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正直、利益はほとんどない…、それでも浅草『たんじろう』が“唯一無二の牛タン”にこだわる理由

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「牛たんのローストビーフ丼」は自家製ソース・味噌汁・ミニサラダ・お新香付きの定食で提供。ランチ・ディナー共にオーダー可

美味しさ・ビジュアル・コスパの三方良し。SNS世代を中心に起き始めた波

「まだまだ知名度は足りないし、繁盛店といえるほどでもありませんが、お客様がSNSで拡散してくださるおかげで、『いいね』や『保存』の数が順調に伸びていることを実感しています」と、大久保氏。客は20代が圧倒的に多く、中でも8割が女性客。そのほとんどがSNSからの集客だという。

これだけ手間がかかる品であるにも関わらず、定食で1,980円(税込)というリーズナブルな価格設定も人気の追い風になっている。北海道や沖縄から、浅草観光の目玉として訪れる客も少なくない。「美味しさ」「ビジュアル」「コスパ」の3拍子が揃うことで、感度の高いSNS世代の心を掴んだ。

「とにかく、このまったく新しい牛タンの美味しさをたくさんの方に味わっていただいて、感動を届けたい。正直、利益はほとんどありませんが、一度食べてもらうことで次につながれば」

夜の一品メニュー「白レバーの炙り焼き ねぎまみれ仕立て」。飲み放題付きのコース料理も提供(予約制)

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長年の居酒屋経験を活かし、牛タン以外の一品料理も充実させるほか、塊で取れなかった牛タンはほかの料理にアレンジするなど、さまざまな工夫を凝らしながらこの価格を実現させていると話してくれた。

牛タンという食材に可能性を見出し、ここでしか味わえない価値で、繁盛店への歩みを進める『たんじろう』。今後まだまだ話題になるであろう“牛タンの新境地”から、目が離せない。

店はつくばエクスプレス浅草駅からすぐ。賑わう浅草エリアでありながらゆっくりと食事ができる

『たんじろう』
住所/東京都台東区西浅草3-2-9
電話番号/050-5262-9445
営業時間/ランチ12:00〜15:00、ディナー17:00〜23:30
席数/28
定休日/月曜(祝日の場合は営業・翌火曜が休み)

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。