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飲食店で働くプロに捧ぐ映画8選。名作から「料理人の心得」「食の在り方」を学ぶ

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Photo by iStock.com/RossHelen

個人店を経営する・したい方におすすめの映画

『海のふた』
人気作家、よしもとばななの小説が映画化された『海のふた』は、菊池亜希子演じるヒロイン・まりが、故郷の街でかき氷屋を開くまでのストーリー。「私は私がいいと思うものしか出したくないの」と話す主人公・まりが作るかき氷は、シンプルだけど心のこもったこだわりの味。作中に出てくるかき氷は、「真冬でも行列のできるかき氷屋」として知られる『埜庵(のあん)』の石附浩太郎氏が監修している。メニュー作りや店の内装など、個人店としてどう個性を出していいか悩んでいる方にオススメの1本。

『しあわせのパン』
原田知世と大泉洋が主演を務め、北海道で撮影された同作品は、月浦という湖のほとりに佇むパンカフェが舞台の映画。幸せは、誰かと分け合うことで広がっていく。そう感じさせられるエピソードが、春夏秋冬の北海道の風景と美味しそうなパン、そして個性的な登場人物たちとともに静かに綴られていく。作中に登場するパンと料理はどれも美味しそう。使う器やカトラリー、盛り付けも参考になる作品だ。

産地・食材について学べる映画

『銀の匙 Silver Spoon』
人気コミック『銀の匙 Silver Spoon』が映画化されたこちらの作品は、北海道の農業高校が舞台。高校生たちが酪農に悪戦苦闘しながら取り組む姿からは、食に携わるものなら知っておきたい産地の苦労がうかがい知れる。笑いあり、涙ありのテンポのいいストーリー展開で、気軽に見られる食の舞台裏を学べる映画といえるだろう。

Photo by iStock.com/enjoyphoto80

食との向き合い方を考えさせられる映画

『eatrip』
最後にご紹介したいのは、第33回モントリオール世界映画祭2009にも正式出品されたドキュメンタリー映画『eatrip(イートリップ)』だ。登場するのは築地市場鮮魚仲買人の髙橋皖司や、15代続く茶の名家・武者小路千家の千 宗屋、鰹節問屋の秋山鐘一郎など。食とは一見関係がないようにも思える歌手のUAやデザイナーのヨーガン・レール、俳優の浅野忠信なども登場して、人と食のつながりを綴っていく。監督は、フードディレクターである野村友里。毎日何気なく食べているごはんは身体と心をつくること、人生とは食べる旅。そんなメッセージを感じることができる作品だ。プロとして食を扱う立場にある人なら、誰もが心の片隅に留めておきたいエピソードが詰まっている。

食をテーマにした映画は数多くあるが、どんな映画にせよ共通して言えるのは「食べること」が私たちの人生に深く関わる行為であるという点だ。これらの作品は食に対すること、そして自分の仕事について見つめ直すいいきっかけになるので、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

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オナイウイコ

ライター: オナイウイコ

農業ビジネス系の立ち上げや産地と飲食店を結ぶ仕事を経てデザイン事務所に転職。現在は独立し活動飲食店などの取材記事を雑誌媒体で執筆中。「食」にまつわる動向や法律関連にも詳しく、プライベートでも旅行先でのグルメめぐりは欠かさない。