飲食店で働く上でメイク、ネイル、アクセサリーはどこまで許される? 男女差はあるの?
画像素材:PIXTA
ネイルはNGな店が多いが、許容される場合も
従業員のネイルアートやマニキュアを禁止している飲食店は多い。食べ物を扱う飲食店従業員は、手洗いや消毒で手の清潔を保つことが欠かせない。ところが、爪を伸ばしていると、爪の間に雑菌が繁殖しやすくなる。爪の間には垢や食べ物のカス、水分が溜まりやすいためだ。こうした状態は実際に不潔なだけでなく、お客様にも衛生面で不安を抱かせかねない。
なかにはネイルアートやマニキュアを派手だと感じ、食事の場にふさわしくないと感じるお客様もいるだろう。また、ネイルのパーツや剥がれたマニキュアの欠片が食事に混入したり、長く伸ばした爪の先が配膳する皿に入ったりする可能性もある。こうした理由から、飲食店ではネイルアートやマニキュアをするのは望ましくないと考えられている。
ただし、業態・業種によっては従業員のネイルを許可している店もある。ホールスタッフのみ、それもナチュラルなマニキュアのみという場合も多いが、どうしてもネイルをしながら働きたい人は確認してみよう。
画像素材:PIXTA
【注目記事】『しゃけスタンド』が女性客に選ばれるのはなぜ? 「立ち飲み」でも居心地がいい、その理由
飲食店で男性のヘアカラーやメイク、ネイルはNG?
ここまで女性の飲食店従業員を想定して髪型やメイク、ネイルについて解説してきたが、男性の場合はどうだろうか。近年は男性でもヘアカラーをしている人が多く、メンズメイクやネイルも一般的になりつつある。
男性のヘアカラーに関しては、飲食業界は他業界と比較して寛容な傾向がある。髪型もお客様に威圧感を与えるものや、長い髪を垂らしたままにしている場合でない限り、ある程度の自由が許容されている。
しかし、メンズメイクやネイルについては、実際にはまだまだ許容されているとは言いがたい。飲食店にはさまざまな価値観の人が来店するため、お客様によくない印象を与える可能性も否定できないからだ。また、ネイルは男女問わず、衛生面の観点からも好ましくない。
ただし、業態によっては男性のメイクやネイルが許容されるところもある。ナチュラルメイクであれば、居酒屋やカジュアルバーなどの店では問題がないこともあるだろう。一方、格式高いレストランなどでは敬遠される可能性があるため注意したい。
アクセサリーは物によっては着用できる場合も
ピアスや指輪、ネックレスなどのアクセサリーを着用NGとしている飲食店は少なくない。これもネイルや派手なメイク同様、清潔感がなく見えたり、料理に混入したりするおそれがあるためだ。ただし、結婚指輪のみOKとしている店は多い。
カジュアルな業態ではアクセサリーの着用を許可しているところもあるが、その場合も、業務に支障をきたさないシンプルなものを選ぼう。帽子などに引っかかりやすい揺れるタイプのピアス、落下しやすいネックレスなどは避けた方が無難だ。
飲食店では清潔感のある身だしなみが優先されるため、仕事中は自分の思い通りの装いが叶わないこともあるだろう。どうしてもおしゃれを諦めたくない場合は、ファッションに関する規定がやさしい店に絞って求人応募するという方法もある。優先事項を自身の中で整理したうえで、仕事とファッションの兼ね合いについて今一度考えてみてほしい。



