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【徹底検証】ファストフード店の「No.1フライドポテト」を超個人的に決定! 5店舗の味を比較してみた

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世界に誇る美食の街「東京」。三ツ星レストランの数は本家であるパリを凌ぎ、“東京で食べられない料理はない”と言われるほど多種多様な飲食店が軒を並べる。そんな世界一のグルメシティ―で生活する筆者の最も好きな食べ物といえば、そうフライドポテトである。

居酒屋に行っても、ビストロに行っても、真っ先に注文するのはフライドポテト。メニューにフライドポテトが載っていないときの絶望感たるや、筆舌に尽くしがたいものがある。こうして外食の度にフライドポテトをむさぼる筆者に、ある日こんな疑問がわいた。

「フライドポテトが一番美味しい店はどこなのだろう……?」

フライドポテトを提供している飲食店として、真っ先に思い浮かぶのがファストフード店だ。しかし一口にフライドポテトといっても、使用するジャガイモや切り方、塩加減によってその味は変わる。となると、どの店が一番美味しいフライドポテトを提供しているのだろう? これは調べずにはいられない……ということで、気になる5店舗を丸一日かけて調べてきたので、その結果について紹介しよう。

一番のお気に入り。『ロッテリア』のシューストリングポテト

今回はフライドポテトを形状別に「シューストリング」「ストレートカット」「ナチュラルカット」「クリンクルカット」「カーリーカット」の5種類に分け、それぞれを代表する店舗に行って「フライドポテトのみ」を試食。その味を比較してみた。なお、フライドポテト本来のポテンシャルだけで勝負してもらうために、味はすべて塩味のものをチョイスしている。

まずは最もオーソドックスな「シューストリングポテト」から。これは細くカットされたタイプで、フライドポテトの王道といえるだろう。ちなみに、このタイプの1位は筆者の中ですでに決まっていた。それは『ロッテリア』のフライドポテトである。

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1番のお気に入りは『ロッテリア』

『ロッテリア』はハンバーガー業界トップの『マクドナルド』に店舗数では遠く及ばないが、フライドポテトに関しては『マクドナルド』にも勝っていると(個人的には)思っている。もちろん『マクドナルド』のフライドポテトはファンも多く、この手の調査では人気ランキング1位を何度も獲得している。しかしフライドポテトの熱狂的ファンである筆者からすると、『ロッテリア』の方が僅差ながら美味い。そんなロッテリアで提供されている「フレンチフライポテト」がコレだ!

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『ロッテリア』のポテトは強めの塩が特徴

写真では分かりにくいが、『ロッテリア』の「フレンチフライポテト」は『マクドナルド』のものに比べると揚げている時間が長いのか、少し色黒でかなりサクサクしている。また、塩もかなり強めに振られているので、シューストリングの中でもかなり特徴のあるフライドポテトといえるのではないだろうか。

このあたりは好みが分かれると思うが、筆者の中でフライドポテトは「サクサク」と「ホクホク」が上手く両立していて、多少塩加減が強いものほど高評価となる。その条件にあてはまる『ロッテリア』のフライドポテトは最も好みのタイプだといえるのだ。

さて、今回はフライドポテトの美味しさを以下の3つの項目で評価してみた。

・味……ジャガイモと塩の両方を加味した「味」
・サクサク……表面のサクサク感
・ホクホク……中のホクホク感

ロッテリアはこれから食べるフライドポテトを比較する上での基準とするため、ひとまずすべての項目を7としておいた。

■評価
味:7
サクサク:7
ホクホク:7
合計:21点(30点満点中)

“生命の塩”ってなんだ!? 『モスバーガー』のストレートカットポテト

続いてはシューストリングよりも太めに切って揚げた「ストレートカット」のフライドポテトだ。ストレートカットを代表するお店として思い浮かんだのは『ケンタッキー』と『モスバーガー』だった。両方とも美味しかった記憶があるのでどちらにしようかしばらく悩んだが、『モスバーガー』のホームページを改めて見てみると、なんでもここのフライドポテトには「生命の塩」と呼ばれるパタゴニア・ソルトなるものを使用していることがわかった。

「ほう、そんな大層な名前の塩が知らぬ間に使われていたとは」。というわけで今回は、このかなりの期待感を煽られる塩を使ったフライドポテトを味わうために、『モスバーガー』に行くことにした。

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ファストフード店の中で2番目に店舗数が多い『モスバーガー』

ちなみに『モスバーガー』は日本のハンバーガーチェーン店の中で、店舗数が1470店と『マクドナルド』に続いて2番目に多いのだとか。

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「生命の塩」を使用したフライドポテト

モスバーガーの「フレンチフライポテト」は、ほかの店舗のものに比べてかなりの色白だ。しかし太めにカットされているだけあって、1本でも存在感がスゴイ。

肝心の「生命の塩」についてだが、コクというか深みというか、やはり普通の塩とは違うものが感じられた。この味を上手く表現できないのが悔しいが、とりあえず“一味違った塩である”ということだけは伝えておこう。しかし、サクサク感があまりないのと塩加減が薄かったので、個人的にはロッテリアの勝利とさせていただく。

■評価
味:6
サクサク:5
ホクホク:9
合計:20点(30点満点中)

オーブンで調理したポテトを提供。『サブウェイ』のナチュラルカットポテト

ナチュラルカットポテトとは、ジャガイモをあえて皮を残したまま切って揚げたフライドポテトのことだ。今回ナチュラルカットを代表する店舗として選んだのは、サンドイッチを主力商品として提供する『サブウェイ』である。じつはサブウェイには生まれてこのかた一度も行ったことがなかったので、そこで売られているフライドポテトを食べるのも初めてだった。

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サブウェイは世界的に見ると、「世界最大のハンバーガーチェーン」なのだとか

注文して初めてわかったのだが、『サブウェイ』ではポテトをオーブンで焼いて仕上げているらしく、油は使っているものの商品名は「オーブンポテト」というらしい。『サブウェイ』のホームページによると、カロリー量が一般的なフライドポテトの約半分となっているそうなので、「ポテトは食べたいけど太りたくない!」というわがままな方にオススメだ。

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オーブンで焼き上げる『サブウェイ』のポテト

この「オーブンポテト」を一口食べてすぐに思ってしまった。“ウ…ウマイではないか!”。味はかなり濃いめで塩気が強く、表面は「サクサク」というよりも「カリカリ」している。そして何よりもほかの種類にはない“皮の触感”も感じられ、「今、自分はジャガイモを食べているんだ!」という実感をより味わうことができた(オーブンで焼いているので、正確には「フライドポテト」とは呼べないかもしれないが……)。

“『ロッテリア』を超えるポテトなんてあるワケない!”と思っていたが、早くも3店目で『ロッテリア』を上回る点数をつけてしまった! 暫定1位となった『サブウェイ』を超えるポテトは存在するのか、残り2店が非常に楽しみである。

■評価
味:8
サクサク:7
ホクホク:8
合計:23点(30点満点中)

東京で大人気のお店。『シェイクシャック』のクリンクルカットポテト

続いてはギザギザした形でおなじみのクリンクルカットポテトだ。ここからは店舗選びも少しマニアックな方向になってくる。今回筆者が代表店として選んだのは、2015年にアメリカからやってきた『シェイクシャック』。高級バーガーブームの先頭を走る人気店だ。

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写真は「アトレ恵比寿西館」にある恵比寿店

しかし、筆者が食べたいのはあくまでフライドポテトということで、ここでも「フレンチフライ」とドリンクのみを注文させてもらった。ご覧の通り、『シェイクシャック』の「フレンチフライ」はギザギザした形をしている。よく冷凍食品などではこの形で加工されていることも多いが、クリンクルカットでフライドポテトを販売しているお店はなかなかない。

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かなりのギザギザ感

いざ食べてみると思ったほどのサクサク感はなかったが、表面積が大きい分「サクサクしている部分」はとても多い。おそらくこの形で表面が硬くなるまで揚げると「サクサク感だらけ」になってしまうため、あえて表面を柔らかめにしているのだろう。メインのサンドイッチと一緒に食べることを想定してか塩加減はかなり薄めであり、ジャガイモ本来の味が楽しめた。

■評価
味:6
サクサク:6
ホクホク:7
合計:19点(30点満点中)

フライドポテト専門店、『アンド・ザ・フリット』のカーリーカットポテト

最後に訪れたのは、曲線状の「カーリーカットポテト」を販売している『アンド・ザ・フリット』というお店。『アンド・ザ・フリット』は日本でも数少ない「フレンチフライ専門店」で、注文時にお客さんは好きな品種、カット、ディップを選んで注文することができる。つまり、このお店はフライドポテトをカーリーカットのみで提供しているわけではなく、ストレートカット、ウェッジカット、ハーフカットといった、さまざまな形で食べることができるのだ。

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写真は広尾店。そのほかに原宿と横浜にも店舗がある

注文の際は、フライドポテトの入れ物を選ぶところから始まる。写真は「FLOWER」と呼ばれるタイプで、紙の袋に入ったポテトをつまんで食べるようになっている。ほかには2種類のフリットを選んで半分ずつ入れられる「BOX」というタイプもある。

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クルッとした見た目が特徴だ

ところで見て頂きたいのはポテトのクルクル加減だ。ここに来る前からある程度クルクルしているだろうとは思っていたが、なかにはポテコのように丸くなっているものもある。そして肝心の味については、フレンチフライ専門店ということもあってかなり美味しかった。おそらく塩以外にも何か味つけをしているはずだが、ディップなしでも十分に楽しめるほどしっかりとした味わいだった。

それから写真では分からないと思うのだが、表面にジャガイモの皮が少し残っていたので、一口で色々な触感を楽しむことができた。ポテト好きにとってはたまらないお店といえるだろう。

■評価
味:8
サクサク:8
ホクホク:6
合計:22点(30点満点中)

一番美味しかったフライドポテトは?

これら5店舗に独断と偏見で付けた点数を上から順番に並べてみると、以下のような結果となった。

1位 サブウェイ(23点)
2位 アンド・ザ・フリット(22点)
3位 ロッテリア(21点)
4位 モスバーガー(20点)
5位 シェイクシャック(19点)

まさか今までナンバーワンだと信じ続けてきた『ロッテリア』が3位になるとは! どのフライドポテトも美味しかったので甲乙をつけがたいが、サクサク感とホクホク感を上手く両立していた『サブウェイ』の「オーブンポテト」に、ファストフードの“キング オブ フライドポテト”としての称号を(個人的に)与えたいと思う。

全国のフライドポテトを扱う飲食店は、ぜひ一度、『サブウェイ』の「オーブンポテト」を試食してみてはいかがだろうか?

文・写真/Tsuyoshi Kamagata

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ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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