朝から行列の渋谷『ビストロ ロジウラ』。人気ビストロが仕掛けるモーニング営業の裏側
モーニングのイメージ定着が課題。ディナーの価値を高めるための対策とは
一方で、ディナーと並行してモーニング営業を行う上での課題はないのだろうか。その問いに、諸藤さんはこう答えた。
「強いて挙げるなら、モーニングのイメージが先行し、当店をカフェとして捉えて夜に来店される方がいらっしゃることでしょうか。ナチュラルワインと料理をしっかり楽しんでいただくというコンセプトと、お客さまの来店目的との間にギャップを感じることがありますね」
その対策の一つとして、夜は料理の単価を上げ、アラカルトに加えておまかせコースも導入した。アラカルトは前菜が12〜14種類(750〜2,600円)、メインが5種類(4,500〜5,800円)、デザートが3種類(970〜1,100円)という構成だ。
「鶏白レバーペーストと自家製パン」(990円)や「仔羊のロースト」(5,400円)といった王道のビストロ料理を中心に、「カブとアオリイカのソテー ケイパーのラヴィゴットソースとデュカ」(2,420円)や「タコのソテー じゃがいもとモッツァレラのピューレ フヌイユのソース」(2,520円)など、旬の食材とシェフのオリジナリティが光る料理もそろえる。コースはアミューズ、前菜4品、魚料理、肉料理、デザートにパンが付いて9,800円だ。
「前菜からデザートまで、一連の流れで食事を堪能していただきたいので、当店としてはコースをおすすめしています。その意図も徐々に浸透して、今ではお客さまの半数ほどがコースを選ばれますね。決して安くはない価格ですが、予約制ではないので気軽に注文していただけるのが利点です」

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