- 買い手
- 売り手
Webで完結する飲食店M&Aのメリットとデメリット。手数料ややりとりはどうなる?
2021年02月08日

手間や費用をかけずにM&Aをしたい考える人が増加しています。その勢いは、新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもりで一層鮮明になりました。WebによるM&Aマッチングサイトの登録者数も増えつつあります。
気軽に案件を見つけ、相手とコンタクトを取ることができるWeb完結型のM&Aサービス。そのメリット・デメリットはどのようなものがあるのか、比較しながら見ていきましょう。
豊富な案件に素早く接触できて手数料も格安
Web完結型のマッチングサイトを使うメリットは非常に明確です。例えば、以下の点が挙げられます。
・案件数が豊富
・素早くコンタクトをとることができる
・自宅で手軽に進められる
・進捗の主導権が握れる
・手数料が安い
人気のM&Aマッチングサイトでは、地域や業種、予算で絞り込みができ、豊富な案件に素早くアクセスができます。また、買い手は売り手に直接交渉できるため、主導権を握りながら進めることも可能です。
さらに、仲介手数料は発生しますが、基本的にこれ以外の費用は発生しません。会社によっては着手金や月額報酬が発生するM&A仲介会社と比較すると格安です。
Webだけで売り手との信頼関係を築けるか?
Web上で完結するサービスは、早く安く進められるなど魅力が多くあります。しかし、M&Aを成功へと導く重要な視点が抜けていることも。例えば、以下のような点が、デメリットとして挙げられます。
・信頼関係を築きにくく、情報を十分に引き出せない可能性がある
・引継ぎ後のトラブルが起こりやすい(責任の所在が不明確になりやすい)
・デューデリジェンスが不十分な状態になってしまう
M&Aを成功させるコツは、経営者同士が同じ価値観を持ち、会社の財務状況や従業員のモチベーションなどを可能な限り正確に把握すること。相手と信頼関係を築き、できる限り情報を引き出さなければなりません。責任の所在があいまいで引継ぎ後にトラブルが起こるのも、売り手と買い手の人間関係が希薄なことに起因します。
デューデリジェンスが不十分になることもデメリットの一つです。デューデリジェンスは財務状況や将来の収益性、経営環境などを調査するもので、買収対象の会社を第三者目線で診断する重要なパート。Webだけで進めるM&Aだと、会社が抱える思わぬリスクに気づきにくくなることもあるでしょう。

初心者がM&Aに取り組むなら専門家に頼ろう
メリット、デメリットを比べてみると、Web上で完結するマッチングサイトはM&Aに精通した人向けのサービスともいえます。会社の財務状況や経営環境といった重要な情報を、買い手から引き出せる人であれば問題ありません。信頼関係を築くといった回りくどい方法ではなく、適切な情報を引き出せるからです。しかし、決して簡単なことではありません。
知識が不足したまま交渉を続けても成約はできるかもしれませんが、その後の組織運営に不安が残ることとなります。初心者が腰を据えてM&Aに取り組むのであれば、知識や経験豊富な専門家から適切なアドバイスを受け、会社の状況を正確に把握するのが望ましいでしょう。
M&Aで最も重要なことは、シナジー効果を生み出して会社を成長させることです。案件を早く見つけて買うことが目的ではなく、組織を育てることが目的だということを忘れないようにしましょう。
おすすめの記事
-
売却オーナー事例:【有名とんかつ店!】品川区2店舗 株式譲渡案件
2024年09月30日
売却オーナー事例 -
売却オーナー事例:【高評価イタリアン!】世田谷区1店舗 事業譲渡案件
2024年09月25日
売却オーナー事例