【新型コロナ】ビール会社がハンバーガー店とバーを支援。「それが私たちメーカーの使命」
新型コロナウイルスの影響により苦境に立たされている外食業界。飲食店の窮状を少しでも救おうと、アメリカ生まれのビールメーカー・Pabst Blue Ribbon Japan(パブストブルーリボンジャパン)が、首都圏のバーとハンバーガー店の支援を行っている。
「SUPPORT YOUR BAR」「SUPPORT YOUR BURGER」と名付けられたこの支援活動には、すでに多数の店舗が参加(5月18日まで追加の参加店を募集中)。詳しい話を聞くために、Pabst Blue Ribbon Japan代表取締役社長・小松大輔氏、そして実際にサポートを受ける東京・代々木のハンバーガー店『ICON』の片寄雄太氏にオンラインでコンタクトを取った。
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なぜバーとハンバーガー店を支援?
「店舗を維持するための資金の一助となればと」。そう語るのは、Pabst Blue Ribbon Japan(以下PBR)の小松氏。PBRは180年近い歴史を持つアメリカンビールのメーカーで、昨年8月に日本へ上陸。アメリカではビールを開発・提供するだけでなく、国内最大級のインドアミュージックフェスの主催、さらにシアターの運営など、様々なカルチャーと密接な関係を築いてきた。そうしたPBRの歩みが、今回のバーやハンバーガー店を支援する動きに繋がっている。
「PBRはアメリカンカルチャーとともに歩んできたビールメーカーで、バーやハンバーガー店とも同じカルチャーを共有してきました。新型コロナウイルスの影響により、“仲間”とも呼べるバーやハンバーガー店が経営難に直面している。そんな彼らを1店舗でも支援したい、カルチャーを守りたいという思いから、『SUPPORT YOUR BAR』『SUPPORT YOUR BURGER』を立ち上げました。現在、どの飲料メーカーも店舗様の支援に立ち上がっていませんが、お客様である、現場の店舗様を支援することが私たちメーカーの使命だと考えています」(PBR小松氏)
今回サポートを受けるハンバーガー店のひとつである『ICON』もまた、カルチャーを深く追求している店である。店内にはハンバーガーにまつわるアイテムや書籍がズラり。もちろん、PBRも販売している。
「PBRはアメリカで古くから愛されているビールとしてご紹介いただき、アメリカの国民食であるハンバーガーとの親和性がぴったりだと考えお取り引きさせていただくことになりました」(ICON片寄氏)
取引先という関係性とはいえ、この取材にまつわる2人のやり取りは “仲間”という言葉がよく似合うものだった。業種は違うものの、同じスピリッツを持った同士、意気投合したのだろう。