超予約困難店、西麻布『蒼』のすごさの正体。「高鮮度料理」はどうやって生まれたのか?
西麻布交差点近くのビル2階、螺旋階段を上った先にある隠れ家のカウンター8席。わずか14坪の『蒼』の厨房には、日本中のカリスマ生産者から極上の食材が集まる。峯村康資シェフが繰り出す14皿は美食家を魅了し、「The Tabelog Award」のGoldを2023~26年、4年連続で受賞した。
新宿にあるカジュアルビストロのオーナーシェフだった峯村シェフが、いかに日本屈指の生産者から食材を入手できるようになり、半年先まで予約困難の店に仕立てたのか。そこには、細部にまで宿る料理人としての美学と哲学があった。
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レジェンド生産者の美味が集まるプレミアム空間
美食のプレミアム空間でゲストが心待ちにしているのは、愛媛のカリスマ漁師、藤本純一氏から仕入れた魚、神奈川の「さかな人」長谷川大樹氏が厳選した最高級のアカザエビ、上田畜産から届く最高級の但馬牛である但馬玄……。入手困難な極上の素材を巧みに操る峯村シェフのひと皿だ。
「こだわり抜いた最高峰の食材を妥協なく活かし切る」というシェフの意気込みは、「素材の旨みを限界まで抽出する」料理に表れている。現地に足を運び、生産者から直接集めた至高の品々を、産地や背景を理解した上で最適解を求めて調理する。このストーリーあふれるひと皿ひと皿に惹かれて、ゲストは次の予約を入れて店を出る。
ほとんどすべての料理は、素材そのもので味付けする。鯛のコンソメは、もともと保有している塩分とミネラルを活かした出汁。殻から出汁をとることが多い甲殻類も、焼くことでその個性が失われるアカザエビは、焼かずに濃縮させてスープをとる。さらに、ひと皿に3種類以上の食材はのせない。ひと品ひと品の素材感を出すためだ。


