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東大から飲食業へ。髙田賢介社長が仕掛ける個性豊かな店舗戦略と社名「Edge」にかける思い

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株式会社Edge・髙田賢介社長

株式会社Edgeが手掛ける店舗はどれも個性的だ。フレンチをベースとしたモダン・シーフード料理を提供し、ウエディングも行う『Fish Bank TOKYO』や日本の牛肉にこだわったステーキを提供する『NoMad Grill | Lounge』、地元でとれた旬の食材を利用した『Marine & Farm SAJIMA』など、都内を中心に9店舗。東京大学在学中に飲食業界へ足を踏み入れ、株式会社Edgeの舵取りをする髙田賢介代表(40)に経営理念などをうかがった。

長く運営していくことに重きを置き、個性豊かな店舗に

株式会社Edgeが運営する店舗は洋食というカテゴリーの中にあるものの、客層も違えば客単価も異なる。店舗一覧を見て「個性的」と感じる人が多いのではないだろうか。

━━現在7店舗(取材当時、現在は9店舗)を運営されていますが、いずれも個性的で、同一ブランドで大量出店という戦略とは対極をなしているように感じます

髙田社長(以下、髙田) 自分たちが作ったお店が街や場所、建物にフィットするかを重要視して、1つのお店を長く運営していくことに重きを置いています。今のところ、たまたま全部違う業態になっていますが、同一店舗を多店舗展開しないと決めている訳ではありません。

——とはいえ、多店舗展開をしていない今の段階では、出店する度にプランニングの手間や資金が大きくかかってしまいます。

髙田 そこはかかっていますね。こういう業態を出したいと考えてコンセプトメーキング、マーケティングリサーチ、メニュー開発、そういった部分をそれぞれやっていかないといけません。1つのフォーマットを多店舗展開するよりも、コストはかかります。

「ひとつの店舗を長く運営することに重きを置いている」と語る髙田社長

店内プロポーズ1日3組も。「求愛の聖地」の2店舗とは?

髙田社長の言う「1つのお店を長く運営する」という言葉には、顧客との長い付き合いを願う思いが込められている。HPなどを通じて出される代表メッセージの一つが「私達が一番大事にしているものは、お客様が過ごされるお店での時間=体験です」。そこにはその場限り、食事を提供するだけのレストランに終わらないという意気込みが感じられる。

——入社した、結婚した、子供が生まれた、そういう人生の節目では、気がつけばEdgeのお店があったな、みたいなものをイメージしているのでしょうか

髙田 そうですね。例えば『Fish Bank TOKYO』ではウエディングもやっていますけど、その前のデートやプロポーズでも使っていただいています。また、ウエディングをしていただいたお客様が結婚記念日にご来店いただいたり、お子さん少し大きくなったらランチに来ていただいたり、ですとか。

——最近は店内でプロポーズされる方もいらっしゃるとか

髙田 かなり多くいらっしゃいます。『Fish Bank TOKYO』と『MAJESTIC』、この2店舗ではすごく多いです。多い時は1日3組ぐらいでしょうか。

——お客さんがプロポーズをしていると分かるのでしょうか

髙田 いえ、ご予約の際にお客様が私どもにサポートをリクエストされるわけです。例えば、デザートのタイミングで花束と指輪を持ってきてくださいですとか。誕生日のお祝いも兼ねてそこでプロポーズという方もいらっしゃるので、その時は誕生日のプレートに、プロポーズのメッセージを書いたものを用意してほしいというご要望をいただいて、それをお持ちするなどお客様のリクエストにお応えしてご用意します。

——スタッフはカップルにとって非常に重要なポジションとなるわけですね

髙田 そうです。黒子(くろこ)として。

——社長もレストランでプロポーズされたとか

髙田 いえ、私は残念ながらレストランではなかったです(笑)。

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松田 隆

ライター: 松田 隆

青山学院大学大学院法務研究科卒業。ジャーナリスト。スポーツ新聞社に29年余在籍後にフリーランスに。「GPS捜査に関する最高裁大法廷判決の影響」、「台東区のハラール認証取得支援と政教分離問題」等(弁護士ドットコム)のほか、月刊『Voice』(PHP研究所)など雑誌媒体でも執筆。ニュース&オピニオンサイト「令和電子瓦版」を主宰:https://reiwa-kawaraban.com/