月商300万円の代官山『Choi.s』が切り拓く、中華×クラフトビールの可能性
ワンオペでも貫く「作り置きなし」。一から作る名店仕込みの中華料理
料理は「麻婆豆腐」(1,600円)、「よだれ鶏」(1,500円)、「ニラ玉」(1,400円)など、オーソドックスなメニューがそろう。『MASA'S KITCHEN』で学んだ料理を中心に、スペイン料理のタコのガリシア風からインスピレーションを受けた「タコの冷菜」(1,500円)や「Choi.s焼売」(4個1,200円)など、オリジナルレシピも組み込んでいる。
料理はすべて前川氏が作り、サービスはアルバイトが1名いるものの、日によっては前川氏のワンオペになることもあるという。
「いろいろと仕込んでおけば営業中の手数が少なくなるとは思うのですが、仕込みが苦手で(笑)。営業中は野菜を切り出す、シュウマイを包む、というところから調理を始めて、味付けに使う合わせ調味料も作り置きはしていません。注文を受けてから一皿ずつ作る方が好きですし、その方がおいしいと思うんです」
そのため、お客を待たせることもある。だが、こまめに声をかけ、調理に時間がかかる場合は、すぐに出せるつまみをサービスで提供するなど、気遣いと工夫は惜しまない。またその点では、「クラフトビールの缶」も重宝するという。ラベルにはビールや造り手などの情報が書かれていたり、知的好奇心をくすぐる製造元サイトの二次元コードが記されていたりするため、お客を楽しませるツールとしても重要な機能を果たすのだ。
多種多彩なクラフトビールの魅力を広めたい
『Choi.s』は、中華とクラフトビールの店としてリニューアルして、今年で4年。月商は300万円を安定して売り上げている。客層は場所柄を反映して近隣の住民や会社員など幅広く、お酒を飲まない人も少なくない。
「いろいろな楽しみ方をしていただきたいので、あえて店側からクラフトビールを推すことはしていません。ただ、やはり自分が初めて飲んだ時のような感動をお客さまにも味わっていただきたい。さまざまなタイプがあるのがクラフトビールの面白さなので、今後もその魅力を伝えていって、苦手な方にも“これなら飲める”と感じられるような体験をこの店でしていただけたらと思っています」
そういった店を目指すため、今後は設備を整えてクラフトビールのラインナップをさらに充実させたいという。盲点ともいうべき中華×クラフトビールの組み合わせには、まだまだ可能性がありそうだ。
『Choi.s(チョイス)』
住所/東京都渋谷区猿楽町1-5 代官山ハイム1F
電話番号/03-6416-4846
営業時間/月〜金12:00〜14:00/18:00〜23:00、土・祝18:00〜23:00
定休日/日曜
席数/カウンター6席、テーブル20席
https://www.instagram.com/choi.s64164846/
