飲食店ドットコムのサービス

食材ロス防止や時短調理の一手に。「オールインワン調味料」が飲食店の厨房に必須の理由

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

酢豚の味付けにミツカンの店舗用調味料「ベース職人」を活用

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、集客面で大きな打撃を受け続けている飲食業界。営業のペースや客入りの予想がこれまで以上に立てにくくなったことで、余剰食材の問題が深刻化している。いかにミニマルな仕入れで食材ロスを削減していくかは、多くの飲食店事業者にとって今最も関心の高いテーマのひとつだろう。

店舗で廃棄される食材は、大きく分けてふたつある。ひとつは料理の食べ残し、もうひとつは期限切れとなった食材だ。提供前の食材が期限切れになってしまう理由には、過剰仕入れのほか、量に対して使用頻度が少ない、用途が限られているなどがある。そしてこうしたケースはしばしば、「調味料」に多いという。

そんな課題解決の一助になりうると注目されているのが、ミツカンが手がける店舗用調味料「ベース職人」だ。その名の通り、1本で味のベースを整えることができる万能調味料で、「濃旨しょうゆだれ」、「まろやかだし酢」、「鶏がらうま塩」の3種類のテイストがある。今回、試験的に3つの「ベース職人」を活用したという『東京コトブキ 御茶ノ水店』の料理長・尾原裕一氏に感想を伺うと、

「例えば、普通『肉じゃが』を作る場合、出汁7:醤油1:みりん1など、3つの調味料を細かく用意する必要がありますが、『ベース職人』の『濃旨しょうゆだれ』があれば、その工程が1本で完結するわけです。しかも本当に美味しく仕上がる。この時短性と味のクオリティーだけでも、使う価値は相当あると思います」

と、使い勝手は上々の様子。そこで今回は、尾原氏に「ベース職人」の具体的な活用方法を伺うとともに、この新たな調味料による食材ロス削減の可能性を探る。

『東京コトブキ 御茶ノ水店』の料理長を務める尾原裕一氏。メニューの開発には、洋食店に従事していた経験も大いに活かされているそう

複数の調味料をこの一本に集約。汎用性が高いから、期限内に消費できる

今回訪れたのは、漁港直送の鮮魚を使った料理と、全国各地から厳選した日本酒が味わえる『東京コトブキ 御茶ノ水店』。昼は女性のビジネスパーソンや学生の利用が多いため、せいろそばやチキン南蛮などのメイン料理に、鯛めしの食べ放題がついたランチセットを提供している。夜は季節ごとにおすすめの日本酒を用意。マッチングを考えた新鮮な海鮮盛り合わせや、握り寿司などの和食メニューがラインナップされている(※取材時は緊急事態宣言が発令されていたため、酒類の提供と20時以降の営業を自粛)。

「コロナ禍の今は売上の向上を目指すよりも、とにかくコストを削減して支出を抑えることが重要だと思っています。そこでまず取り組んだのが、使う調味料の見直しでした。うちは昼夜で客層が変わるうえメニュー数も多いので、調味料だけでもかなりの種類があるんです」

そう話す尾原氏だが、当初は「ベース職人」のようないわゆる合わせ調味料を使うことに少なからず抵抗もあったという。

「正直、初めは料理人として手を出しづらい部分もありました。でも実際に使ってみたらすごく美味しくて。それに何より、いろいろな料理に使える汎用性の高さに感動したんです。例えば、同じ合わせ調味料でも、すし酢は基本的に寿司にしか使いませんが、『まろやかだし酢』なら酢の物、酢豚など1本で何品もの料理に使えるので、調味料を何本もそろえる必要がなくなると思いました」

複数の調味料を1本に集約できれば、期限内に使い切りやすく、食材の無駄を減らすことにもつながる。また在庫が簡素化されることで管理も容易になり、収納スペースを確保しやすくなるなどメリットは多い。さらに尾原氏は、「常にブレない味」を提供できることの利点についても語ってくれた。

複数の調味料をワンボトルに。だから厨房での省スペース化も叶う

厨房の属人化を防ぐ「再現性の高さ」と、店の個性を表現する「余白」を両立

「ベース職人」には、それぞれの味の基本がパッケージングされている。つまり、美味しさの基礎となるテンプレートは完成しているということだ。これはほかの従業員にレシピを伝える際に、とても効率的なポイントだという。

「味の基本がブレないので、きちんとレシピを作ればアルバイトスタッフでも美味しく料理が作れると思います。時短になるのはもちろんですが、調理の属人化を防ぎつつ、顧客満足度の高い料理を提供できるのはありがたいです」

計量の手間が省けることで分量の誤差リスクも減り、味が安定する

しかし、「ベース職人」は単一的な味しか表現できないわけではない。プラスアルファのひと手間を加えることで、より味わい深くなる“余白”があると尾原氏は語る。

「やはり料理人としてはオリジナリティを出したいので、それ以上味の幅を変えられないような調味料は面白くないんです。でも『ベース職人』は、その名の通り味のベースが決まっているだけなので、以降の表現を楽しむ余地があるんですよね。例えば白菜の千切りに『鶏がらうま塩』を加えた浅漬けなら、柚子や山椒を加えることでもっと味に奥行きを出せるな、とか。前面に主張するのではなく、繊細な風味を活かしてくれるという点でも、優秀な調味料だと思います」

単独でも組み合わせても。和洋中と料理のジャンルを問わずに使える魅力

左上から時計回りに「酢豚」、「茶碗蒸し」、「握り寿司」。艶やかな見た目も食欲をそそる

そんな尾原氏は実際に3種類の「ベース職人」を使い、従来のメニューから新たな一品までを作り上げた。以下はその一例だ。

■握り寿司
グランドメニューとしても提供している握り寿司は、シャリに使っていたすし酢を「まろやかだし酢」で代用。

「出汁がきいた優しい味わいなので、酢が苦手な人でも食べやすいと思います。少しパンチがほしい場合は、醤油とブレンドした特製タレをネタに塗るのもおすすめです」

■酢豚
「まろやかだし酢」と「濃旨しょうゆだれ」に、ケチャップや生姜、砂糖を加えて作る。尾原氏曰く、「『まろやかだし酢』の割合を増やせば、和風の甘酢あんも作れそう」とのこと。

■茶碗蒸し
従来使用していた白だしから「鶏がらうま塩」に替えて調味。全体の塩味が抑えられるうえ、鶏がらの旨みが卵の風味を引き立て、よりまろやかで深みのある味わいに。

左上から時計回りに、「鯛めし」、「肉じゃが」、「たたききゅうり」。薬味などのアクセントを加えることで、ワンランク上の美味しさに

■鯛めし
通常、醤油と鯛だしを使用する鯛めしだが、今回は鯛かぶとの半身から旨みや出汁が出ることを想定し、ベースの味付けは「鶏がらうま塩」のみで仕上げた。

「まさかこんなに美味しく仕上がるとは思っていませんでした(笑)。従来のメニューよりもコクと深みが感じられます。鯛だしの旨みもしっかり出ている」

■たたききゅうり
「鶏がらうま塩」ベースに、ごま油、塩昆布、すりごま、唐辛子で味付け。尾原氏曰く、「こちらも従来は白だしを使っていましたが、塩味が強く出すぎるのがネックでした。『鶏がらうま塩』はその辺りの加減がちょうどいいんです」とのこと。

調味料として高く評価できることはもちろんだが、食材ロスや業務の煩雑性など、厨房の課題を一挙に解決してくれそうな「ベース職人」。今後、飲食店事業者の強い味方となりそうだ。

■「ベース職人」の商品詳細はこちらをクリック←
※商品紹介動画もあるのでご覧ください!

『東京コトブキ 御茶ノ水店』
住所/東京都千代田区神田駿河台2丁目10-5 駿台興業ビルB1F
電話番号/03-5283-7380
営業時間/平日昼11:30~14:30(L.O.14:00 )、平日夜17:00~21:00(L.O.20:00 )
定休日/土曜、日曜 ※営業時間・定休日ともに10月1日〜10月24日までは左記の通り。行政からの要請および新型コロナウイルス感染症拡大防止による短縮営業の為
席数/102

[提供]株式会社Mizkan

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

『飲食店ドットコム ジャーナル』は飲食店ドットコムが運営する“食”に関するWEBマガジンです。飲食業界の最新ニュースをはじめ、食にまつわる役立つ情報や、実際に働く方々の声を読者に届けていきます。