坪月商45万円を誇る代々木上原『36.5℃ kitchen』。店を飛躍させたある“裏メニュー”とは!?
裏メニューのリゾットが看板料理に。通販でも大ヒットを記録
さらに客足が増えるきっかけになったのが、開業から3〜4か月後に提供するようになったリゾットだ。前々からホームパーティーで出していたもので、客として訪れた友人のリクエストでメニュー化に至った。このリゾットが評判を呼び、売上が増加。11坪でカウンター8席、テーブル8席という小箱ながら、月商400〜500万円をたたき出すようになった。また、コロナ禍の営業自粛期間中にはご飯に混ぜ合わせるだけで手軽にリゾットが楽しめるソースの通販を開始。自炊派が増えたコロナ禍やキャンプブームによるニーズに合致し、テレビで紹介されたこともあり、累計1万5,000食もの量を販売した。
「リゾットをフックにして来店していただければ他の料理も食べてもらえて、リピーターの獲得につながる。店にとって、武器が一つできたことは強みです。でもフレンチの修業をしてきた自分が、こんなにたくさんのリゾット(イタリア料理)を作るようになるとは思ってもいませんでしたね(笑)」
同じビルの1階に姉妹店『nanca』も開業
連日満席が続くようになりスタッフも増えたことから店舗展開を考えだした頃、たまたま同じビルの1階が空くことに。そこで昨年7月に姉妹店の『nanca(ナンカ)』もオープンした。
「お気に入りの店のことを話す時、“あの店、なんかいいよね”というセリフがよく使われますよね。“なんか”には言葉では言い表せないようなその店の魅力が表現されていると思うんです。この言葉が好きで、店名にしました」
当初は『36.5℃ kitchen』の席が空くまでに利用してもらえるパブのような店をイメージしていたが、店長をまかせたスタッフの料理の腕前を買い、クラフトビールやワインと一緒に小料理が楽しめる店に。「〆そば」という名のラーメンも3〜4種類提供している。
