- 買い手
- 売り手
飲食店のスペースを有効活用しよう! 収益増にも効果的な施策をずらっと紹介
2019年09月30日
飲食店の営業では、ランチタイムやディナータイムのように忙しい時間帯もあれば、来客数の少ないアイドルタイムと呼ばれる時間帯もあるように、集客数にはどうしてもバラつきが出てきます。収益を上げるためには、単純に来客数を増やすだけでなく、人件費の削減や営業以外での収益など、さまざまな収益効率化が欠かせません。今回は、来客数の増加が難しいアイドルタイムや店舗を閉めている時間のスタイルを見直すことで、収益アップにつながる施策をご紹介します。
アイドルタイムの収益アップ
まず考えたいのは「アイドルタイムにどうやったら収益を増やせるか」ということです。主な施策としては、以下のようなものが挙げられます。
■アイドルタイムに来店を促す施策を取る
アイドルタイムに来店することがメリットと感じられるような施策をすることで、リピート数や集客数の増加が期待できます。具体的には、アイドルタイムに限定した割引クーポンの発行、割引メニュー、ドリンクのおかわり無料サービスなどが挙げられます。
■子ども連れが来店しやすいサービスを提供する
子ども連れのお客様の中には、店の混んでいるランチタイムは避けて、比較的空いている時間帯に利用する方も多くいます。子ども連れでも利用がしやすいよう、子ども用のイスや食器を用意したり、ベビーカーでも対応できるようにしたりすれば、アイドルタイムを中心に、子ども連れのお客様の利用増加が期待できます。また、子ども向けのフードやドリンクなどのメニューは、アイドルタイム限定で割引にすることも施策の一つとして考えられます。
営業時間・営業スタイルの見直し
アイドルタイムの集客数アップを試みても、店舗の形態や立地等によっては、思うように収益につながらないことも少なくありません。現状のスタイルで収益をあげるという考えだけでなく、営業時間や営業のスタイルを変えて、ムダを減らすという考え方も必要です。
■アイドルタイムのメニューを限定する
ランチタイムとディナータイムの時間帯では、食事を取る人よりもドリンクだけの利用が多くなります。アイドルタイムにも料理を提供している場合は、ドリンクなどのメニューに限定することで、キッチンスタッフ分の人件費が削減できます。
■来客数の多い時間帯だけに営業する
あまり収益の見込めないアイドルタイムに営業するよりも、来客の多い時間帯だけに絞って営業をすることで、経費の大きな割合を占める人件費が削減できます。営業時間中に行なっていた仕込みや発注といった作業も、店を閉めている時間帯に集中して行えば作業効率もアップします。
貸しスペースとしての店舗の提供
収益を上げるためには、店舗を営業しなければなりません。しかし、近年では飲食店として営業するだけでなく、店を閉めている時間帯の店舗を貸しスペースとして貸し出し、収益を上げている事例も多くあります。主な事例としては、以下のものが挙げられます。
■レンタルスペース
店舗が昼のみ、または夜のみの営業で、営業時間が短い場合は、空いた時間帯に店舗を貸し出すことで、営業をせずに収益を上げることができます。店側の人間が不在であっても、利用規約やマニュアル等を作り、契約書を交わすことで、リスクを減らすことが可能です。
■貸し会議室
オフィス街が近く、夜のみに営業をしている場合におすすめ。対会社として契約をすれば、トラブル発生のリスクは少なくなりますし、定例MTGなどの機会に使ってもらえるようになれば、一定の収入も見込めます。
■料理教室、あるいは料理可能なパーティー会場
飲食店の場合、キッチンスペースの利用を許可することで、貸しスペースとしての幅が大きく広がります。ベットタウンや住宅街が近い場合は料理教室などに、店のスペースが広く交通アクセスに優れている場合は、料理可能なパーティー会場として提供することができます。キッチンスペースの利用に際しては、利用規約やルールをきちんと利用者に伝えることが大切です。
■結婚式の二次会やパーティー会場として
交通アクセスが良く、営業時間が平日のみ、または夜のみと限定されている場合におすすめ。数時間〜1日単位で貸し出すことで、営業せずに高い収益を得ることができます。貸しスペースとしてスペースを提供しつつ、ちょっとした料理も提供するスタイルも見られますが、中途半端に手を貸してしまうと、かえって非効率になります。場所を提供する場合は貸しスペースとして、場所と料理を提供する場合は飲食店としてと、スタイルの切り替えが必要です。
■店舗をシェアする
貸しスペースとは異なりますが、営業時間帯によって、昼はカフェ、夜はバーのように、一つの店舗をシェアするという試みも増えています。それぞれの経営者が効率的に営業でき、相乗効果で利用客数の増加や収益アップが見込める一方、片方の経営が上手くいかないと双方に損失が出る、来店者の混乱を招く、賃料以外のコストやオペレーションの負担が大きいというデメリットもあります。
収益アップにつながる施策をご紹介しましたが、それぞれの店舗によって最適な施策は異なります。店舗の営業形態や立地、スタッフなど現状を分析し、収益アップにつながる施策を試してみてはいかがでしょうか。
おすすめの記事
-
「壱角家」「山下本気うどん」を手掛ける株式会社ガーデン代表・川島賢氏の思い描く前人未到の未来とは
2024年04月04日