西荻窪のカフェ『yuè』が完全予約制に。“制限”することで得た自由とゆとり
ハーブやスパイスが優しく香る料理とデザート、そして越川祐貴・沙代さんオーナー夫妻がつくる穏やかな空気が人気のカフェ『yuè(ユエ)』(西荻窪)が2025年4月、4年間続けてきたウォークイン形式から完全予約制へとシフトした。完全予約制にすることで、利用シーンを大きく“制限”し、なじみのお客との距離が離れてしまう可能性があることを理解しつつも、多くの葛藤を経て新たな道を進み始めた二人に、その選択の真意を聞いた。
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何にも縛られずくつろげる店を掲げて始まった『yuè』
コンセプトは「旬の野菜と、ハーブとスパイス」。そんな、少し手を伸ばせば届くのにどこか非日常的で、気取らないけど、いろいろな恵みや幸せをくれる存在でありたいと、越川祐貴・沙代さん夫妻が長年の夢だったカフェ『yuè(ユエ)』をオープンしたのは2020年12月のこと。
料理を担当する祐貴さんは、スパイス料理の名店『spice cafe』(押上)や人気洋食店で、スイーツ作りを担う沙代さんは、『cotito』(西荻窪)をはじめとした人気カフェで腕を磨き、来たる夢の実現の日に向けてパズルのピースを集めてきたという。二人が仕立てる料理やデザートからは軽やかにハーブやスパイスが香り、一口進めるごとに味わい深くも涼やかな風をもたらしてくれる。
「『旬の野菜と、ハーブとスパイス』というメッセージは、店を始めることが決まってから話し合って考えました。自分たちができること、やりたいことをつなぎ合わせて、輪郭を固めていった感じです」(祐貴さん)
シグネチャーは、コロッケがメインの『お野菜プレート』。その他、多彩なスパイス使いで遊び心を効かせたカレーやスイーツ、コーディアルシロップなどをそろえ、オープン以来、食事もスイーツも好きなものを好きなタイミングで楽しめる場であることを大切にしてきた。
「『何かに縛られることなく、おいしいものと一緒に好きなようにくつろげる場所』というのが、自分たちが描くカフェ像でした。だから、私たちもそんな存在でありたいなって」
沙代さんも、そうにこやかに笑って見せる。



