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「ミシュランガイド東京2019」発表。三つ星は13軒に増加、おにぎり店の掲載も話題に

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三つ星評価のシェフたちのフォトセッション。シェフたちの笑顔が印象的だ

11月27日、レストラン格付け本『ミシュランガイド東京2019』の出版記念パーティが行われた。2008年にアジア初のミシュランガイドとして発行された同書も今年で12回目を迎え、ますます注目を集めている。今年は一体どんなレストランが掲載されているのか。記者会見・出版記念パーティの様子とともに、掲載店舗や今年の傾向を紹介しよう。

【注目記事】「ミシュランガイド東京2022」発表。三つ星は12軒、カンテサンスなど3軒は15年連続

“星付き”飲食店は230軒に。掲載数は世界一

ミシュランガイドでは飲食店を「素材の質」「料理技術の高さ」「独創性」「価値に見合った価格」「常に安定した料理全体の一貫性」の5つのポイントで評価。さらにその総合評価を「そのために旅行する価値のある卓越した料理」として三つ星、「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理」として二つ星、「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理」として一つ星を付けている。

出版記念パーティにて、ずらりと並ぶ世界の『ミシュランガイド』

今回『ミシュランガイド東京2019』に掲載された宿泊施設・飲食店は全部で519軒。そのうち484店が飲食店だ。三つ星と評価されたのは13軒、二つ星は52軒、一つ星は165軒、その他、「5,000円以下で価格以上の満足感が得られる料理」として評価される「ビブグルマン」が254軒となった。

この、星付き飲食店の掲載数は世界一。ミシュランが本社を構えるフランスでもパリ版が発行されているが、こちらの星付き飲食店の掲載数は118軒であり、東京はその数を大きく上回っている。

このことに関して、日本ミシュランタイヤ株式会社の代表取締役社長であるポール・ぺリニオ氏は「良質な食材と、それを調理する素晴らしい腕前の料理人が国内外から集まる東京は、美食都市として世界をリードし続けるでしょう」とコメント。また、ミシュランガイドのインターナショナルディレクターであるグウェンタル・プレネック氏も、東京について次のように語ってくれた。

「ミシュランは世界各国の主要都市でミシュランガイドを発行していますが、東京の料理カテゴリー、星、掲載数の多さは他に類を見ません。東京は世界的に質の高い料理が体験できる魅力的な都市です」

世界的に食の魅力を発信しているミシュランガイドで、東京が重要な位置を占めていることがよくわかるコメントだ。では、一体どんな飲食店が掲載されたのか、発表された飲食店を見てみよう。

出版記念パーティにて乾杯の音頭を取るプレネック氏

三つ星は10年以上の常連店が並ぶ中、『ロオジエ』が返り咲き

まずは大注目の三つ星レストラン。『ミシュランガイド東京2019』に掲載されたのは、以下の13軒だ(出版記念パーティ発表順)。

■三つ星を獲得した13軒
『すきやばし次郎 本店』(寿司)
『鮨 さいとう』(寿司)
『鮨 よしたけ』(寿司)
『麻布 幸村』(日本料理)
『神楽坂 石かわ』(日本料理)
『かんだ』(日本料理)
『虎白』(日本料理)
『まき村』(日本料理)
『龍吟』(日本料理)
『臼杵ふぐ 山田屋』(ふぐ)
『カンテサンス』(フランス料理)
『ジョエル・ロブション』(フランス料理)
『ロオジエ』(フランス料理)

三つ星評価のシェフには、ぺリニオ氏から直接シェフジャケットが着せられる(すきやばし次郎 本店)

発売当初から12年連続で三つ星として評価されたのが、『カンテサンス』『ジョエル・ロブション』『すきやばし次郎 本店』『かんだ』の4軒。さらに11年連続で『神楽坂 石かわ』、10年連続で『鮨 さいとう』『麻布 幸村』が掲載された。

三つ星にランクインした中で、新たに加わったのが銀座の老舗フレンチである『ロオジエ』だ。同店は2010年版で三つ星として評価されており、9年ぶりの三つ星掲載店となった。『ミシュランガイド東京2019』内では、「優美なダイニング、居心地の良いサービス、ソムリエの高い技量など、日本が世界に誇れるレストランといえよう」と絶賛されている。

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竹野愛理

ライター: 竹野愛理

食と文学を愛するライター。飲食店取材、食に関するコラム、書評を執筆のほか、食関連のメディアや書籍にて編集者としても従事。趣味は読書と散歩。本を片手に旅行したり食べ歩きをしたりすることが好き。