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世界的に過熱する飲食店の宅配ビジネス。米国、日本、韓国の現状を比較

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飲食系のITサービス、いわゆる“フードテック”の躍進がすごい。しかもこれは日本だけの話ではない。世界中でフードテック系企業が誕生し、次々と新サービスを生み出しているのだ。

たとえばアメリカ。市場調査会社「CB Insights」によると、アメリカのフードテック系企業への投資規模は10億ドルを超えて現在も増加中。なかでも宅配ビジネスが急成長しており、最近では「DoorDash(ドアダッシュ)」が1億2,700万ドルを調達して話題になった。

「ドアダッシュ」が提供するのは、スマートフォンアプリを活用した宅配サービス。このアプリを使えば、同社が提携するレストランの料理を約6ドルの配達料で注文でき、指定した時間に届けてもらえる。利用者は家に居ながら本格的なレストランメニューを味わえるというわけだ。

アメリカには「ドアダッシュ」のほかにも、「GrubHub(グラブハブ)」や「Eat24」、「Postmates(ポストメイツ)」といったオンライン宅配サービスがある。いずれも企業側が配達を担い、飲食店は料理を提供するだけ。この手軽さを理由に、配達機能を持たない飲食店も宅配サービスへと参入。現在、シェアNo.1を誇る「グラブハブ」には約44,000店が登録しているという。

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画像は『ドアダッシュ』のキャプチャ

日本の宅配ビジネスの現状は?

一方で日本はというと、集客や予約サービスの成熟ぶりに比べると、宅配ビジネスはまだこれからの印象を受ける。「ドアダッシュ」のように配達までを担うWebサービスは限られており、「bento.jp」や「ファインダイン」などがそれにあたるのだが、いずれも対応エリアは都内の一部のみ。登録している飲食店もまだ少ないようだ。

とはいえ、宅配ビジネスは今後も拡大傾向にあるため、注目すべき市場であることは間違いない。矢野経済研究所によると、2015年度の宅配ビジネスの市場規模は1兆9,864億円。2019年度には2兆1,470億円まで拡大すると予想されている。これには消費者の高齢化、可処分所得の減少などにより、外食産業が縮小し、代わりに中食産業が増加するという予想が背景としてあるわけだが、こうして予測される未来に備えるためにも、飲食店としてはさまざまな可能性を探っていく必要がありそうだ。

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画像は「bento.jp」のキャプチャ

韓国ではアプリを通じて毎月400万件の注文が

さて、日本ではなかなか広まらない飲食店の宅配ビジネスだが、お隣の韓国ではすでに生活インフラとして浸透しIT化も進んでいる。その市場の60%を抑えるのが「配達の民族」というデリバリーアプリだ。

「配達の民族」に登録している飲食店は約14万店。毎月400万件の注文がアプリを通じて行われるという。2014年にはゴールドマン・サックスから43億5200万円を調達したことでも話題となった。

また、昨年は「LINE」と提携し『LINE Wow』というデリバリーサービスを開始。満を持して日本へ乗り込んできたわけが、1年を持たずにあえなく撤退した。そもそも飲食店の料理をデリバリーするという文化があまり浸透していない日本では、結果を出すことはなかなか難しいようだ。

競合が少ない今こそ狙い目!?

昨年、「bento.jp」が日本最大の宅配サイト「出前館」と提携。これにより配達機能を持たない飲食店でも、「出前館」への掲載が可能になった。まずは都内の一部地域からのスタートらしいが、「bento.jp」の機動力と「出前館」の集客力は大きな武器になるはずだ。

このように日本の宅配ビジネスは日々進化している。成熟していない現在は、逆に言えば競合が少なく大きなチャンスでもある。中食分野への進出を計画する飲食店は、一度検討してみてはいかがだろうか。

<関連記事>10年後の飲食業界を大胆に予想! 「FOODiT TOKYO 2016」が考える未来の外食産業

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