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電力自由化で年間10万円もお得に!? 飲食店におすすめの新電力会社5社

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いよいよ電力自由化がスタートした。しかし、多くの新電力会社からさまざまな料金プランが発表され、どこを選べば良いのか分かりにくいと感じている方も多いのではないだろうか。そこで首都圏の飲食店向けに、どの新電力会社がおすすめなのか、特に節約できる金額に着目して紹介する。

新電力会社の失敗しない選び方5つのポイント

新電力会社は約800社もある。また、料金プランは、ガス、ガソリン、および通信料金とのセット割もあって、どのように新電力会社を選べば良いのか分かりにくくなっている。そこで、新電力会社を選ぶときにまず必要な確認事項を5つ紹介する。

1、供給エリアの確認
新電力会社によっては、一部のエリアしか電気を供給していない。店舗の所在地が供給エリアに含まれているかをしっかりと確認する。

2、供給の安定性、実績の確認
新電力会社が倒産や撤退する可能性はゼロではない。その場合、契約は新電力会社であっても、今までの電力会社から供給されるので使用上の問題はない。しかし、新たな新電力会社との再契約の面倒さや、次の新電力会社が決まるまでの期間中、割高の電気代を支払わなければならないので供給の安定性、実績の確認が必要である。

3、発電方法の確認
新電力会社を選ぶときに電気代の安さだけでなく、原子力や石油・石炭を使う火力による発電方法は嫌だというこだわりがあれば、発電方法を確認しなければならない。新電力会社のすべてが環境にやさしい発電方法ではない。既存の電力会社と同じところもある。

4、新電力会社の料金プランの確認・比較
電気代の比較をおこなうには、「料金プラン」「セット割」「ポイントやキャッシュバックなどの特典」「契約期間・違約金」の4つを確認して比較する必要がある。

5.サービス提供の開始時期
新電力会社の中にはスタート時期が先であったり、未定であったりしてスタートしていないところがある。

おすすめの新電力会社5社と期待できる節約金額

ここからは電力会社を乗り換えるとどれだけ安くなるのか、実際にシミュレーションをしながら、電気代が安くなる順に新電力会社を紹介していきたい。シミュレーションするモデル店舗は以下の通り。

業態:居酒屋
席数:32席
年間電気代:約72万円
3月の電気代:66,500円

シミュレーションには電力比較サイト「エネチェンジ」を使用。契約は従量電灯B、契約アンペア60Aとする。
※数値はシミュレーションサイトで得られたものであり、あくまでも参考数値

1、Looopでんき(おうちプラン)
東京電力年間電気代…718,549円
Looopでんき年間電気代…624,977円
節約できる年間電気代…93,572円節約

太陽光をはじめとする再生可能エネルギーによって発電をおこなっているLooopでんき。供給する電力の約4分の1が、こうした自然エネルギーでまかなわれている。創業は2011年と若い会社ながら、工場や商業施設、オフィスビルなどの大規模施設ではすでに電力提供をおこなっており実績は十分。2016年5月31日までに申し込めば、基本料金をゼロにするキャンペーンを実施中。

2、ENEOSでんき
東京電力年間電気代…718,549円
ENEOSでんき年間電気代…626,450円
節約できる年間電気代…92,099円節約

ガソリンスタンドで有名なENEOSが提供するサービス。ENEOSはすでに10年以上にもわたり、学校やオフィスビルに電力を提供してきた実績がある。くわえて太陽光・風力などの再生可能エネルギーの活用にも取り組んでいる。ENEOSでんきの利用を2年間約束のうえ契約すると、電気料金が割引される「にねん とく2割」などのキャンペーンを実施中。

3、九電みらいエナジー株式会社(基本プランL)
東京電力年間電気代…718,549円
九電みらいエナジー年間電気代…632,364円
節約できる年間電気代…86,185円節約

九州電力グループに属する電力会社。太陽光・風力・地熱・バイオマス・水力と、さまざまな再生可能エネルギーの開発に取り組んでいる。特に電気の利用量が多い家庭、店舗に向いている電力会社だ。

4、東京ガス(ずっとも電気1/東京ガストリプル割適用)
東京電力年間電気代…718,549円
東京ガス年間電気代…632,695円
節約できる年間電気代…85,854円節約

言わずと知れた東京ガスのサービス。電力は、クリーンエネルギーである天然ガス火力発電を中心にまかなう。ガスはもちろん、インタ―ネット回線までセット割が適用されるなど、店舗にとってもありがたいセットメニューが揃っている。

5、丸紅新電力(プランS)
東京電力年間電気代…718,549円
丸紅新電力年間電気代…633,638円
節約できる年間電気代…84,911円節約

大手商社である丸紅が提供するサービス。丸紅は1990年代から世界各国で電力供給をおこなってきており、風力発電や天然ガス火力発電といった環境に配慮した発電事業も多数手がけてきた。節電・省エネを行うことができる「電力使用状況の見える化」も積極的におこなっており、節電してさらに電気代を抑えたい飲食店にとってはおすすめの会社。

新電力会社へ切り替えのデメリットにも注意

新電力会社へ切り替えることで電気代を節約することはできるが、電気の利用量が少ないと割高になってしまったり、また料金プランによっては契約期間が決まっているので、途中解約すると違約金が発生することもある。事前の料金シミュレーションと契約内容の確認をしっかりおこなう必要があるといえそうだ。

個々の飲食店で事情が異なってくるので一概にどの会社が良いとはいえない。個々に判断してベストな新電力会社を選んでいただきたい。

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阪木朱玲

ライター: 阪木朱玲

IT関連のマーケティング、企画、営業技術担当を長年経験してきたデジタル人間。その反動で気ままに旅に出かけ、旅先での人情とおいしい料理に巡りあえることを楽しむのが大好きな芭蕉気取りの流浪人。長くIT、マネジメント、Webマーケティングがテーマの編集・ライティングを経験。今後は感性を揺さぶる食文化レポートを行いたい。