飲食店もシェアする時代に？ 「時間貸し・場所貸し」できるシェアサービスが続々登場！

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近年、飲食店の空いている時間や場所を貸し出せるサービスが増加している。その背景にあるのは、シェアハウスやカーシェアリングといった「シェアビジネス」の流行だ。そこで今回は、飲食業界におけるシェアサービスやそれらを利用するメリット・デメリット、活用に向いている店舗などについて紹介する。

2種類のシェアサービス、それぞれの特徴は？

飲食業界におけるシェアビジネスは、大きく分けて「時間貸し」「場所貸し」の2種類に分けられる。実際にあるサービスを通して、それぞれの特徴を見ていこう。

■時間貸し
営業していない時間帯に店全体を貸し出す形態。たとえばディナー営業しかしていない飲食店が、空いている昼間だけ、店舗を貸し出すといたケースが考えられる。セミナーや展示会などのイベント会場として、また雑誌・テレビの撮影場所として利用されることも。貸したい側と借りたい側をマッチングさせる「飲食マッチ.COM」などのサービスもあり、これらを活用すれば手軽に貸し出すことができる。

■場所貸し（商業用）
店舗空間の使っていない一部を商業用として貸し出す形態。時間貸しとは違い、営業していない時間帯に貸し出すとは限らない。スペースの利用法はさまざまで、たとえば店の軒先を貸し出した場合、そこでランチを販売する弁当店や、試供品を配布する化粧品会社など様々な使い方が見られる。飲食店は「軒先ビジネス」などのマッチングサービスを利用して、借り手を募ることが可能。

■場所貸し（一般利用）
飲食店の座席やスペースを一般消費者向けに貸し出す形態。これもマッチングサービスを介して利用者を募ることができる。最近スタートして話題となったサービスが「コインスペース」だ。飲食店側はこのサービスで利用者を募り、借り手側は「15分100円～」という価格で座席を借りることができる。具体的には休憩やミーティングなどに活用されているようだ。今年2月には渋谷区にある居酒屋『ぷん楽』と提携。『ぷん楽』が営業していない10～15時の間、15分単位で対象スペースを貸し出している。今後もこうした提携店舗を増やしていく模様。

画像は「軒先ビジネス」HPのキャプチャ

シェアサービスを利用するメリット・デメリット

家賃負担の軽減や売上アップなど飲食店経営者がシェアサービスを活用するメリットは大きい。具体的にどんなメリットがあるのかチェックしていこう。

■家賃負担を少なくできる
空いている時間、空いている場所を他者に貸し出すことで、家賃負担の軽減に繋がる。街コンなどのイベント開催用に貸し出す場合は、料理やドリンクを提供することもあり、純粋な売上向上にも繋がっていくだろう。

■新規顧客の獲得
セミナーや展示会の開催用に貸し出す場合、大勢の方が来客するので店の認知度アップに貢献するはず。クーポンなどを上手に配布できれば、普通客として再来店してくれる可能性もあるだろう。

逆にデメリットとして挙げられるのは、設備や備品の破損。いくら気を付けていてもこういったことが絶対に起きないとは言い切れない。破損や事故などは、トラブルの元になりかねないので、契約をする段階で互いに取り決めをしっかりと行うように注意しよう。損害賠償保険なども併せて確認しておきたい。

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シェアサービス活用に向いている店舗とは？

シェアサービスには、向いている店舗と不向きな店舗がある。では、どんな店舗がシェアサービスを利用するのに向いているのだろうか。

■夜間のみ営業している店舗
日中営業をしていない居酒屋などは、シェアサービスを活用することで、売り上げが無い時間帯に収益を上げることができる。

■アイドルタイムの空席が目立つ店舗
なかなか客足が伸びないときがあるという店舗は、その時間帯は閉業し、貸し出したほうが売上に繋がる場合もあるだろう。

■新規顧客獲得をしたい店舗
メリットの項目でも伝えたが、シェアサービスは新規顧客の獲得に繋がる。しかし、ただ場所を提供するだけではその効果は低い。クーポンの配布などがあると継続的な集客アップが期待できるだろう。

飲食店向けのシェアサービスの魅力は、内装工事や新メニューの考案など大きな手間をかけずとも売り上げアップが期待できること。昨今のシェアビジネスの拡大からも、こういったサービスは増々増えていくと予想できる。空き時間やスペースを有効活用して売り上げを伸ばしたいという飲食店オーナーは、前向きに検討してはいかがだろうか？