な店と不調な店の明暗がくっきりわかれたことで経営判断もしやすくなり、生産性の高い店舗だけ残すことができたと思います。
そういったことをやっているうちに、私の中で「上場路線でいいのだろうか」という気持ちが芽生えてきました。

目指すは会社の拡大ではなく仲間との共創。社員に株を持たせてともに成長する道を選ぶ

コロナ禍においてもヒットブランドを生み出せるワケ。DREAM ON赤塚元気氏の”ワクワクファースト”経営論をひも解く

―今まで進めてきた上場路線から、どのような方向にシフトチェンジしようと考えたのでしょうか?

赤塚氏:このまま上場したとして、その先が見えていない。コロナ禍で飲食企業の株価も下落していたし、苦労が増えるだけかもしれない。それが、果たして社員の幸せにつながるのであろうか? そんなことを思い始めて、自分のやりたいことを考えたとき、「上場とは別の、社員のみんながワクワクできるような未来を作ろう」という結論に至ったんです。
そこで思いついたのは、社員みんなに社長になってもらうこと。
現在、ウチは直営19店舗、FC14店舗を運営していて、好調に推移している。そして、社内にはモチベーションの高い人材が揃っている。彼らに株式を持ってもらって業態を任せ、それぞれが自分の会社として価値を高めていく。そうして5年後、10年後にはバイアウトしましょう、という展開が、私も社員のみんなもハッピーになれるのではないかなと思ったんです。すでに「ワンハンドレッドベーカリー」はドリームオンの社員が代表となり別会社を立ち上げ、運営を行っています。「エスプレッソ D ワークス」、「君のハンバーグを食べたい」もすでに運営するメンバーは決まっていて、着々と進めている状態です。「みんなで億万長者になろうぜ」って伝えて、盛り上がっていますよ(笑)。

―「億万長者」って、なんだか夢がありますね! 会社のためだけではなく、自分のために頑張るモチベーションになりそうです(笑)。

赤塚氏:私の持論ではあるのですが、「社員がワクワクするなら、事業は必ずうまくいく」という考えがあります。もともと、私自身も「日本一の居酒屋をつくる!」と声高らかに「炙一丁」で創業しました。今いるメンバーも、その私のワクワクに共感してくれた人たちばかり。だからみんなモチベーションは常に高いし、仲間意識も強い。家族みたいな仲間たちですね。そして、これから入社してくる人たちにも、ウチの会社に期待して入ってきてもらいたい。例えば、自分が新卒の立場で社長に「億万長者になろうよ!」って言われたら、ちょっと未来に希望が持てると思うんです。そういうワクワクを求めて人が集まる会社にしていきたいと思っています。

―赤塚社長のお人柄もあって熱量高く、温かみのある会社ですよね。そういった意味では、教育やマネジメントにはとても強いと思うんですがいかがでしょうか?

赤塚氏:そこは自信があります。私としては、教育の前に労務があると考えているんですね。私はずっと従業員のモチベーションを高めるため、教育に注力してやってきました。けれども、なかなか離職はなくならない。どれだけモチベーションを高めても、お給料や働く環境がボトルネックになって、続けられなくなってしまう。私自身、そういった課題に対して試行錯誤を重ねてきた結果、労務環境を整えたうえで十分な教育を行うことで、離職率が減るという結論に至ったんですね。

―今年に入ってからは、労務と教育のサポートを担うサブスクリプションサービス「さぽマル」も始めましたよね。

赤塚氏:実際、離職に悩む飲食店経営者は多く、改善のために労務管理システムを入れたとしても徹底、継続ができないという会社がほとんどだと耳にします。そういった方々のために、労務と教育の問題を改善し、なおかつ徹底、継続するための仕組みを作るためのサポートをするのが「さぽマル(http://www.sapomaru.com/)」です。
年商1億から20億ほどの規模で、今後展開を広げていくために本部機能を必要としている方々の利用を想定しています。ユーザーとなる企業に労務担当者を立てて、毎週ミーティングを開き、現場で労務管理が徹底できているか、改善策を継続できているかをヒアリングし、労務環境を整えていくイメージですね。さらに、訴訟リスクの軽減や従業員のメンタル管理、店長塾なども行い、労務と教育の両方の改善サポートをしていきます。

―長年、高い熱量で多店舗展開を続けてきた赤塚社長ならではのサービスですね。では、今後の展望を伺ってもよろしいでしょうか?

赤塚氏:企業としてはもっと違う業態、業種にも挑戦していきたいですね。年内にはスポーツジムの開業も決まっています。それと同時に、やはり社員みんなが稼げる会社にしていきたいです。「お客さまの幸せのために」はもちろんですが、「仲間の幸せのために」も、ウチの会社ではすごく重要視しているところ。みんなで成長して、みんなでハッピーになって。それを念頭に置いて店舗や会社が大きくなっていくのが理想ですね。

株式会社DREAM ONについて

株式会社DREAM ONは、「DRAエイトマン」、「エスプレッソ D ワークス」、「ワンハンドレッドベーカリー」、「君のハンバーグを食べたい」などの複数業態の飲食店を運営。

何事にも前向きで
挨拶と掃除によって社会を明るくし
お客様の満足を自らの喜びとし
全てに感謝ができ
そこに働く人の物心両面の幸せを目指します

株式会社DREAM ON HP:https://dream-on-company.com

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