坪月商45万円の茅場町『串処小林』。コース主体の“串揚げ割烹”で予約客7割を獲得
中央区日本橋に位置し、東京メトロ東西線と日比谷線が乗り入れる茅場町駅。東京証券取引所をはじめ、さまざまな企業が集うビジネス街でありながら、近年平和不動産による街づくりが進みトレンドをけん引するようなオシャレな飲食店も続々オープンしている注目のエリアだ。
この茅場町エリアのネット予約数ランキングで、連日上位に食い込んでいるお店がある。株式会社FOOD ARCHITECT LAB(以下、フードアーキテクトラボ)が運営する2016年オープンの『串処小林』だ。エリアマネージャーを務める荒川氏に、高い予約数を獲得し続けるコツや安定して売上を立てるための工夫を聞いた。
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2種類の「コース制」を取り入れ、客単価約6,000円を維持
フードアーキテクトラボは、『牡蠣入レ時』『スエヒロガリ』などさまざまな飲食業態を展開している。『串処小林』では、「串セット」(2,630円)と「衣着揚々(いきようよう)コース」(3,960円)のどちらかをオーダーしてもらうコース制を取り入れた。前者は酒のアテ3種に野菜スティック、串揚げ7本が含まれ、後者は先付や椀物、向付、串揚げ5本、箸休め、〆の食事と甘味がつく。テーブルチャージは300円。追加であれば串揚げやアラカルトメニューの注文もできるようなシステムにしている。
このような業態を作った経緯について「茅場町エリアで、串揚げコースを楽しめる既存店がほとんどなくて。揚げ物、特に揚げたエビをゆっくり食べたいというのは普遍的なニーズだと思うのですが、天ぷらは少し敷居が高いですよね。衣が薄い串揚げで、かつおしゃれなお店であれば男性だけでなく、女性にも喜ばれる。その上、コース仕立てであれば、お客さまのセグメンテーションもできると考えました。コース主体であれば予約率も高まるので、お店として仕込みや仕入れもしやすいというメリットもあります」とその背景を明かす。
串揚げは、オリジナルブレンドの自家製衣4種類を食材によって使い分けているほか、ソースではない食べ方を提案している。例えば「椎茸」には醤油ベースの甘めの秘伝ダレをかけ、「天使の海老」には塩とレモンを合わせ、キスには大葉と練梅をトッピングするなど創意工夫に富む。
コース内容は固定しつつも、串揚げと前菜を旬のものにすることで、季節感を打ち出している。
