飲食店に不可欠なPOSレジ開発秘話。なぜ東芝テックは「POSasy」の機能をあえて絞ったのか
東芝テック株式会社リテール・ソリューション事業本部プロダクト・プランニング&クリエーションセンター飲食店ソリューション商品部飲食店ソリューション第一担当スペシャリストの磯川祐衣氏(左)と、同事業部マーケティング統括部専門店ソリューション部飲食店ソリューション担当の山本梨乃氏(右)
飲食店経営において、今や必須となりつつある「POSレジ」。しかし、小規模店のオーナーからは「機能が多すぎて使いこなせない」「トラブル時のサポートが不安」「結局、高い費用を払っているだけかもしれない」といった切実な声も聞こえてくる。
そんな現場の悩みを受け、満を持して登場したのが、日本のPOSレジ市場で18年連続シェアNo.1を誇る東芝テックのモバイルPOSレジ「POSasy(ポサシー)」だ。老舗メーカーはなぜあえて機能を絞り込み、初期費用0円(※1)、月額3,850円(税込)という低価格モデルを生み出したのか。開発・企画に携わった東芝テックの磯川祐衣氏と山本梨乃氏に、その背景を聞いた。
※1:タブレット端末やレシートプリンター・キャッシュドロワーなど周辺機器の費用は別途必要
ITに不慣れな小規模店へ。「最小限設計」が飲食店の効率化を加速
東芝テックといえば、堅牢な専用機(レガシーPOS)で圧倒的な信頼を築いてきた企業だ。その同社がiPadを活用したクラウドPOSの開発に注力した背景には、市場の変化とお客の切実な要望があった。
「今まで弊社は据え置き型のレガシーPOSを主力としてきましたが、省スペースなタブレット型POSの普及により、お客さまの要望も多様化しています。弊社の既存製品では応えきれないニーズが増えてきたため、新たな選択肢としてタブレット上で動作するクラウドPOS製品を取り入れるべきだと判断しました」と山本氏は振り返る。
社内検討が始まったのは2019年頃。コロナ禍による市場環境の激変も重なり、2021年5月に「POSasy」はリリースされた。ターゲットとして見定めたのは、カフェやテイクアウト店などの小規模店舗、そして「初めてPOSを導入する」飲食店オーナーたちだ。
「クラウドPOS市場はすでに多機能競争の様相を呈していましたが、実際の飲食店、特に小規模な現場では多くの機能が使われていないという実態がありました」と磯川氏は指摘する。多機能になればなるほど設定は複雑になり、導入のハードルは上がる。そこで東芝テックが出した答えが、ブランド名にも込められた「POS」+「Easy(簡単)」というコンセプトだった。
あえて機能を削ぎ落とし、本当に必要なものだけを厳選する。この決断が、ITに苦手意識を持つオーナーにとっての「使いやすさ」と「導入しやすさ」に直結した。
アルバイトが初日から迷わない。マニュアル不要の操作性の高さ
「POSasy」の画面を開くと、まず目に飛び込んでくるのは鮮やかな画像メニューだ。磯川氏は「操作性において最もこだわったのは、直感的に動かせるUIデザインです」と語る。
「色彩設計にもこだわり、オレンジのガイドボタンを順番に押していけば、初めて触る人でも迷わずに会計までたどり着けるように設計しています」
この「迷わせない工夫」は、現場の教育コスト削減という大きなメリットを生んでいる。画像ベースの操作であれば、老若男女誰でも即座に習熟が可能だ。
一方で、機能を絞る過程で削ぎ落とされたものもある。例えば物販向けの複雑な在庫管理機能などは、今回飲食店の運用に特化させるため、あえて搭載を見送ったという。
「飲食店で使うものだけに集約されていれば、導入してすぐに実運用へ入れます。マニュアルを読み込まなくても、触りながら覚えられる。それが忙しい飲食店にとっての正解だと信じています」
初期費用0円(※2)&税込月額3,850円で、365日電話サポート対応という圧倒的高コスパ
「POSasy」のもう一つの大きな武器は、初期費用0円(※3)、1店舗あたり月額3,850円(税込)という圧倒的なコストパフォーマンスの高さだ。この価格帯でありながら、365日(9:00~21:00)「POSasy」専用のコールセンターが対応してくれる点は驚きに値する。
格安POSサービスの多くは、サポートをメールのみに限定する、電話対応を有料オプションにするなどしてコストを抑えている。しかし、東芝テックはあえて電話での伴走体制にこだわった。守り抜いたのは、「いつでも声が届く安心感」だ。
「飲食店は土日や長期休暇中にこそ忙しくなります。そのタイミングで万が一トラブルが起きたとき、電話がつながらないのは営業停止リスクに直結します。お客さまが一番困っているときにすぐ対応できる体制を整えること。そこは弊社としての強みであり、差別化のポイントです」と山本氏は力を込める。
実際に寄せられる問い合わせの多くは致命的な障害ではなく、「設定をこう変えたい」といった操作支援が中心だという。それでも、専門家が即座に応えてくれる安心感は、一人で店を切り盛りするオーナーにとって何物にも代えがたい「お守り」となる。
この価格とサポートの両立を実現できたのは、全国に営業・保守拠点を持ち、長年飲食店の運用を知り尽くしてきた東芝テックならではの知見があったからこそだ。
※2 ※3:タブレット端末やレシートプリンター・キャッシュドロワーなど周辺機器の費用は別途必要
Web完結型の2か月無料トライアルも始動。設定後すぐに運用が可能
圧倒的なコスパとサポート体制に魅力を感じつつも、いざ導入を検討する段階で、多くのオーナーが真っ先に抱く不安は「実際の使い勝手はどうなのか」という点ではないだろうか。どれほど優れたシステムでも、日々の忙しい現場で直感的に操作できなければ意味がないからだ。
「これまでは営業担当が直接お客さまの元へ訪問、あるいは事業所やショールームでデモを行って無料トライアルをご案内するのが主流でした。しかし現在は、お客さまが直接Webで申し込んでアカウントの発行が完了すれば、すぐにお手持ちのiPadで試せる仕組みを整えています。導入までのリードタイムを短縮し、よりシームレスに利用開始いただけるようになりました」と山本氏は説明する。
無料トライアル期間は、アカウント発行日から翌月末までの最大約2か月間。自店のメニューを登録し、実際のオペレーションに耐えうるかをじっくりと確認した上で導入を決められる、極めてリスクの低い仕組みだ。
トライアルを設けている他社サービスもあるが、2か月もの長期間お試しが叶うサービスは他ではなかなかないだろう。
また、小規模店向けとはいえ、拡張性も備えている。オプションの「無線オーダーシステム」(1店舗あたり税込月額3,300円)を活用すれば、スマホやタブレットのブラウザから注文を入力し、直接キッチンプリンターへ飛ばすことも可能だ。1店舗で複数台の端末を利用しても月額費用が変わらない点も、成長を目指す店舗にとって心強い。
飲食店オーナーへ「本業に集中できる環境」を届けたい
最後に、導入を迷っている経営者へのメッセージを伺った。
「ITツールへの苦手意識がある方にこそ、ぜひ一度触ってみていただきたいです。動画マニュアルも充実させていますし、操作で困れば私たちが電話でサポートします。まずは無料トライアルで、その『簡単さ』を体感してください」と山本氏。
磯川氏も続ける。「『POSasy』を導入して売上管理がデジタル化されれば、それまで手計算に費やしていた時間が、料理の研究やお客さまとのコミュニケーションといった本来の業務に充てられるようになります。単なるレジではなく、お店の成長を後押しするパートナーとしてご活用いただければうれしいです」
老舗メーカーがあえて挑んだ「引き算」のプロダクトデザイン。そこには、デジタル活用のハードルを下げ、日本の飲食店を足元から支えたいという熱い思いが宿っていた。
[提供] 東芝テック株式会社














