約6割の消費者が「テイクアウト・デリバリー」をきっかけに店内飲食を経験。SARAHが調査

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コロナ禍における巣ごもり需要の増加により、テイクアウトやデリバリーを始める飲食店が増加している。そんな中、グルメアプリSARAH(サラ)を手掛ける株式会社SARAHが「テイクアウト・デリバリーと店内飲食の関係性」を調査。今回は、その結果を紹介していく。
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■調査概要
調査方法:Webアンケート方式
調査対象:SARAHを利用したことがある全国の男女
有効回答数:207
調査実施日: 2020年10月16日~10月18日
調査主体 :グルメコミュニティアプリ「SARAH」
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85.5%の人が店内飲食をしたことがない店舗から注文経験あり
調査によると、89.9%の人がテイクアウトやデリバリーの利用経験があると回答。さらに、このうち85.5%の人が、店内飲食をしたことがない飲食店からテイクアウトやデリバリーを行った経験があると答えている。

89.9%の人がテイクアウトやデリバリーの利用経験があると回答
また、日ごろ利用しているテイクアウトやデリバリーの店舗における来店経験の有無について見てみると、「実際に行ったことがある飲食店が多い」(40.3%)という回答が最も多かったものの、「行ったことがある、ない飲食店、ともに同じ程度の割合」が32.3%、「実際には行ったことがない飲食店が多い」が27.4%という結果に。コロナ禍でテイクアウトやデリバリーの需要が増加したことにより、お店に来店しない“常連客”も多く存在していることがうかがえる。

テイクアウト・デリバリーのみを利用する常連客も多い
テイクアウト・デリバリーがきっかけで店に訪れる人も
テイクアウトやデリバリーがきっかけで、店内飲食経験のない店舗に訪れたことがあるのかという質問では、「テイクアウトしたお店、デリバリーしたお店どちらも訪れたことがある」が31.7%、「テイクアウトをしたお店にのみ訪れたことがある」が30.6%、「デリバリーをしたお店にのみ訪れたことがある」が4.3%と、66.7%の人がテイクアウトやデリバリーをきっかけに直接来店した経験があると回答している。

66.7%の人がテイクアウトやデリバリーをきっかけに直接来店した経験があると回答
なお、「テイクアウト・デリバリーはするが訪れたことがない」という人は33.4%だった。6割を超える人がテイクアウトやデリバリーをきっかけに実際に来店した経験があるという状況から、テイクアウトやデリバリーが顧客獲得手法の一つになりつつあることがうかがえる。テイクアウトやデリバリーを上手く利用すれば、イートイン客を増やすことにもつながるだろう。
また、これまでにイートインをしたことがある飲食店でのテイクアウトやデリバリー経験の有無についても尋ねている。すると、「テイクアウト、デリバリーどちらもしたことがある」が33.3%、「デリバリーのみしたことがある」が10.2%、「テイクアウトのみしたことがある」が43.0%と、86.5%の人が経験ありと回答。馴染みの味を自宅でも楽しみたいと感じている人は多いようだ。

馴染みの味を自宅でも楽しみたいと感じている人が多い
消費者は「美味しい料理や飲食店を見つけるのが大変」だと感じている
最後にテイクアウトやデリバリーを注文するときに困った経験について見てみると、最も多かったのが、「どこの飲食店が美味しいのかがわかりにくい」(35.5%)という回答。次に「どの料理が美味しいのかわかりにくい」(27.4%)が続き、テイクアウトやデリバリーでは、美味しい料理を見つけるのに苦労している様子がうかがえる。
また、「見た目など料理のイメージがわかりにくい」(26.9%)や「テイクアウト、デリバリーサービスが多いので注文する際どれを使えばいいか悩む」(26.9%)といった回答も目立った。

どこの飲食店が美味しいのか、探すのが大変だと感じている消費者が多いようだ
今回の調査では、テイクアウトやデリバリーをきっかけとして実際に店舗に訪れる客が一定数いることが明らかとなった。デリバリーやテイクアウトの料理にイートイン利用の際に活用できるクーポンを付けるなど、ひと工夫を取り入れることで、イートイン客を増やすことにもつながるだろう。コロナ禍で大変な状況が続いているが、テイクアウトやデリバリーを上手く利用して、売上アップを目指してほしい。
