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飲食業界に参入してわずか一年でフランチャイズ展開を計画。パスタ専門店『BIGOLI』が目指す未来

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『BIGOLI』を支えるメンバーたち

神田で「知る人ぞ知る」と言われる裏通りにあるパスタ店『寿』。キッチンに立ちボロネーゼをゆでる石川潤治さんは、じつはマーケティングやITのコンサルタントを行う「ジェイ・イシカワ」の代表でもある。

2016年の取材時に、彼は「来年には2店目を出したい」と語っていた。そしてその言葉通り、今年の9月9日に2店目となる『BIGOLI(ビゴリ)』を出店。しかもこの店舗をブランド化し、今後はフランチャイズ展開することも計画しているという。異業種から参入し、約1年でフランチャイズ展開を計画するまでに至った、その経緯を迫った。

フランチャイズ展開を目指した理由

神田横丁内にある『寿』は、昼と夜でコンセプトが違う。昼はボロネーゼに特化。北イタリア名産のロングパスタ・ビゴリと、ハンドチョップした牛肉を使ったボロネーゼは、イタリアンの名シェフに開発を依頼。本格志向の味ながら良心的な価格設定で、原価率は50%にも及ぶ。今回新たにフランチャイズ展開する『BIGOLI』は、この『寿』のランチ部門をベースに新たな仕組みを構築している。

「私の中で、『寿』はもともと実験店舗という位置づけでした。初めて飲食業界に参入するので、他店のやり方を間近に見て勉強させていただくために、集合型の横丁に出店したのです。自ら厨房に立って調理をし、お客様と話すことで、どうやって店自体を盛り上げていくか、お客様のニーズはどこにあるのかという仮説を検証していく場が『寿』でした。一年の営業を通し、自分のやり方に確信が持てたので、通し営業でボロネーゼを提供する専門店をオープンしようと考えました」

では、なぜ2店舗目はフードコートへの出店だったのだろうか?

「『寿』がオープンから一年という節目を迎え、メインストリ-トに大きな店でも構えようかなと考えていたところ、イオンさんから出店のお誘いを受けたのです。イオン品川シーサイドは女性の集客を重要視されていますが、現状では女性向けの店は多くありません。そこで、既存のチェーンではない“イオン初”で、女性受けする飲食店を探しておられました。世の中たくさんのパスタ店がありますが、『寿』がやっているような、良心的な価格で、スピーディに本格生パスタを提供する店は多くありません。『寿』のやり方はフードコートと相性がいいと考えたのです」

もともと『寿』では多店舗展開を視野に入れ、業務の効率化を目指していたため、キッチンのオペレーションの負担も非常に軽く、またさまざまなアレンジメニューも用意していた。2店舗目を『BIGOLI』としてオープンし、同ブランドでフランチャイズ展開する下地は、『寿』ですでに出来上がっていたというわけだ。ちなみに、『BIGOLI』の出店費用は、「ジェイ・イシカワ」のITコンサルティング事業の収益や、ライセンス収入などを原資にしているそうだ。

お話を伺った石川潤治さん

一流の人材を集め、BIGOLIシステムを構築

フランチャイズ展開を目指したのは、同業他社からの要望も大きかったからだという。

「『寿』は1日に2~3組くらい、同業他社が視察に訪れます。彼らから『フランチャイズはやらないのか?』と聞かれることも多かったのですが、僕らの人材にも限りがありますし、直営店を多店舗展開していくのは大変です。フランチャイズという形であれば、賛同する仲間を増やしていくことでお店も増やしていけるのではと考えました。それでフランチャイズ展開に向けた『BIGOLIシステム』を構築したのです」

『BIGOLI』の味を広めていくにあたり、石川さんは3パターンの展開を想定しているという。一つ目は、フランチャイザーとして『BIGOLI』そのものをフランチャイズしていく形態。二つ目は他店舗にメニューライセンスを与えるパターン。本格ボロネーゼを手軽に提供できる環境を構築し、効率よく収益が上げられるようにサポートするという。そして三つ目は、『BIGOLI』で扱う優れた食材を他店舗に提供する形。純然たるフランチャイズは一つ目のパターンのみだが、いずれも『BIGOLI』のノウハウを他者に提供していくことは変わりない。この「BIGOLIシステム」を構築し、フランチャイズ展開を成功に導くために、石川さんは一流の人材を引き抜いてきたという。

「ハワイ島にある有名レストランを日本に持ってきて成功させたシェフや、24歳にして銀座に400席もある巨大なビアホールを任されていた店長などをヘッドハンティングしてきました。世界でも指折りのサービスで知られる高級ホテルにてサービス教育を担当されていた方にも参画いただき、『BIGOLI』のサービス基準を考えてもらっています。品川シーサイド店は、フランチャイズ店舗の見本として、また旗艦店ですから、徹底的にレベルを上げる必要があるのです。直営店とフランチャイズ店では、最初にこめた『思い』が薄れていくのが普通です。そのズレをなくすためのプログラムを構築し、時間をかけてスタッフを教育しています」

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三原明日香

About 三原明日香

これまでに、百貨店の会報誌や、フリーペーパー、グルメ冊子、地域の経済新聞などで取材記事を執筆。社会保険労務士や年金アドバイザーの資格を持ち、人事労務の分野にも詳しい。趣味は都内のカフェめぐりで、とくにチョコレートには目がない。