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繁盛店に聞く「名物メニューの作り方」。集客力抜群のアイデア料理はこうして生まれた

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『肉バル 肉ソン大統領 秋葉原店』「肉ソン・TKG」 380円(税抜)

特製肉ドレッシングを使った、『肉ソン大統領』オリジナルの卵かけご飯

ボリュームたっぷりの「肉ソン・肉肉肉盛り合わせ」や「骨付きタンドリーチキン」などの名物メニューを多く持つ『肉バル 肉ソン大統領 秋葉原店』。肉を美味しく・楽しく食べるためのブランド『北海道 肉ソン大統領』の旗艦店だ。

数あるメニューの中でも特に珍しく感じられるのが、「肉ソン・TKG」。特製肉ドレッシングを使った、同店オリジナルの卵かけご飯だ。青ねぎと肉ドレッシングがかかったご飯に、卵とガーリック醤油を好みで混ぜ合わせていただく。親しみやすい料理に肉バルらしいアレンジを加えたアイデアメニューとなっている。

■きっかけはコンビニのおにぎり!? 異色メニューの誕生秘話
肉とご飯の相性が良いのはいうまでもないが、なぜあえて「卵かけご飯」なのか。同店を経営する株式会社TBIJAPANの広報担当・小松亜衣実さんに伺うと、「当時の料理長がコンビニで“たまごかけごはんのおにぎり”を見て思いついたのがきっかけです」と意外なアイデアの元を教えてくれた。

特製肉ドレッシングは、もともと肉にかけて食べるために開発されたものを、メニューに合わせて改良。現在は北海道の業者に受注生産してもらっているそうだ。使用している肉の部位は残念ながら企業秘密だが、その徹底ぶりにドレッシングへのこだわりが窺える。

■TKGとしても、肉料理としても成立するための工夫
「がっつり派にも満足いただけるように仕上げました」と小松さん。肉の旨味を詰め込んだ特製ドレッシングは味わいにパンチがあり、食欲を存分に掻き立ててくれる。しかし味つけだけが目立っては、「TKG」として売り出すことはできない。卵かけご飯として卵の味も残しつつ、オリジナリティが出るようにドレッシングの量を調節することには大変苦労したという。試行錯誤があったからこそ、「肉ソン大統領の肉料理」として、そして「卵かけご飯」として成立しているのだろう。

■渾身のオリジナルメニューだからこそ、多くの人に食べてもらえる価格に
サイドメニューとはいえ、他よりも随分価格が抑えられている「肉ソン・TKG」。そこにはオリジナルメニューだからこそ価格のハードルを下げ、出来るだけ多くのお客様に食べてもらいたいという思いが込められているそうだ。お客様が「ちょっと面白そう、頼んでみようかな」と思えるきっかけを、価格の観点から作り出している。

現在、同メニューはお客様全体の3割ほどが注文。1人1食の場合もあれば、グループでシェアされる場合もあり、食べ方はお客様それぞれだ。肉料理のお供として、肉バルメニューとしても活躍する、ひそかな人気メニューとなっている。

『肉バル 肉ソン大統領 秋葉原店』
住所/東京都千代田区神田佐久間町2-11 JD秋葉原ビル2F
電話番号/03-5823-4517
営業時間/月曜~土曜17:00~L.O.22:30(ドリンクL.O.23:00)、日曜・祝日15:00~L.O.21:30
定休日/無休

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竹野愛理

ライター: 竹野愛理

食と文学を愛するライター。飲食店取材、食に関するコラム、書評を執筆のほか、食関連のメディアや書籍にて編集者としても従事。趣味は読書と散歩。本を片手に旅行したり食べ歩きをしたりすることが好き。