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知識対価のビジネスモデルが飲食企業の未来を切り拓く! 「サーモンnoodle3.0」の縁petit株式会社・丸尾聖代表が示すニュースタンダードな経営スタイル

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2024年07月03日

『鯛塩そば 縁』、『ただいま変身中』、『サーモンnoodle3.0』といった多様なラーメン業態を展開している縁petit株式会社。斬新なコンセプトが数々のヒットを生み出しているが、成功の方程式を作り出しているのは代表の丸尾聖(きよし)氏その人だ。独立当初から抱く「仲間とともに自由に働き続けていく」という信念に従い、組織の構築と日進月歩の成長を続けている。飽くなきバイタリティに満ちた丸尾社長のアツい思いに刮目せよ!

知識対価のビジネスモデルが飲食企業の未来を切り拓く! 「サーモンnoodle3.0」の縁petit株式会社・丸尾聖代表が示すニュースタンダードな経営スタイル

1986年大阪府出身。高校卒業後、辻学園調理技術専門学校へ入学。2010年、西宮でカレーバルを開業し、独立。翌年に系列店を開業するも、次の展開へと進むため2012年に東京へ移住。『ベジタコBar Amo』、『カレーバル Famille』、『餃子バル 僕と餃子の金曜日』を展開後、2017年に縁petit株式会社を設立。鯛ラーメン『鯛塩そば 縁』を開業し、ラーメン事業を開始した。現在は縁petit、01ヌードルJAPAN、ToSeeの3社を運営し、飲食業態を起点とした多角的な展開を広げている。

辻学園卒業後、赤字店舗の立て直しから独立へ

―最初に、飲食業界へ進もうと思ったきっかけから教えてください。

丸尾氏:高校時代、「30歳までに独立をしたい!」と思っていたんです。でも、大学に行くほどの学力はないから、学歴で同級生に出遅れることは目に見えている。同時スタートをして巻き返しができる仕事はなにか。そう考えて、飲食業界に踏み出しました。
やるなら一流になりたい。それならば、一流どころで学ばなければいけない。そこで最初に入ったのが、辻学園でした。フレンチに初めて触れたのも、ここです。

―これが時を経てフレンチラーメンにつながるわけですね。

丸尾氏:1年制のカリキュラムを受けたので、次の年には卒業。そのまま就職して、同校の講師になりました。けれども、講師となると学生のための準備や後片付けなどもやることになり、自分のスキルアップが難しくなるんです。この頃は、もっと「料理漬け」になって学びたかった。当初は3年間続けるつもりだったのですが、1年で退職します。けれども、その後に入社を希望していたレストランに就職できなかったので、「半年くらい、お酒を勉強しよう!」と、バーで働き始めました。ところが、これが意外なターニングポイントになります。

―ここではどのような転機が?

丸尾氏:縁あって、赤字店舗を任されることになったんです。「現場のことは一切任せてもらう」、「利益は折半」、「手伝ってもらう友人の最低賃金だけは保証してもらう」という条件を呑んでもらって、辻学園の頃の友人と一緒に運営を始めます。結果だけ言えば、すぐに黒字転換して、近隣に系列店を出せるまでにはうまくいきました。
その時に気付いたんです。自分が本当にやりたいことは「独立して店を出すこと」ではなく、「出した店で仲間と自由に仕事をすること」なのだと。
そう考えると、現時点でその願いが叶っている。けれども10年後は、同じようにバー業態で働くのは難しくなる。そうならないために、しっかりとしたビジネスモデルを作らなければ。そう考え、店舗を譲渡し、独立することにしました。

関西での成功経験を糧に東京へ。開業支援で成功を積み重ね、新業態の着想へ

知識対価のビジネスモデルが飲食企業の未来を切り拓く! 「サーモンnoodle3.0」の縁petit株式会社・丸尾聖代表が示すニュースタンダードな経営スタイル

―2010年に立ち上げた株式会社Ambiente。丸尾社長は24歳と、当初の予定よりだいぶ前倒しの独立となります。

丸尾氏:その頃、電鉄とのご縁があって、西宮駅構内の物件を紹介していただきました。「地元農家直送の野菜も販売するカレーバー」というコンセプトがハマり、次の年には2店舗目を出すほどに人気が出ました。ただ、立地に左右されるビジネスモデルだったので、展開できる限界が見えてしまった。それは僕の目指す未来とは違ったんですね。
思い切って関西の店舗を売却して、東京に移住することにしました。もともと、「東京で一旗揚げたい」という気持ちを抱いていたのも後押ししましたね。

―東京へ来たのが2012年のこと。まず、何を始めたのでしょうか?

丸尾氏:開業支援です。これまでの経験で店の立ち上げやコンテンツ開発、人材育成など、自分なりの開業のノウハウが蓄積されてきていたので、それを活用しようと。そんな中、友人から「バーをやりたい」という相談を受け、一緒に『ベジタコBar AMO』を立ち上げることになります。その後、1年おきに『カレーバル Famille』、『餃子バル 僕と餃子の金曜日』を開業し、好調に推移していました。
けれども、運営体系を紐解くと、属人的で再現性に乏しい。なにより、労働集約型のモデルだから、バーの時同様、今いるメンバーが将来同じように働けるか、不安がよぎるんです。
労働ではなく、知識やノウハウを対価にして利益にするために、もっと強いコンテンツが必要だ。そうしてたどり着いたのが、ラーメン業態でした。

店舗の繁盛のその先へ。継続的なビジネスモデルの構築に尽力したラーメン事業

―なぜ、ラーメン業態に着目を?

丸尾氏:すでに飽和状態のラーメン市場ですが、調べてみると8割もの女性を取りこぼしているというデータが出てきた。加えて、海外では「ラーメンは日本食」と認識されているらしいから、海外へ発信する展開も視野に入れられる。今までにないラーメンを創り出し、取りこぼしていた女性層を取り込めれば、十分勝ち目のある業態だと思いました。
そこで浮かんだのが「フレンチ」です。僕には辻学園の頃からの友人で、一流のフレンチレストランで働いているシェフがいる。そんなシェフが作るフレンチラーメンを生み出せたら、そのストーリーも相まってめちゃめちゃ面白い。絶対に、世の中にない!
すぐに何人かの友人に声をかけて取り掛かりました。撤退も視野に入れた、1.5等地の実験的な店。それが、2017年に開業した『鯛塩そば 縁』です。

―縁petitを設立した年ですね。調子はいかがでしたか?

丸尾氏:好調でした。けれども、今回は繁盛することではなく、コンテンツのパッケージ化が目的です。 食材のレシピをメーカーに渡してレトルト化し、それでも評判が落ちないか試したり、FC展開をするためのオペレーションを構築したり、仕入れと卸の仕組みを作ったり。
その後に出店した直営店も、ブランド開発とブラッシュアップ、データの収集といった目的で運営していました。とにかく、ブランドをたくさん増やす必要があったんです。

―なぜ、たくさんのブランドが必要であると?

丸尾氏:一過性のブームではなく、誰でもロングスパンで続けられるビジネスモデルに昇華するためです。
ありがたいことに、フレンチラーメンはヒットブランドになりましたが、ブームがいつまでも続くなんてあり得ない。必ずどこかで下火になる。極端な話、撤退する可能性の方が高い。けれども、仮にそのブランドがダメになっても、ラーメン業態自体は無くならないはず。
そう考えると、あるブランドがダメになったとき、すぐに別ブランドへ切り替えられる仕組みがあれば、事業を継続することができます。だから、たくさんのブランドが必要だと考えたんです。
フレンチラーメンブランドを立ち上げてから約7年。直営店ではひたすらトライ&エラーを繰り返して、開発とブラッシュアップ、データの収集を続けてきました。あと2、3年経ったら20ブランドになる。それだけあれば、誰もが10年以上、店を続ける仕組みが出来上がる。そこでいったんブランド開発もひと区切りになり、次のステップへ進めると考えています。

価値あるものを、世に知らしめる。社員の幸せを創出し、世界へ進出する

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―常に進化を続ける縁petitですが、今後はどのような展望を考えていますか?

丸尾氏:まず、出店に関してはFCのみに限定して、直営店舗に関しては譲渡・売却などして順次手離れしていこうと思っています。
これは、独立前からずっと僕が根幹に抱いている「仲間と自由に働いていく」ための仕組みを作っていくためです。
飲食業界で働く人の多くが、労働時間に対して報酬を得る「労働対価」の働き方をしています。けれども、これには限界がある。時間は有限だし、年齢を重ねるごとに生産性が落ちていくので、「働き続けること」自体が現実的ではなくなっていく。そうではなくて、自身の経験や知識を顧客に提供して成果を挙げる「知識対価」の働き方。こちらにシフトチェンジしていくべきだと考えています。

―多くの飲食企業が課題にしている「働き方」の課題ですね。

丸尾氏:実はすでに、直営のシェフたちのほとんどが現場を離れて、開業支援やコンサルティングを始めとした様々な仕事についています。
また、会社としてブランディングのブラッシュアップにも注力していて、そこに関わるデザインや写真、動画といったクリエイティブにも領域を広げています。しかも、これらは社員の「趣味」が昇華されたものなんです。彼らの好きなコトに対して、僕は案件をとってくる。会社で機材や勉強のための費用を負担する。そして、アウトプットに対してひたすらブラッシュアップする。そのようにして今、彼らのクリエイティブはその道のプロにも引けを取らないクオリティに成長しています。
飲食業界に精通している僕たちだからこそ、飲食店で結果を出すためのクリエイティブが提供できる。これもひとつの知識対価のかたちです。会社としても武器が増えるし、自分の好きなコトがベースだから、社員のみんなも楽しめる。

―まさに、仲間とともに自由に働くということの体現ですね。それでは最後に、丸尾社長の社長としての哲学を教えてください。

丸尾氏:色々とやりたいことはありますが、「本来、価値化されていないものを価値化する」。これが、僕の一番好きなことで、根底にあるマインドなんです。
例えば、おいしい料理を作る店が必ず売れるかと言えば、必ずしもそうとは言い切れません。そもそも、店自体が知られていなければ料理を食べる機会もないし、店側が考える「おいしい」が、お客様の感じる「おいしい」と合致するとは限らない。

―「おいしい」って、突き詰めると好き嫌いの話ですもんね。

丸尾氏:だから、「おいしい」って本来は価値化がされていないものなんです。でも、やりようによってはいくらでも価値をつけることができる。
僕が24歳の頃に西宮駅の構内にカレーバルを出したとき、当初は全く売れなかったんです。でも、主婦層が多かったので、近隣の農家から仕入れた野菜を仕入れ値で売ることにした。仕入れ値ならスーパーより安いから、少しでもこだわりのあるウチの野菜を買ってもらえる。それで「あそこのカレー屋の野菜、おいしいよね」と思ってもらえれば、「野菜がおいしいなら、カレーもおいしいはず」という心理になる。最終的にカレーを食べたら「やっぱりおいしい」と納得感が増し、口コミもしやすくなる。
このようにして、「食べる前のおいしい」を作り出した。これが価値化なんですね。 今、日本ではまだまだ価値化されていない素晴らしいものがたくさんあると思っています。 現在進めているフレンチラーメンはもちろん新業態の開発もしていきたい。ゆくゆくは観光事業にも携わりたい。日本が誇る文化を価値化して、世界に発信していこうと思っています。

縁petit株式会社
https://en-petit.com/

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