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ギリシャ料理が人気の予感? 巷を賑わす飲食業界ニュース3選

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新年早々、廃棄食材の横流し事案が発生して揺れている飲食業界。当事者でありながら、とばっちりを食らった感も否めない『CoCo壱番屋』は、処理業者に責任を押し付けることなく真摯に対応。「包装された状態の製品を処理業者に引き渡さない」などの防止策を早々に発表し、信頼回復に努めている。

さて、そんな少々暗いニュースから始まってしまった2016年の飲食業界だが、明るい話題もさまざまとある。そこで今回は、最近の飲食業界を賑わせているニュースをいくつかご紹介していきたい。

地域密着型、居心地追及型のファストフード店が急増!

『スターバックス』や『ミスタードーナツ』といったファストフード店が新たな動きを見せている。ファストフード店といえば、外観や商品、そして接客に統一性を持たせ、どこでも同じ味、同じサービスを提供することで消費者を獲得してきた。しかし最近は、多様化する消費者のライフスタイルに合わせ、ターゲットを明確にした、または地域に根差したファストフード店が登場している。

住宅街への出店を進める『スターバックス』

『スターバックス』は2013年より近隣住民をターゲットとした地域密着性の高い店を展開してきたが、今後はその傾向をさらに強め、住宅街への店舗展開を目指す。2015年11月にオープンした『スターバックス コーヒー 奥沢2丁目店』は、自由が丘エリアの中でも、より住宅街に近い立地を選んで出店。家具の風合いや壁の色調をナチュラルなイメージで統一し、まるで自宅のリビングにいるかのような居心地の良さを提供している。

子供からシニアまでを惹きつけるミスタードーナツ

『ミスタードーナツ』も居心地の良さをコンセプトにした店舗を拡大している。これまでよりも席と席の間隔を広め、ゆったりとした空間を演出した店舗は、近年増加しているシニア客にも好評のようだ。また、ドーナツが手作りであることをしっかりとアピールできるよう、キッチンをゲストから見える位置へ配置した。こうして“見える化”することでゲストが商品に興味を持ち、コミュニケーションのきっかけにもなっている。

ハラル対応の飲食店が続々と登場!

インバウンド需要が高まる昨今。ベジタリアンやヴィーガンに対応する飲食店が増えつつあるなか、ハラル対応の飲食店も続々と登場している。たとえば外国人観光客が数多く訪れる京都には、ハラル認証を受けたラーメン店『Halal麺亭 祇園 成田屋』がオープン。素材はすべてハラル対応、そしてアルコールの販売は一切しないという徹底ぶりで、早くも外国人観光客から人気を獲得している。ちなみにこの「ハラル」とは一体何なのか。簡単に触れておきたい。

ハラルとは?
「ハラル」とは、“許されている”という意味のアラビア語。イスラム教では豚肉を食すこと、酒を飲むことが禁じられているが、「ハラル」はそうした食材を含まずに安心して食べられる料理を指す。ラーメン店ではチャーシューはもちろんのこと、とんこつスープもNG。調理器具が非ハラル食品に触れることもNGとされているので、イスラム教徒へ料理を提供する際は、細心の注意が必要となる。

ハラルの現状は?
近年、都内で「ハラル食品取扱店」「ハラル料理」というポスターを張る飲食店を目にする機会が増えた。農林水産省の2015年の報告によると、日本の外食・ホテル産業のハラル認証取得状況は、2012年2件、2013年3件、2014年13件となっている。ハラル飲食店が探せるアプリ「ハラルグルメジャパン」というものも存在する。

食事とコミュニケーションを楽しむギリシャ料理が日本初上陸

2015年は清澄白河『ブルーボトルコーヒー』や恵比寿『ユーゴ・デノワイエ』といった海外発の飲食店が上陸して大きな話題となった。なかでも表参道『ドミニク・アンセル・ベーカリー』、そして原宿『アイスモンスター』は、スイーツ好きの女子から絶大な人気を獲得したようだ。

じつはこの2店舗とも、株式会社トランジットジェネラルオフィスがプロデュースしているのだが、ヒットメーカーとして知られるこの会社が次に仕掛けるのは、なんとギリシャ料理。シドニー発のモダンギリシャレストラン『THE APOLLO』を、3月31日に日本初上陸させるのだ。

もともとギリシャには、ワインをゆっくりと飲みながらコミュニケーションを楽しむという文化がある。『THE APOLLO』もその考えを基本としており、モダンにアレンジされたギリシャ料理を皆でシェアしながら、ゆったりとコミュニケーションを楽しむライフスタイルを提案するという。世界無形文化遺産にも登録されているギリシャ料理だが、ここ日本でも人気を獲得できるのか。3月31日のオープンが楽しみである。

さて今回は、飲食業界を賑わせている最新ニュースをお届けした。2016年はまだ始まったばかり。これからどんな話題が世間を賑わすのか、今後のニュースにも注目していきたい。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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