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稀代の美食家が語る料理と器の関係。一流料理人が器にこだわる理由とは?

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料理人が支える「有田焼創業400年事業」

日本磁器の原点である有田焼が、今年創業400年を迎えた。これを記念して、現在「有田焼創業400年事業」が進行中。飲食業界からも有名料理人が続々と参加し、有田焼の素晴らしさを世に伝えている。

たとえば『DINING OUT ARITA with LEXUS』というイベントでは、シンガポールのカリスマシェフ、アンドレ・チャン氏が、“器と料理の究極のマリアージュ”をテーマに一夜限りのディナーを披露。チャン氏と7つの窯元が協力し合い、独創的なコース料理をつくり上げていた。

また銀座『六雁』の料理長・秋山能久氏も、「有田焼創業400年事業」へ積極的に参加している料理人のひとり。今年5月に有田町で開催される「世界料理学会」ではディレクターを務め、料理人の枠をこえた活躍でこの事業を支えている。

料理人が器を開発する時代に

言うまでもなく、料理と器は切っても切れない関係にある。旨い料理は美しい器によってさらに完成度が増し、逆に器自身も、料理を盛られることでその素晴らしさが際立つ。料理人が器の未来を憂い、伝統工芸のためにひと肌脱ぐのは当然と言えるだろう。

ちなみに上で紹介した『六雁』の秋山氏は、有田焼のイベントに参加するだけでなく、実際に有田焼の器のプロデュースまでおこなっている。自らが“究極の美を詰め込んだ”と評するその器は、卵のような形状、そして真っ白な色味が特徴でまるでアート作品かのような趣きを感じることができる。もともと『六雁』は料理や空間の演出に大変なこだわりを持つ店だが、器に対しても同じく“演出力”を求めているようだ。

秋山氏のように自分で器を開発する料理人はまだまだいる。たとえばミシュラン二ツ星店『エディション・コウジ・シモムラ』の下村浩司氏もその中のひとり。下村氏は「シモンシリーズ」と名付けたテーブルウェアを開発しており、自らの店舗で使用しているほか一般への販売も実施。食事の時間が楽しくなるような斬新なデザインが話題を呼んでいる。

稀代の美食家が語る料理と器の関係

器といえば北大路魯山人の作品を思い浮かべる方も多いだろう。彼は大変な美食家としても知られているが、彼が遺した器と料理にまつわる言葉が印象的なのでご紹介したい。

「料理と食器とは相離れることのできない、いわば夫婦のごとき密接な関係がある。料理を舌の先に感ずる味だけとみるのは、まだ本当の料理が分らないからである。うまく物を食おうとすれば、料理に伴って、それに連れ添う食器を選ばねばならぬ。もちろん、ひいては料理は食う座敷も、床の間の飾りもすべてがこれに伴ってくるが、そのもっとも密接なる食器について意を用いることが、まず、今日の料理家に望まねばならぬ第一項であろう」
※著書『魯山人の美食手帖』(角川春樹事務所)より

「器と料理は夫婦のごとき関係である」、「空間演出も大切だが、まずは器」。“食”を心底楽しむために、料理が持つ風情や、食する環境を重んじてきた北大路魯山人だけに、この言葉には誰もが納得するだけの説得力がある。料理において器の重要性はすでに語りつくされているが、有田焼創業400年を機にいま一度器の大切さを考えてみるのもいいかもしれない。

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