すかいらーくHD、全店で24時間営業を廃止へ。「働き方改革」の一環として

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外食大手のすかいらーくホールディングスが、働き方改革の一環として4月までに『ガスト』『ジョナサン』をはじめとする国内全店で24時間営業を廃止すると発表した。
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『ガスト』『ジョナサン』など155店で24時間営業を廃止
ファミリーレストラン最大手のすかいらーくホールディングスは、今年1月から4月にかけて、国内全566店舗(ガスト332店、ジョナサン153店、バーミヤン68店、グラッチェガーデンズ8店、夢庵5店)で、深夜の営業時間を短縮する。このうち現在24時間営業しているのは、ガスト62店、ジョナサン92店、バーミヤン1店の155店舗。平均で2.5時間短縮されるという。
プレスリリースによると、24時間営業を全廃した背景については、
「食とサービスを提供する企業として持続的な成長を目指すためには、従業員の健康に配慮した職場環境づくりが不可欠であると考えています。女性やシニアの方々も活躍いただける社会の実現こそが、雇用の充実につながり、働きがいを生み、結果お客様に最高の店舗体験をお届けできるという考えのもと、このたび24時間営業の廃止を決定いたしました」
としている。さらに今後は、来店ニーズが高いランチやディナーの時間帯に人的資源を集中させ、ITデジタルの活用も合わせたサービスの抜本的改革を図ることで、顧客満足度の向上に努める。また、事業を通じたSDGs(持続可能な開発目標)への貢献を重要課題と位置づけ、サステナビリティの実現や地域社会への貢献、さらには雇用の充実や働きがいの確保に積極的に取り組むとした。

写真はイメージ。画像素材:PIXTA
1972年に24時間営業をスタート、2012年には大規模な営業時間の見直し
同社は、ファミリーレストランの先駆けとして1972年から24時間営業を開始。ピーク時にはグループ内の約2割にあたる728店舗で24時間営業をしていた。近年は消費者のライフスタイルや従業員の働き方が時代とともに大きく変化し、それに対応するために2012年に大規模な営業時間の見直しを実施。2017年には、従業員のワークライフバランスの推進を目的として、約600店の深夜営業時間を短縮している。
ファミレスでは、『ロイヤルホスト』が2017年に全店で24時間営業を廃止し、約8割の店舗で営業時間を短縮した。当初は客数や売上の減少が懸念されたが、サービスの質が向上し、客単価が上昇。既存店の売上高が前年比2%増加したことで話題となった。
今回すかいらーくホールディングスが24時間営業を全廃したこともあり、さらに生産性とワークライフバランスの向上を意識した働き方が拡大していきそうだ。
