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マクドナルド「元バイト」を1日単位で再雇用。飲食業界で進むスポットワークの内製化とアルムナイ

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写真はイメージ。画像素材:PIXTA

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2026年4月、日本マクドナルドが元アルバイト限定のスポットワーク制度「カムバっ!クルー」を全国導入した。履歴書不要・1日単位で勤務可能という柔軟な仕組みながら、最大の特徴は、自社経験者に限定している点にある。

「自社を知る人材」を再び戦力化するこの取り組みは、飲食業界の人手不足対策において新たな方向性を示していると言える。本記事では、その仕組みと背景、他社動向も踏まえながら、現場で活かせる視点を整理する。

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元クルー限定のスポットワークが持つ即戦力性

従来のスキマバイトは、即時性に優れる一方で、未経験者の教育コストなどの現場負荷が課題とされてきた。これに対し「カムバっ!クルー」は、オペレーションやブランド理解がある人材に限定することで、即戦力性と運用の安定性を両立させている。

「カムバっ!クルー」の試験導入店舗では「説明なしで現場に入ってもらえる」「ピーク時でも安心して任せられる」といった評価が上がっており、繁忙時間帯の補完として効果的に機能しているようだ。

人手不足の構造とアルムナイ活用の必然性

背景にあるのは、飲食業界の慢性的な人手不足だ。厚生労働省によると、飲食サービス業の離職率は26.6%と、全産業の中でも高水準にある。採用と離職を繰り返す構造の中で、都度ゼロから育成する従来モデルだけでは、難しい実情があるのかもしれない。

こうした状況で注目されているのが「アルムナイ(退職者)活用」である。転職経験者の一定数が「元の会社に戻りたい」と考えているという調査もあり、企業にとっては教育済み人材を再活用できる合理性がある。マクドナルドも「いつでも戻れる場所」というメッセージを打ち出し、登録者の拡大につなげている。

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

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串カツ田中、すかいらーくもスポットワークを内製化

同様の動きは他社にもみられる。串カツ田中ホールディングスは、元従業員や経験者をデータベース化し、自社内でスポットワークを完結させる仕組みを採用している。外部サービスへの依存を減らし、コスト削減と人材の質の担保を両立する試みだ。

また、すかいらーくグループも「スポットクルー」を展開し、グループ内約2,600店舗で柔軟な人材配置を可能にした。いずれも共通するのは、外部調達ではなく「自社人材の再活用」を軸にしている点である。

採用は「集める」から「蓄積する」時代へ

アルムナイ活用とスポットワークの内製化は、採用の考え方そのものを変えつつあると言える。単発の労働力を市場から確保するのではなく、自社に関わった人材を資産として蓄積し、必要なタイミングで活用するという発想だ。

この方法は、採用・教育コストの削減に加え、サービス品質の維持やスタッフのロイヤルティ向上にもつながる。また一方で、労務管理や制度設計、データ管理といった運用面の整備は不可欠である。

人手不足が常態化する中、採用は「誰を集めるか」から「誰と関係を続けるか」へとシフトしつつあるのではないか。マクドナルドの取り組みは、その転換点を象徴する事例といえる。今後は、戻ってきてもらえる関係性をいかに設計するかが、競争力を左右する一要素になりそうだ。

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すずきあゆみ

ライター: すずきあゆみ

フリーライター。飲食業界で約8年にわたり接客・調理に携わった経験をもとに、現場目線を大切にした取材・執筆を行っている。現在は食・暮らし・働き方を中心に、インタビューやコラムなど幅広く執筆中。 https://www.instagram.com/ayumisuzuki__/