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坪月商66万円を誇る『炭火焼肉ホルモン 三四郎』。1年で売上を倍増させた驚きの戦略

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『炭火焼肉ホルモン 三四郎』店主の下原三四郎さん

JR西荻窪駅から徒歩1分。約10坪のこぢんまりとしたホルモン焼肉店『炭火焼肉ホルモン 三四郎』は、明るく清潔感がある店内と、にこやかで優しいスタッフの接客が魅力である。2017年4月にオープンして以来、順調に売上を伸ばし続け、今では坪月商66.6万円を誇る繁盛店に。店主の下原三四郎さんは、2027年までに国内外合わせて1,000店舗をオープンするというビジョンを持っている。そんな彼に「繁盛店を作る秘訣」について伺った。

「昼夜通し営業」で売上アップ

『三四郎』の特徴の一つは営業時間の長さだ。昼12時から翌3時までオープンし定休日もない。最初は夜だけの営業だったが、2017年の10月に社員を一人増員し、通し営業に切り替え、定休日もなくした。12時から17時の昼営業では「国産ホルモン3品定食(990円)」や「国産牛カルビ定食(1290円)」など4種類のランチを揃える。

「先日、とうとう売上が700万を超えました。そう言うと、みなさん驚いて『常にお客さんでいっぱいなのか?』と聞かれます。じつはそんなこともなくて、昼はあまりお客様が来ない時間帯もあります。そういうときに仕込みや調理をしているんです。普通は開店前にやる仕込みの時間に、営業もできると考えたら効率がいいでしょう?」

『三四郎』のスタッフが店に来るのは開店1時間前。火おこしや掃除をしておき、残りは営業時間中に行う。肉はオーダーカットのため、注文が入るたびに必要な分だけ切ればいい。サイドメニューの点数もかなり絞り込んでおり、少人数で無駄なく運営できる仕組みを作り上げている。

「ポイントカードも工夫しているんですよ。ランチ専用のポイントカードは、ご来店いただく度にデザートや、300円割引などの特典をつけています。5回来店すると、店で一番高いランチメニューが無料になるんです。ただし、有効期限は2か月以内。短期間にリピートしてもらうことで、客足の固定化につなげています」

下原さんをはじめスタッフはみんな勉強熱心で、勉強会に出席して学んだことや、外食して「こうしたほうがいい」と気づいたことをどんどん店に取り入れているという。改良を続けた結果、280万からスタートした月商は、1年で670万円まで到達したというから驚きだ。

ランチは、どれもライス、スープ、サラダ、キムチ&ナムル、焼野菜がセットになる

「千べろセット」で昼の売上をアップ

もともと西荻窪の街が好きで、10年以上住んでいるという下原さん。JR西荻窪駅界隈は飲み屋街があるため、昼から飲み歩く人も多いことに気づき、「昼でも飲み利用のお客を集客できるのではないか?」と考えた。そこで、毎日12時から17時の間、アルコール3杯とおつまみ1品をセットにした「千べろセット」を用意した。じつはこのセット、アルコールの数を多めに設定しているのがミソなのだ。

「アルコールを3杯飲むとほろ酔いになるし、何かつまみが欲しくなりますよね。セットになっているものが美味しければ、他にも色々食べたくなります。大抵、ドリンクを頼むついでに何か追加注文されるので、千べろセットとうたいながら、1,000円で帰る人はほぼいません」

確かに、カウンター席に座れば目の前で新鮮な肉をカットしているし、周囲では七輪で焼いた肉を美味しそうに頬張っている。そんな風景の中でお酒を楽しんでいれば、ついつい「こっちにも同じものを」と注文したくなる。こうして客の心理をうまく突き、昼営業も客単価2,200円をキープ。17時~22時の客単価は4,500円、22時~翌3時までの客単価も3,800円を確保しているという。深夜営業は、翌2時までにしていた営業時間を3時まで延長することで、終電で帰ってきた人や、仕事が終わった同業者などを集客。一日を通して手堅く集客することに成功している。

鮮度抜群のホルモンは丁寧に下処理され、臭みがまったくない

低価格路線ではなく「付加価値」で勝負

『三四郎』の隣は大手焼肉チェーンである。近くにも焼肉店が多い中で、どのように売上をアップさせてきたのだろうか。

「1店舗目のときに安売りを考えたこともあるのですが、価格競争では、どう頑張っても大手焼肉チェーンには勝てません。値下げが続けば現場が疲弊し、健全な経営ができなくなると思って、付加価値を売ることにしたんです。ペルソナは『アラフォー独身』です。金銭的にゆとりがあって、少々高くても価値のあるものが食べたいという人が行きたくなるお店を考えました」

集客商品は、自身が魅了された鹿児島県産黒毛和牛の赤身肉。オープン当時、和牛の品評会で鹿児島県が初優勝したのも大きかったという。

「目玉商品のシャトーブリアンは、銀座の鉄板焼き店では8,000円くらいするものを、3,980円で提供しています。これは原価率60~70%です。ただ、お客様はこれだけを頼むわけではありませんから、ホルモンとドリンクを合わせて全体の原価率が35%くらいになるように調整しています」

収益商品の主力は盛り合わせ。「ホルモンの盛り合わせ(1,290円)」は原価率25%、「牛タン全盛り(1,890円)」は30%だ。メニューで「迷ったら、盛り合わせがお得!」の言葉で誘導し、ほとんどの客が注文する。アルコールは都内では希少な鹿児島県産の焼酎やハイボールを仕入れ、売上げ比率35%を確保している。

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三原明日香

About 三原明日香

これまでに、百貨店の会報誌や、フリーペーパー、グルメ冊子、地域の経済新聞などで取材記事を執筆。社会保険労務士や年金アドバイザーの資格を持ち、人事労務の分野にも詳しい。趣味は都内のカフェめぐりで、とくにチョコレートには目がない。