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夏の集客方法を人気ビストロ『クラフトマン』に聞く。王道から店独自のアイデアまで3つの手法を紹介

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31種類の樽生ビールは毎日5~6種類入れ替わり、1週間ほどで総入れ替えに。フルーツビールは、常に3種揃う

2、フルーツビールなどの夏気分を盛り上げるドリンクを用意

この店の主役であるビール自体がそもそも夏にぴったりだが、その中でも特に“夏向け”としておすすめしているものはあるのだろうか?

「あまりビールに詳しくない方には、フルーツビールがご提案しやすいですね。夏の時期には、たとえばマンゴーやパイナップル、グレープフルーツなど、いかにも夏らしい印象のフルーツビールもブリュワーさんから仕入れています」

特に女性客が多い店なら、フルーツビールは非常にウケが良さそうだ。

「ジメジメしている時期や暑い時期には、酸味のあるビールやのど越しのスッキリしたビールも仕入れています。ツウの方ですと、フルーツビールでは物足りないという方もいらっしゃいますので、これらを最初の1杯としておすすめすることもありますね」

『クラフトマン』では31のビールをフラットに扱っており、メニュー表の中で特定のドリンクだけ目立たせることはないというが、季節に合ったものはスタッフとゲストとの会話の中できちんとおすすめできるようにしているそうだ。

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木を基調とした、ぬくもりと開放感のある店内。カウンター席も充実し、一人でも立ち寄りやすい

3、賑わいを感じさせる雰囲気づくりも大切

さらに、夏向けメニュー以外の集客対策についても聞いてみた。特に大々的なフェアなどは行っていないそうだが、ウェイティングのゲストへの対応の中に、“夏ならでは”のポイントがあるという。

「店内の入り口付近に、普段あまりお席としてはご案内していない、狭めのカウンターがあるんです。また入り口の外に階段があり、その壁にはちょうどカウンター代わりになる板のようなものがついています。テーブル席が満席の場合、夏に限ってはこれらの場所をスタンディングバーとして捉え、“お席が空くまで、こちらで呑みながらお待ちになりませんか?”と積極的にご提案しています」

冬場に外で待ちたいというゲストはあまりいないし、店内の寒さ対策を考えると扉を開けっぱなしにできず、屋外の利用はおすすめしづらい。つまりこの提案は、まさに夏だからこそ実践しやすいものなのだ。

「お客様も夏だからか、ラフに受けて下さるんです。この提案をすることで、お客様の“早く呑みたい”、“せっかくだから一杯呑んで帰りたい”という気持ちに少しでもお応えするようにしています。もちろん、集客の面でもプラスになりますし、賑わいのある雰囲気づくりにもつながっていると思います」

店の作りや立地にもよるが、屋外の活用法や、ウェイティングのゲストへのサービスについて考えてみることも、夏の集客の大切なヒントになりそうだ。

そして最後にお伝えしたいポイントは、やはり“きちんと情報を発信する”ということ。『クラフトマン』ではFacebookを利用し、旬の食材を利用した料理や珍しいビールの紹介、開栓情報などを写真とともにアップしており、実際に投稿を見て来店する方も少なくないという。

この夏に向けた集客対策を講じたなら、待っているだけでなくどんどん情報を発信し、「夏に選ばれる店」を目指したい。

『クラフト麦酒ビストロ CRAFTSMAN』
住所/東京都品川区西五反田2-18-3 グレイス五反田1F
電話番号/03-6420-3402
営業時間/17:00~翌1:00
定休日/なし 席数/60
http://craftsman-craftbeerbistro.jp/
https://ja-jp.facebook.com/craftsman.craftbeerbistro

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山田彩

ライター: 山田彩

都内の編集プロダクションに勤務した後、フリーランスとして活動を開始。これまでに、レストランや料理人取材をおこなうグルメ系の媒体をはじめ、女性向けライフスタイル、タウン情報、住まいなどをテーマにした雑誌やWEBサイトで編集・執筆業務を担当する。グルメ情報やレシピ本の収集、街歩きが趣味。