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2026年版「アジアのベスト50レストラン」1位は『ザ・チェアマン』。日本勢は『ラ・シーム』など

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2026年度の「アジアのベスト50レストラン」は香港『ザ・チェアマン』が1位(© William Reed Ltd 2026.)

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2026年3月25日、2026年度の「アジアのベスト50レストラン」の授賞式が開催された。アジアの頂点としてその名を轟かせたのは、開催地でもある香港の『ザ・チェアマン(The Chairman)』だ。飲食店経営者として、この「アジアの食文化の縮図」とも言えるランキングから何を学び、自店の未来にどう反映させていくべきか。最新の結果を紐解きながら、今の時代に求められる「選ばれ続ける店」の条件を考えてみたい。

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香港勢が躍進。日本は『ラ・シーム』13位、『セザン』16位

今回のランキングでは、首位の『ザ・チェアマン』をはじめ、2位に中国八大料理をフランス料理の技法で再解釈する『ウィング(Wing)』がランクインするなど、香港勢の存在感が際立つ結果となった。

こうした強豪がひしめく中、日本からも計8軒のレストランがトップ50にランクイン。日本勢の筆頭となったのは、大阪の『ラ・シーム(La Cime)』だ。13位に入賞し、日本国内で最高位となる「日本のベストレストラン賞」を獲得している。

東京からは計7軒がランクインし、各店が独自の哲学で高い評価を上げている。16位の『セザン(Sézanne)』は日本の食材を駆使した独自の視点によるフランス料理を、21位の『茶禅華(Sazenka)』は中華と和食の融合という独自の世界観を提示した。続いて、ペルーを旅するような食体験を届ける28位の『マス(Maz)』、長い1卓のテーブルでゲストを魅了する31位の『フロリレージュ(Florilège)』、品格ある日本料理を追求する33位の『明寂(Myoujyaku)』が名を連ねている。

さらに、北欧インテリアが印象的な34位の『クローニー(Crony)』や、里山文化を料理で表現し続ける37位の『ナリサワ(Narisawa)』もランクインし、日本の食文化の多様性と層の厚さを改めて印象づけた。

「日本のベストレストラン賞」を獲得した『ラ・シーム』高田裕介シェフ(© William Reed Ltd 2026.)

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美食の潮流を読み解くキーワード。飲食店が取り組むべき「物語」と「持続性」

ランクインした店舗の顔ぶれを見ると、現代の飲食店経営において「単なるおいしさ」の先にある価値が不可欠になっていることが分かる。特に注目すべきは、サステナビリティへの真摯な向き合い方だ。トップ50圏外ながら、環境配慮型ガストロノミーへの取り組みが評価され「サステナブル・レストラン賞」を受賞したバンコクの『バーン・テパ(Baan Tepa)』は、今の時代のお客が「何を食べているか」だけでなく「その店が社会に対してどう振る舞っているか」を重視していることを証明している。

また、昨年から33ランクという驚異的な上昇を見せた北京の『ラムドレ(Lamdre)』は、季節ごとのプラントベースメニューを通じて強固なアイデンティティを確立した。

我々が明日からの営業に活かせる具体策として、まずは「自店のルーツの再定義」が挙げられるのではないだろうか。首位の『ザ・チェアマン』のように、地域の伝統や見過ごされがちな食材に光を当て、それを自店ならではの「物語」としてゲストに伝える工夫が必要だ。

また、ホスピタリティの質についても、ムンバイの『マスク(Masque)』が「アート・オブ・ホスピタリティ賞」を受賞したように、マニュアルを超えた人間味のある体験を提供することが、最終的なブランド価値に直結する。規模の大小を問わず、こうした世界基準の評価軸を自店のスタイルに合わせて翻訳していくことが、次世代のスタンダードを築く第一歩となるだろう。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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