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わずか10席の繁盛店『コントワールクアン』。ワンオペでも強い店はこう作る!

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『コントワールクアン』のオーナーシェフ・丸井裕介さん

蔵前の路地裏にある小さなワインバー『コントワールクアン』。2015年9月にオープンして以来、ナチュラルワインとこだわりの料理が味わえるとあって、隠れ家的な人気を誇っている。

オーナーシェフの丸井裕介さんは、約10席のこの店を「ワンオペ(=ワンオペレーション)」で切り盛りしている。カウンターの内側のオープンキッチンはまるで彼のコクピットだ。くるくると動き回りながら高性能の調理機器を操作し、フライパンで肉を焼きながら、パスタを茹でる。そんな彼の姿は「見ているだけで楽しい」と評判である。丸井さんが一人で店を経営する理由とは? 作業を効率化し、ワンオペを成り立たせる秘訣も伺った。

異業種から飲食業界へ

丸井さんはフレンチ、イタリアン、和食、パンと幅広い業態での修業経験がある。その前は学校の教師や建築業の現場監督もしていたそうだ。なぜ、異業種から飲食業界に飛び込もうと思ったのだろうか。

「3.11の震災があった時に、福島産の食材が風評被害に遭いましたよね。そのとき『食べ物って何だろう』ということが気になって、自分なりに考えてみようと思ったんです。最初はフリーの内装業をしながら、下北沢のレストランでアルバイトをしました。そこでは、料理だけでなく事務、経理、サービス、ソムリエ業務など、仕事全般をしなくてはいけなくて。『お店って一人でもできるんだ!』という発想の転換になりましたね。働いて半年くらいでほぼ一人で回せる状態になったので、他店の運営も任されるようになりました。そこを辞めた後は、『飲食店って何だろう』ということを突き詰めるために色々な飲食店で働いたんです」

約10席の小ぢんまりとした店内

イタリアンをはじめ様々なジャンルの飲食店で勤務した後、今度は餃子工場の立ち上げを任された。物件の手配から、スタッフのアサイン、マネジメントなど一連の業務を行い、引き継ぎまでをするプロジェクトだった。その仕事が終わった後、まとまった金額が入ったため、自分でお店を作ることにしたという。出店にあたって蔵前を選んだ理由は何だったのか?

「都心の繁華街のような場所は、自分の性格上耐えられないとわかっていたので、都内でも静かな東側エリアを選びました。そこでひっそりやろうと思ったのは、『ナチュラルワインを扱う』と決めていたことも大きいです。ナチュラルワインの生産本数は限られており、当時、個人だった自分には、1日何十ケースも仕入れることはできません。大勢の方に来ていただいても提供できない可能性があったので、初めから集客に力を入れずにのんびりやろうと決めていました」

人を雇わない理由について、丸井さんは「飲食とは何かということをもっと突き詰めて考えたかったから。人に任せず自分でやりたい気持ちが強かったんです」と語る。人件費に引きずられずマイペースにやるためにも、ワンオペがいいと判断したようだ。

厨房にはワンオペでも店がまわるよう高性能の厨房機器を揃えている

電話を置かない理由

『コントワールクアン』は基本的に予約制だが、電話番号を非公開にしており、店に行きたい人はメールかSNSでメッセージを送る必要がある。

「最初は置いていたんですけど、営業の電話が多すぎて、お客様優先じゃないなと思ってやめたんです。それに電話を使わないのは、NO SHOW防止にもなります。SNSならある程度素性がわかるし、メールの文面を見れば、ちゃんとしている人かどうかも察しがつきます。前置きも時間指定もなく、いきなり『今からいいですか?』というメールが来ることもありますが、状況を見てお断りすることもあります。入店のハードルを上げているので、今まで『帰ってほしいな』と思うような変な人が来たことはありません。ドタキャンもまずないですね。年配の方でも、SNSやメールは普通に使っていますし、お店に来たいと思ったらがんばって連絡してくれると思っています」

「NO SHOW」は多くの飲食店が悩んでいる問題だ。SNSを通じて予約してもらうことで、ドタキャン防止につながるのは大きなメリットかもしれない。

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三原明日香

About 三原明日香

これまでに、百貨店の会報誌や、フリーペーパー、グルメ冊子、地域の経済新聞などで取材記事を執筆。社会保険労務士や年金アドバイザーの資格を持ち、人事労務の分野にも詳しい。趣味は都内のカフェめぐりで、とくにチョコレートには目がない。