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「無人レストラン」は実現するのか!? オートメーション化が進む飲食業界の現在地

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画像素材:PIXTA

飲食業界のみならず、小売業界などにおける慢性的な人手不足が深刻な中、その問題を打破するソリューションとして「無人化」が注目を浴びるようになってからすでに久しい。今回は、現在もまだ検証段階ではあるものの、緩やかに一般化しつつある無人レストランの今を紐解いていく。

【この記事にも注目】サービス自動化で“ほぼ”無人を実現。寿司ブリトー専門店『beeat』の全貌

そもそも無人レストランとは

無人レストランとはオーダー端末やキャッシュレス会計などを用いてあらゆる対応をオートメーション化し、無人でのオペレーションを可能にした店舗のこと。2015年、アメリカ・サンフランシスコで開業したファストカジュアル『Eatsa』による世界初の無人化を皮切りに、現在は世界中で様々な実験・検証が試みられている。

『Eatsa』を訪れた客は、店舗に設置されたタブレットや自身の端末を用いてオーダーや決済を行う。厨房スタッフ、そして出来上がった料理を専用の受け取りロッカーに入れるスタッフ以外は配置せず、店頭における完全な「無人化」を実現した。

まだまだ少ないが、日本にも無人店舗はある

日本では、2018年秋葉原にオープンした寿司ブリトー専門店『beeat sushi burrito Tokyo』が注目を集めた。客はスマホから店舗ウェブサイトにアクセスしてオーダー&決済までを行うため、店舗には注文用の端末などはない。システム開発や導入コストを極限までそぎ落とすことにこだわった結果だ。

『beeat sushi burrito Tokyo』では独自に開発したストアピックアップシステムを導入することで、オーダーや決済、商品の受け取り時間を大幅に短縮。その分店舗スタッフは調理だけに集中できる。またメニューの素材や販売時間などによって、AIが商品の価格(780円〜1,300円)を決めるというユニークなシステムも話題になった。

『beeat sushi burrito Tokyo』の店内。受け取りボックスがずらりと並ぶ。写真は2018年12月の取材時に撮影したもの

2019年6月に日本橋でオープンした『TOUCH-AND-GO COFFEE』も、スマホひとつで自分好みのコーヒーを注文し、指定した時間に店頭で受け取れるシステムを採用。ブラックやラテといったコーヒーのベースからボディ、フレーバーなどの細かなオーダーも、スマホや店頭の端末に入力していくだけで済む。できあがったコーヒーのボトルには、注文者の名前を記載したラベルが貼付され、ちょっとした特別感を味わえるのも魅力だ。もちろん店内での飲食も可能。最もシンプルな「無人レストラン」の形と言えるだろう。

AI先進国の中国ではロボットが大活躍

現状では、ユーザーがスマホや店頭の端末でオーダー&決済したものを、厨房で調理、その後店頭のサービングボックスで受け取る「テイクアウト」手法が主流の中、AI先進国である中国ではさらに一歩先を行く未来型レストランが登場している。

2018年11月、中国・天津市にオープンした『京東X未来レストラン』がその筆頭。オーダーや決済をユーザーのスマホで行う無人レジのほか、調理専用ロボットと配膳用ロボットを導入しているのが特徴だ。調理用ロボットは約40種ものメニューの調理法が事前にインプットされており、そのプログラムに従って調理する。約2~3分ほどの工程で本格的な料理が完成するというから驚きだ。また、配膳用ロボットはサーブするテーブルまでのルートを自動で計算し、1日に500件以上の配膳をこなすという働きぶり。

スタッフは食材をカットしてロボットに入れる人員と、できた料理を配膳用ロボットに乗せる人員のほか、操作に慣れないユーザーをサポートする案内人のみ。最小限の人数で、広い店内をカバーできる仕組みになっている。

『京東X未来レストラン』を運営する「京東集団」が目指しているのは、このスマートレストランを全国展開すること、そしてさらに最適化されたシステムの確立だ。サービスだけではなく、ビッグデータの蓄積による的確な仕入れなど、物流機能を組み込むことまで視野に入れているという。

画像素材:PIXTA

果たして日本に「無人レストラン」は定着するのか

スマートオーダーやスマート決済などは、すでにファストフードなどでも導入されており、確実に今後も浸透していくと思われる。一方で、こと飲食店においては、人間同士の温かみのあるコミュニケーションを求める客も少なくない。顔認識機能により世代や性別に合わせた適切なサービスを提供するAIロボットなどは、そうした層の琴線にふれる可能性もある。リピーターにはよりパーソナルな提案をしてくれるというから、店員とのリアルな人間関係を構築するがごとく、客も通いがいがあるだろう。また、時間別の客単価など、経営に役立てたいデータの分析・マーケティングなどを一任できるのも「ロボット」ならではの利点といえる。

飲食産業における無人化は、今や世界中のIT業界が参入のタイミングを見計らっている状態だ。業界各社がしのぎを削っていくことで、よりハイクオリティな人力不要のシステムを、高いコストパフォーマンスで提供できるようになるだろう。効率的で分かりやすいことに加え、人間の心の充実にも貢献する「温かみ」や「チャーミングさ」といったものも提供できれば、無人化の普及スピードはたちまち加速しそうだ。

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