新橋の居酒屋『ひまり商店』オープン初月から月商1,700万円! 口コミ爆増のSNS活用術とは
高級感内装で客単価5,000円のギャップ戦略。デートから接待まで対応
もともと商社勤務だったが「自分の飲食店をオープンしたい」という夢を追いかけ、海外の日本食レストランに転職した林氏。帰国後は神田、赤坂、前橋、渋谷と次々に飲食店をオープンした。新店舗に新橋を選んだのは、物件視察時に「勝てるイメージが湧いた」からだという。
「新橋はサラリーマンの街で、安さに振り切っているお店が多いですが、一方、ゆりかもめ沿線では催事があるし、虎ノ門の方から歩いて来ることもできる。千葉や神奈川、埼玉に行くアクセスもよく、“集合地”であることにすごくポテンシャルを感じたんです。サラリーマンだけをターゲットにするお店ではなく、いろいろな利用シーンで使えるお店を作れば、土日も売上は伸びるだろうという算段でした」
とはいえ、街の性質上、やはりサラリーマンも意識しないわけにはいかない。落ち着いたトーンでまとめられた内装は、サラリーマンに好印象を与えられるメリットがある。
「今は『会社の飲み会には行きたくない』という若者が多いと言われています。そんな中で、若者が『この店だったら行ってもいいな』と思えるようなお店作りをテーマとして持っていました。そして、どのような内装にすれば入店した時にインパクトを残せるかも重要です。高級感のある内装なのに価格が安ければ良い意味でギャップが生まれ、リピートにつながります。当店の客単価は5,000円ですが、8,000円でもおかしくない内装にすることで、お客さまの満足度は上がるのではと考えています」
高原価率の生牡蠣を429円で提供! 1日40個売れる人気メニューで満足度UP
『ひまり商店』のフードとドリンクを合わせた原価率は32%前後。フードの人気メニューは、1日に約40個売れる「殻付き生牡蠣」(1個429円)や「和牛あぶりゆっけ」(1,408円)など。生牡蠣は1個あたり200円ほどで仕入れており原価率は高いが、あえて低価格で提供することでお客の満足度を高めている。
ドリンクは生ビールや角ハイボールなどの定番商品の人気が高いが、レモンとライチで作られた自家製シロップを使用した「ひまりハイボール」や「ひまりサワー」(各638円)なども好評で、林氏は「最初に注文するお客さまは多いです」と語る。
全国各地から集めたバラエティ豊富な日本酒も同店の特徴。グラス418円の「菊正宗」といった定番から1合2,068円の「新政(秋田)」などのプレミアム日本酒まで取り揃え、口コミで言及されることも多いようだ。

