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月間4500人が来店! 新宿の人気焼肉店『李宮』が実践する「集客に効く店づくり」

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『李宮』を運営する株式会社クリエイト・ダイニング営業2部スーパーバイザーの塚口敬一氏

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コロナ5類移行後、飲食店では団体客の需要が少しずつ回復している。会社の宴会や家族連れなど、さまざまなニーズに対応できる飲食店はやはり集客にも強いようだ。新宿にある焼肉店『李宮』は、コロナ5類移行後も順調に集客に成功し、売上も昨対比越えを記録している。アフターコロナの今も人々に愛される『李宮』の店作りの工夫について、同店を運営する株式会社クリエイト・ダイニング営業2部スーパーバイザーの塚口敬一氏に聞いた。

『李宮』では団体利用を見込み、8名がけの個室3室を最大24名まで利用できるよう改装

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コロナ禍を経て、インバウンドや家族客の誘致を強化

東京メトロ丸の内線の西新宿駅直結の新宿アイランドタワー地下1階に、2003年にオープンした『李宮』。厳選した黒毛和牛と、芝浦直送の新鮮なホルモンを使用した焼肉のほか、キムチやビビンバなど定番料理も取り揃え、20年以上愛されてきた。

そんな『李宮』の主な客層は、ビジネスパーソンだ。オフィスの就業者数は、コロナ禍前はアイランドタワーだけで10,000~15,000人にも及んだという。しかし、「パンデミックにより2020年はその数が10%以下に下落。行動制限が解除された5類以降後に回復したものの、現在もピーク時の80%までしかビジネスパーソンは戻っていません」と塚口氏は話す。

「ビルの同じフロアで個室を持つ飲食店は少ないため、宴会や団体利用を取り込みたいと考えました」と塚口氏

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そこで目を付けたのがインバウンドだ。旅行会社や観光バス会社に働きかけ、ツアーや都内の周遊プランに『李宮』の食べ放題プランを組み込んでもらった。さまざまな外国語に対応するため、多言語対応のモバイルオーダーシステムも導入。人手不足の今、モバイルオーダーにより、スタッフの負荷も下げられたという。

そしてインバウンドの団体客利用を見込み、2024年5月に店内を改装。8名がけだった個室3室を、最大24名まで利用できるようにした。同じく団体客利用を見込み、修学旅行生の受け入れも強化したという。

最大36人収容の円卓席も床を明るい色合いに変更し、ビジネス利用だけでなく子連れや旅行客も利用しやすい雰囲気に一新

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そしてもう一つ強化したのが、ファミリー層の獲得だ。コロナ禍以前は、昼間は西新宿エリアのオフィスワーカー、夜は新宿駅から2~5駅に住むような人々がターゲットだったが、パンデミックで一変。客層の拡大を図るために、土日はファミリー層にも利用してもらえるよう戦略を変更した。

例えば子連れに需要が高いという円卓席を、ダークな色合いから明るい色合いに床を張り替え、ファミリーでも利用しやすい雰囲気へ改装。土日には子ども向けにガチャポンのサービスを行うなど、ファミリーで楽しめる店づくりにも注力した。

左から黒毛和牛特選ロースと黒毛和牛上カルビ、国産ハラミの「特選3点盛り合わせ」(5,500円)とカルビ、中落カルビ、上カルビの「黒毛和牛3点盛り合わせ」(4,500円)

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飲み放題プランも90分から120分&150分に変更

メニューについても、コロナ禍前後で変更を行っている。

「以前は90分の飲み放題付きのコースだけを展開していましたが、アフターコロナの今は飲み放題を付けるケースが減ってしまいました。特に最近はノンアルコールや低アルコール需要が高まっていると感じています。そこでコースのラインナップを、料理だけのプラン、飲み放題120分のプラン(+1,800円)、飲み放題150分のプラン(+2,100円)にして、飲みたい方もそうでない方も楽しめるよう変更しています」(塚口氏)

その結果、料理だけのお客が2割、120分飲み放題のお客が3割、150分飲み放題のお客が5割程度になり、取り漏れを防げるようになったという。さらに平日利用のお客向けに、ソフトドリンクの飲み放題プランも新たに展開するなど、売上を立てる工夫を行った。

客足を取り戻すべく、他店と差別化できる喫煙ブースを導入

オフィスエリアで多くの飲食店が軒を連ねる西新宿において、他店と差別化を図る必要もあるだろう。これについて塚口氏は「多様な来店客に対応するため、そして客足を取り戻すために、喫煙ブースを導入しました」と話す。

「2020年に全面施行された改正健康増進法以前は、店内で喫煙も可能でしたよね。その後、法律が改正されて店内で喫煙ができなくなり、喫煙者はアイランドタワー全体の喫煙場所である1階に行かねばならなくなりました。しかしこれも、パンデミックで喫煙所が閉鎖されたり、一度に利用できる人数が制限されたりとかなり制約が多かった。その結果、オフィスワーカーが大半を占めたランチの客数が、コロナ禍以前の半分以下にまで落ち込んでしまったんです。どうにかランチの客足を取り戻したいと考え、喫煙環境を店内に整えることを考えました」

元々テーブル席だった場所を2023年12月に、一度に8名まで利用できる喫煙ブースに変更。現在は1日20名前後が利用する

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現状、同じビルの同じフロアで、喫煙室や喫煙ブースを設置しているお店はない。喫煙環境を整えれば、喫煙者の利用を促すことができ、他店と差別化できるとも塚口氏は考えた。さらに国の助成金制度を使えるタイミングだったことも、導入の後押しとなったという。

当初は店の内装を担当した施工会社に「喫煙室を作りたい」と相談した塚口氏。しかし、配管工事や消防対応、スプリンクラーの設置など満たすべき条件が多い上、ビルのテナントであるため、ある一定以上の工事はビルの管理会社が指定する施工会社に委託する必要もあると告げられた。さらに、総額500万円を超える大金が必要とわかり、喫煙室の工事は断念したという。

シルバーのスクエア型でスタイリッシュな8名用の喫煙ブース。このほか2名用、4名用、6名用も展開されている

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そんなときに社内メンバーから紹介を受けたのが、クリーンエア・スカンジナビアの喫煙ブースだった。「喫煙ブースについて何社か比較してみたのですが、工事も不要で短時間で設置ができること、デザイン的にもスタイリッシュで使いやすく、煙が外に出づらい造りに惹かれて導入を決めました」とその経緯を明かす。

喫煙ブースとは名前の通り、喫煙ができる設置型のブースのことを指す。『李宮』は、数ある喫煙ブースの中でも、厚生労働省が定める法令(2020年改正健康増進法)に準拠したクリーンエア・スカンジナビアの喫煙ブースを導入した。人感センサーにより人が中に入ると可動モードに切り替わり作動する。高性能フィルター搭載でタバコ粒子をほぼ100%補集し、浄化した空気を上部開口部より排出する仕組みだ。

入口にはビニールの仕切りがあるだけ。扉が無い造りにも関わらずタバコの臭いや煙がまったく外に漏れない

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工事不要&数時間で設置完了、定期メンテナンスもあり手間いらずの喫煙ブース

クリーンエア・スカンジナビアの喫煙ブースのメリットは、その使い勝手の良さにもある。導入時のダクト工事は不要で、電源を挿すだけなので最短2時間で設置が可能だ。実際『李宮』も営業終了後に部品を組み立てて設置を行ったため「数時間で完了し、通常営業を止めずに済み、機会損失を防げました」と塚口氏は話す。

また、メンテナンスフリーのため吸い殻回収・フィルター交換などの清掃負担ゼロで「営業後に軽くふくだけで済み、人手不足の今はありがたいですね」と塚口氏は評価する。メーカーによる定期メンテナンスが使用状況に応じて行われるなど、店側の運用負荷が低いことも魅力だという。

さらに、喫煙ブースの設置には、気流や煙の排出に関する技術的な基準が定められており、それがクリアできているかを定期的に計測・記録しておく必要があるが、クリーンエアならこれらの作業もメンテナンス時に行ってくれる。法律への対応も万全というわけだ。店内のレイアウト変更が生じた場合は移設対応をしてくれるなど安心のサポート体制も気に入ったという。

店側で吸い殻回収も不要。厚生労働省が定める「脱煙機能付き喫煙ブース」における技術的基準にも対応

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平日ランチの客数はコロナ禍前よりもアップ! 非喫煙者からのクレームもなし

2023年12月に喫煙ブースを『李宮』に導入すると、オフィスワーカーの間で「あのお店は店内に喫煙ブースがある」と口コミが広がり利用者が段階的に増加。2024年4月のランチの客数は、昨対比を越え、さらにはコロナ禍前よりもアップした。「客数は増加の一途をたどっており、喫煙ブース導入が大きく影響している」と塚口氏は嬉しそうに話す。

「飲食店でこれだけ広い喫煙ブースを入れているお店は少ない。特に喫煙ブースが狭いと、タバコのニオイが服について嫌という喫煙女性も多いのですが、これだけ広いと安心して使えるという声もありました」とその造りの良さにも太鼓判を捺す。このほかにも「食事をした後に喫煙所を探す手間がなくていい」など、喫煙客からうれしい声が寄せられているという。

一方、非喫煙者からの反応はどうなのだろうか。「当店は焼肉店ということで排気力が一般的な飲食店の3倍あります。それでもやはり喫煙ブースからのニオイ漏れを懸念していたのですが、テスト的に5~6人でたばこを吸ってみても、ほかの席への影響はありませんでした。実際、タバコの煙が気になるというクレームが入ったことは一度もありません」といい、喫煙ブースの性能の高さを目の当たりにしているようだ。

「メンテナンス時に計測した風速などをメールでレポートしてもらえます」と塚口氏

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さらに喫煙ブースを設けたことで「スタッフのリスクマネジメントにもつながった」と塚口氏。「これまで喫煙するスタッフは、裏口を通って10分ほどかけてビルの従業員用喫煙所に行かなければなりませんでした。しかし喫煙ブース導入後は、スタッフも仕事の後や休憩時に、店内のブースで喫煙できるようになりました。その結果、変な場所でスタッフが喫煙するリスクや火の元の心配もなくなり、事業者側としては安心できるようになりましたね」と語る。

クリーンエアの分煙機導入が売上アップに直結

厚生労働省が定める法令に準拠し、非喫煙者に配慮しながら喫煙者の取り込みに成功した『李宮』。喫煙環境を充実させたことで他店との差別化にもつながり、売上も客足もアップ。清掃負担ゼロで店舗側の負担もなく、徹底した分煙によりお客への配慮だけでなく、従業員の働きやすさも実現できた。客を呼び込む店づくりの工夫が求められるアフターコロナの今、喫煙環境の整備は他店との差別化につながり、集客の一助にもなるようだ。

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『李宮 新宿アイランド店』
住所/東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワーB1F
電話番号/03-5323-6177
営業時間/11:30~15:00、17:30~22:00
定休日/不定休
席数/126

[提供] クリーンエア・スカンジナビア株式会社

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ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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