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飲食店がクラウドファンディングで成功するコツは? サービス提供者に攻略法を取材

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株式会社ワンダーストリーム代表取締役・大元拓郎さん

コロナ禍で飲食店の収益確保が難しい中、資金調達の一手として、支援者を募って資金を集める「クラウドファンディング」が注目されている。挑戦してみたいと考える飲食店経営者も増えつつあるが、やってみたもののなかなか支援金が集まらないケースもあるだろう。

では、どのように活用すれば目標とする支援金を集めることができるのだろうか? クラウドファンディングサービス「ワンダーストリーム」を運営する株式会社ワンダーストリーム代表取締役・大元拓郎さんに、昨今のクラウドファンディング事情や上手な活用方法を伺った。

コロナ禍でクラウドファンディングが身近に

クラウドファンディングが注目され始めたのは2011年頃。当時は個人や小規模事業者の資金調達の手段として、また、今後発売したい商品をテストマーケティングする場として活用することが多かった。それが最近は、コロナ禍で苦しむ事業者が増える中、「支援」の意味合いが強まっていると大元さんは語る。

「コロナ禍以降、困窮した事業者を助けるためのプロジェクトが増えました。それに伴って有名店や大手企業も参入するようになり、クラウドファンディングの知名度が上がってより身近に感じられるようになった印象があります。今は自治体を支援するふるさと納税のようなイメージかもしれませんね。誰かを支援して、それ相応のリターンを貰う。目的は支援ですが、支援者自身のメリットにもなる。昨今は特にリターンも充実してきて、前にも増して起案者と支援者がwin-winの関係になってきていると思います」

起案する側も支援する側もより気軽に利用するようになった結果、全体の利用者層が厚くなってきているという。

昨今のクラウドファンディング事情について語る大元さん

成約のカギは「巻き込み力」と「限定的なリターン」

飲食店経営者にとってメリットの多いクラウドファンディングだが、一方で利用する店舗が増えてきたからこそ、支援者を集めることが難しくなってきている。そのような状況下で、目標金額を達成しやすい案件はどのようなものなのだろうか。大元さんにいくつかのポイントを伺った。

「まずは自分の周囲にプロジェクトについて話し、意見を得たり、協力してもらったりすること。そのうえでSNSを上手に活用できていると、成功しやすいです。いくら熱意があっても拡散力がなければ、なかなか支援者を集めることはできません。まわりにお願いするのが申し訳ない、恥ずかしいと思われる方も多いですが、募金や無償の支援をお願いするわけではありません。リターンを“購入”してもらうシステムなので、起案者と支援者は対等な立場。気負わず、しっかりと宣伝することが大切になります。まわりの人を巻き込んで一緒にプロジェクトを成立させることは、クラウドファンディングの楽しみの一つでもあります」

支援金を支払う代わりに商品やサービスを貰える「リターン」は、支援者にとって支援するかどうかを決める重要なポイントだ。このリターンの決め方にも、成功の秘訣が隠れている。

「クラウドファンディングのためだけに用意された商品や体験には、比較的支援が集まりやすいですね。飲食店であれば、メニューの命名権やメニューを一緒に開発できる権利などが人気です」

そのほか、設定金額にも注目。開業資金や運転資金を募集する際はより大きな金額を記載しがちだが、クラウドファンディングですべてのお金を賄おうとせず、“これくらい集まったらこんなことができる”とイメージしながら目標値を設定したほうが良いと大元さんは言う。
 
「募集ページで多くの人がまず見るのが、プロジェクトの達成率。例えば、1,000万円募集していて100万円集まっているのと、50万円募集していて100万円集まっているのでは全然印象が違いますよね。後者は200%達成になるので、『スゴイ人気なんだ、何のページだろう?』と関心を持ってもらいやすくなるんです」

達成率の上昇はモチベーションの維持にもつながるため、起案者にとっても重要であると言えるだろう。

自身もクラウドファンディングの利用経験があるからこそ「利用者にとって必要なサービスは何かを一番に考えたい」と語る

飲食店が利用者の半数を占める「ワンダーストリーム」

大元さんが代表を務め、運営を行っている「ワンダーストリーム」のサービスは、飲食店が利用者の5割を占める。利用者の業態は食堂や居酒屋、カフェなどさまざまで、利用目的も開業資金や運転資金の調達、新メニューのテストマーケティング、店舗の宣伝など多岐に渡る。

利用の手順は簡単で、Web上で目標額やリターンを決めて募集ページを作成すれば、すぐに始めることができる。この公開までのスピード感も魅力だが、特に注目したいのが徹底したサポート体制だ。

「募集ページをどう作ればいいかわからない、普段の営業が忙しくて作る時間が無いということもあると思います。その場合はこちらでヒアリングをして、写真などの素材をいただいて制作を行います。リターンはご自身で考えていただきますが、これまでの事例を紹介したり、こういうのがいいんじゃないですかと提案したりはしますね」

クラウドファンディングは募集ページの登録、そしてサポートへの問い合わせもインターネット上で完結することが一般的で、ネットに苦手意識を持っている人は二の足を踏むことも多い。そういった人には直接伺ってサポートすることもあるのだという。

「地方からの依頼でよくあるのが、『電話だけだとよくわからないから来てほしい』というもの。その場合は直接伺って、一緒に設定したり、店内や料理の写真を撮影したりすることもあります」

「ワンダーストリーム」のホームページ。飲食店を含むさまざまなプロジェクトが日々公開されている

サポートサービスに力を入れている同社だが、手数料は業界最安水準の9%。これについて大元さんは「せっかく支援金が集まっても、手数料が高ければ意味ないので。できるだけ手数料を低くできるよう努めています」と話す。利用者に気持ちよく使ってもらいたいという思いが、手数料設定にも表れている。

また、「ワンダーストリーム」でプロジェクトを公開する際には、達成した場合のみ支援金を受け取り、そして手数料を支払う「All-or-Nothing」を選択することができる。支援金が全額集まらなければプロジェクトは中止され、途中まで集まったお金はワンダーストリームから支援者へ返金、かつ手数料もかからないため、低リスクで挑戦可能となっている。

「例えば開業資金を集めるためにプロジェクトを立ち上げた場合、未達成でもAll-or-Nothingを選択していればプロジェクト自体がなくなるので、『むりやり開業しなくては』と考える必要はありません。一方で運転資金などは集まった分だけ活用したいということもありますよね。その場合はもちろん、集まった分だけリターンを返すという方法も選択できます」

『タイガーカフェ』をオープンするため、現在クラウドファンディングを行うなど、開業準備を行っている

直営店オープンで、さらに利用者を支援していく

ワンダーストリームはこの冬、直営の飲食店『タイガーカフェ』をオープン予定。開業資金の一部はクラウドファンディングで調達を行うなど、実験型の店舗として運営していく。

「コロナ禍で弊社のサービスを利用してくださる飲食店の方も増えましたが、まだまだクラウドファンディングへの挑戦をためらう人が多い印象です。そこで自分たちが実際に支援金を集めて開業すれば、勇気や希望を与えられるのではないかなと思い、取り組むことにしました」

ワンダーストリーム直営店『タイガーカフェ』の募集ページ

今後は飲食店として営業していくのはもちろんのこと、ワンダーストリーム利用者とのコラボレーションも検討しているのだという。

「クラウドファンディングにまつわるイベントを行ったり、ワンダーストリームに掲載されているプロジェクトの展示をしたりしたいですね。あとは起案者の方にここを使っていただいて、リターンのイベントや商品を提供していただくなど、利用者の方とコラボができたら面白いかなと思います」

クラウドファンディングは飲食店の資金調達に役立つだけでなく、宣伝や集客にも効果を発揮する。これまでなかなか挑戦できなかった人や支援金が集まらずに諦めてしまった人も、今回紹介したポイントを踏まえつつ、ぜひ一歩を踏み出してみてはいかがだろうか。

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[提供] 株式会社ワンダーストリーム

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