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明大前『ハイチャイナセカンド』永澤氏と振り返る、居酒屋ビジネス10年の変遷

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中華風の「本日のカルパッチョ」(680円)と「レモネードサワー」(550円)。添えられた野菜やアテ3種も、自分のペースでつまめるのが一人一皿の魅力

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大皿料理から小皿料理へ。外食スタイルの常識が変化

じわじわと高まっていた消費者の健康意識を決定的にしたのは、新型コロナウイルスのパンデミックだろう。前代未聞の体験で、世界中の人が健康の大切さを噛み締めた。また緊急事態宣言下に行われた飲食店の営業停止や、外食控え、マスク会食を経て、感染症対策の基本が定着したことで、外食シーンでの衛生意識はこれまでより格段に高まっているという。

「10年前はグループ来店が多く、大皿料理を取り分けたり、ツマやアテなどを突きあったりしていましたが、今ではそれに躊躇するお客様が増えました。だから大皿よりも小皿で、もっと言えば一人前を一皿ごとに盛り付ける、一人一皿のスタイルも取り入れています。お客様の判断で気兼ねなく使ってほしいから、取り分け用の箸やスプーンはあらかじめ席に用意するようにもなりました」

一人一皿の提供スタイルは、一人呑み需要にもフィットしている。コロナ禍で在宅ワークが増えたことで、個人利用の需要も高まった。店舗デザインの観点では、一人客でも利用しやすいよう、メインに大きなカウンターを配置。曲線的なデザインで、3〜4名の団体利用でも使えるハイブリッド設計になっているのもポイントだ。

カウンターが中心の店内。オープンキッチンにスパイスや漬け込み酒など、目で見て楽しいディスプレイにもこだわった

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松本ゆりか

ライター: 松本ゆりか

東京でWebマーケターを経験した後、シンガポールへ渡りライフスタイル誌やWebメディア制作に携わる。帰国後、出版社勤務を経てフリーライターに。主に中小規模ビジネスや働き方に関する取材・執筆を担当。私生活ではひとり旅とはしご酒が好きなごきげんな人。