大阪など4府県に「緊急事態宣言」、東京・沖縄も延長へ。飲食店への要請内容は?

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東京都は7月31日、1日の新規感染者数としては過去最多となる4,058人が新たに新型コロナウイルスに感染していることを発表した。新規感染者の数は7月28日から5日連続で3,000人を超えるなど、感染の急激な拡大が進んでいる。
政府は8月2日、埼玉、千葉、神奈川、大阪の4府県に緊急事態宣言を発令した。宣言の対象地域は、すでに発令中の東京都、沖縄県と合わせ計6都府県に拡大。また、北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県には、新たにまん延防止等重点措置(以下、まん延防止措置)を適用した。当初8月22日までとされていた東京・沖縄の緊急事態措置も含め、期間はいずれも8月31日までとしている。政府は、インドで確認された感染力の強い変異ウイルス「デルタ株」拡大の影響によるものとみており、国民と危機意識を共有し、感染の抑え込みにつなげたい考えだ。
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緊急事態宣言地域では酒類提供の飲食店に休業要請。まん延防止措置下でも原則「酒類提供停止」へ
緊急事態宣言延長により、東京、沖縄では全域で飲食店の酒類提供停止を継続。酒類を提供しない飲食店の、午後8時までの営業時間短縮も継続する。休業や時短に応じる店舗には、誓約書の提出を条件に1日4万円の協力金を「先渡し」という形で支給している。
まん延防止等重点措置から新たに緊急事態宣言対象に移行した埼玉、千葉、神奈川、大阪の4府県にも、今回の緊急事態宣言発令で酒類の終日提供停止、午後8時までの営業時間短縮を要請する。

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では、新たにまん延防止措置が適用された北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県では、飲食店の営業にどのような影響が及ぶのだろうか。
【北海道】
■札幌市(措置区域)
営業時間:午前5時から午後8時まで
酒類提供:終日自粛(利用者による酒類の店内持ち込みを含む)
カラオケ設備:終日自粛
※詳細は北海道ホームページを参照
【石川県】
■金沢市(措置区域)
営業時間:午前5時から午後8時まで
酒類提供:終日自粛(利用者による酒類の店内持ち込みを含む)
カラオケ設備:終日自粛
■白山市・野々市市(県独自で時短要請などを講じる区域)
営業時間:午前5時から午後9時まで
酒類の提供:午後8時まで(利用者による酒類の店内持ち込みを含む)
カラオケ設備:特に制限なし
※詳細は石川県ホームページを参照
【京都府】
■京都市全域
営業時間:午前5時から午後8時まで
酒類の提供:終日自粛(利用者による酒類の店内持ち込みを含む)
カラオケ設備:終日自粛
■京都市以外の全域
営業時間:午前5時から午後9時まで
酒類の提供:一定の要件を満たした場合のみ、午前11時から午後8時30分まで可能
カラオケ設備:終日自粛
※詳細は京都府ホームページを参照

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【兵庫県】
■神戸市、阪神南、阪神北、姫路市、東播磨地域の15市町(措置区域)
営業時間:午前5時から午後8時まで
酒類の提供:終日自粛(利用者による酒類の店内持ち込みを含む)
カラオケ設備:終日自粛
■その他の26市町(北播磨・中播磨※姫路市除く・西播磨・但馬・丹波・淡路地域)
営業時間:午前5時から午後9時まで
酒類の提供:一定の要件を満たした場合のみ、午前11時から午後8時まで可能
カラオケ設備:終日自粛
※詳細は兵庫県ホームページを参照
【福岡県】
■北九州市、福岡市、久留米市、福岡地域(措置区域)
営業時間:午前5時から午後8時まで
酒類の提供:終日自粛(利用者による酒類の店内持ち込みを含む)
カラオケ設備:終日自粛
■措置区域以外
営業時間:午前5時から午後9時まで
酒類の提供:一定の要件を満たした場合のみ、午前11時から午後8時(L.O.)まで可能
カラオケ設備:終日自粛
※詳細は福岡県ホームページを参照
感染者数の増加に歯止めがかからず、8月31日をもって緊急事態宣言が解除されるのかまったく見通しがつかない状況だ。協力金の「先渡し」など新たな策も講じられているが、飲食店も時短要請に応じ続けるのが難しい状況になってきている。感染拡大の一刻も早い収束、そして明確な出口戦略の提示を願いたい。
