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坪月商100万超え! 新宿『ビア&カフェBERG』が激戦区で30年以上愛され続ける理由

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メニュー表にはこだわりのメニューがずらりと並ぶ

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メニューが大量にあるのは需要に応えたい気持ちと、スタッフの思い入れから

『ベルク』のメニューはホットドッグなら8種類、ソーセージやハムも4種類ずつあったりと、全体的に種類がかなり多い。管理や調理は大変ではないのだろうか。

「最初はビールの種類も少なかったし、ホットドッグとかホットサンドくらいでメニューの種類は今ほど多くなかったんですよ。それがお客様からの要望や、弱かったランチタイムのテコ入れで増えていった形です。現在、『ベルク』には12人の社員がいて、それぞれが情熱を持って商品開発をしています。実際のメニュー化は副店長の迫川が最終的に判断しますが、やはり各人が思い入れがあるメニューですし、どのメニューにもリピートしてくれるお客さんがいるので減らすことは考えていません。まあそのおかげで仕事内容がどんどん煩雑になってしまって、厨房の中はジャグリングとか曲芸をやってるんじゃないかってくらいの勢いです(笑)」

価格は安く抑えて、何度も通える「優しい味」に

そんなこだわりのメニューは、ブレンドコーヒーが242円(税込)、生ビールが385円(税込)と新宿のど真ん中にある店と思えないほど安い。

「メニューの価格を安く抑えられているのは、セルフサービスを導入して回転率を上げたから、狭い店であっても売上がいくらでも伸ばせるため。新宿駅の東口という人の流れが多い立地だからこそできることだと思います。

メニューが増えるにつれて人件費も増えるのですが、それよりも回転を増やすことで経営が成り立っています。もちろん、原価率を下げるためにメニューの開発段階でロスが出にくいようにも考えています」

井野氏が「ベルクのいいとこ取り」と称するジャーマンブランチ693円(税込)。追加料金でビール、ワインとのセットにもできる

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メニューを決める上でのこだわりはあるのだろうか。

「メニューづくりは、自分たちが毎日食べても飽きない、噛めば噛むほど深い味わいが楽しめるということを基準にしています。カウンターで立って飲食してもらうのってなかなかハードルが高いので、インパクトの強い味のメニューがあった方がお客様を呼べるんですが、それだと一回食べるとしばらくいいやとなってしまうんですよね。スタッフもまかないで食べますし、一人あたりの来店回数を増やしてもらうために優しい味にしています」

モーニングやランチにビールが付くセットがあるのも『ベルク』らしい

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松嶋三郎

ライター: 松嶋三郎

フリーランスのライター。堅いネタから柔らかいネタまで、週刊誌やビジネス誌など紙・Web問わず多数のメディアで執筆中。「書く記事はジャンルも内容も媒体も食わず嫌いしない」がモットー。 https://twitter.com/matsushima36