『渋谷 半地下酒場』、“部活ノリ”を脱却し年商5億円に。急成長を支えた「組織改革」の全貌
店舗間の不公平をなくすべく、組織図と評価制度を作成
店舗が増えるにつれ、「あの店はずるい」「評価基準がわからない」といった店舗間の不平不満も聞こえ始めた。そこで今井氏は、2023年頃から外部の知見を取り入れる決断をする。
「コンサル会社に勤務する友人に、会社の現状を全て見せました。すると『組織図もない、評価基準もない、これでよく会社が回っているね』と言われて(笑)。そこから1年半かけて、本格的な組織改革プロジェクトが始まりました」
まず着手したのは、組織図の作成と評価制度の可視化だ。いきなり導入するのではなく、半年間のトライアル期間を設け、スタッフへの説明とフィードバックを繰り返した。
「半年に1回の評価面談を実施し、店舗目標、会社目標、個人目標の3軸で評価します。昇給・昇格の条件を明確にしたことで、『何をすれば給料が上がるのか』がクリアになりました。金額設定表も共有し、『次はこれを目指そう』とポジティブな会話ができるようになったんです。結果、店舗ごとの不満はなくなり、モチベーション高く働くスタッフが増えました」
初任給28万円へ。求人媒体×SNSの相乗効果で人材を獲得
制度改革と同時に、採用戦略も見直した。特筆すべきは、評価制度の導入に合わせて初任給を28万円に引き上げたことだ。
「求人媒体を見たとき、他店に比べて見劣りしない水準、かつ生活が安定するラインとして初任給を28万円に設定しました。これが功を奏し、アルバイトから『社員になりたい』と手を挙げるスタッフが急増したんです。ここ1年半で5名をアルバイトから正社員に登用しています」
現在、同社の採用チャネルはInstagram経由が約6割、そして『求人飲食店ドットコム』経由が約3~4割を占める。今井氏は、この2つのチャネルの使い分けに手応えを感じていると話す。
「Instagram経由の応募は、お店のファンでいてくれる子が多く、カルチャーへのマッチ度が高いのが特徴です。一方で、『求人飲食店ドットコム』からは、キャリアを真剣に考えている層や、飲食経験豊富な即戦力層からの応募が来ます。グローバルダイニング出身の幹部・櫻井も『求人飲食店ドットコム』なら社員が集まりやすい』と太鼓判を捺していましたし、実際に『Park in Park』の採用でも4名の採用に繋がりました。感度の高い若手はSNSで、経験や安定を求める層は求人サイトで、とうまく補完し合っています」
また、紹介採用(リファラル)も強力だ。紹介したスタッフには1年間で10万円を支給する制度を運用しており、年間約4名が紹介経由で入社している。
「友人を誘いたくなる会社であること。それが一番の採用ブランディングかもしれません」





