朝から行列の渋谷『ビストロ ロジウラ』。人気ビストロが仕掛けるモーニング営業の裏側
渋谷・宇田川町の文字通り路地裏にある『Bistro Rojiura(ビストロ ロジウラ)』。「カジュアルでちょっと気の利いた料理」をコンセプトに、ナチュラルワインと本格的なビストロ料理が楽しめる名店として知られるが、朝8時から14時まで提供するモーニングも好評を得ている。人気店が取り組むモーニング営業の背景を探った。
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なぜ本格的なビストロがモーニング営業を?
モーニング営業をスタートして8年が経った今も、休日には行列ができるほどの盛況ぶり。場所柄や時勢もあり、来店客の7〜8割を外国人観光客が占める。日本人はブランチ感覚で遅めの時間帯に利用するのに対し、外国人は朝食後に観光へ向かうため、早い時間帯に来店する傾向があると、スタッフの諸藤悠里さんは話す。
「当店のようにケータリングやテイクアウト販売などを行っていない小さな店にとっては、日々の営業の売上がすべて。ディナーだけだと日によって波がありますが、モーニング営業でその分を補填できるのはメリットだと思います」
モーニングで初めて利用したお客がディナーへ、ディナーのお客がモーニングに、という集客の相乗効果もあるという。
「売上やスタッフのスキルアップに加え、夜のメニューの幅が広がるなどの効果もあります。そして何より、お客さまの反応から直接得られる喜びが大きいです。当初からメニューを大幅には変えておらず、今後もこのままのスタイルで営業を続けていく予定です」
8年間、不動の人気を誇る理由。それは、カジュアルなモーニングでも一切妥協しない、ビストロとしての高い品質にあった。
モーニングでも、ビストロらしい手間暇のかかった料理を提供
モーニングのメニュー表には「あんバターリコッタチーズサンド」(660円)、「ベーグル クリームチーズとサーモンとトマトジャム」(1,420円)など12品もの料理がラインアップ。中には「チキンカレー」(1,340円)のような、しっかりとした食事メニューも。いずれも食指が動く品々で、思わず悩んでしまう。
特に人気の「フレンチトースト 自家製ベーコンとブッラータチーズ」(1,580円)は、この一皿のために自家製の食パンやベーコンを仕込み、ブッラータチーズは近隣の『渋谷チーズスタンド』のものを使用。さらに食パンを卵液に一晩漬け込むなど、手間暇をかけた逸品だ。
「ビストロが作る朝食として、食材を厳選してきちんと手をかけた料理を提供しています。自家製という点から『おいしそうだから食べてみたい』と感じていただけているようです」
ドリンクも目黒『SWITCH COFFEE TOKYO』の豆を使った「コーヒー」(600円)をはじめ、「ブレンドハーブティー」(720円)、「自家製ジンジャーエール」(830円)など豊富にそろえる。アルコールも用意しており、ナチュラルワインはグラスが1,100円〜、ボトルも夜と同様のラインアップで楽しめるのは、ビストロならではだ。
