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飲食店の「DX」事情をアンケート調査。ウィズコロナ時代に有効なテクノロジーとは?

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「Go Toイート」で集客効果を得られた飲食店が多数

次に、集客に活用しているITサービスについて尋ねたところ、最も多かったのが「Instagram(60.5%)」という回答。次に、「Facebook(54.8%)」、「Googleマイビジネス(46.3%)」が続き、無料で利用できるITサービスを集客に駆使している飲食店が多いことが明らかとなった。また、10月から始まったGo Toイートキャンペーンを利用している店舗も多く、「Go To イート(予約サイトによるポイント付与)」は43.2%、「Go To イート(プレミアム付食事券)」は36.8%という結果に。

多くの店舗がSNSを積極的に活用しているようだ

続いて、特に集客効果が得られた施策についても調査。最多となったのは「Go Toイート(予約サイトによるポイント付与)」で32.4%。Go Toイートキャンペーンにより、一定の集客効果が得られている様子が明らかとなった。先の質問で利用者が多かった「Instagram(25.8%)」、「Googleマイビジネス(18.8%)」、「Facebook(15.9%)」は、それぞれ2割前後の飲食店が効果を実感しているようだ。

Go Toイートの効果はやはり高いようだ

さらに、コロナ禍で効果が得られた集客方法について尋ねたところ、目立ったのが「SNSを使ったメニューや感染防止対策の発信」という回答。このほか、各店様々な集客方法を実践している様子が明らかとなったため、その一部を以下に紹介していく。

・GoToキャンペーンからの来客が多い。今までは予約というものを行っていなかったが毎日予約が入っている。(東京都/カフェ/3~5店舗)
・SNSを使用して感染防止策への取り組みを発信しているほか、メニュー及び席配置の変更やテイクアウトのプッシュを図ったことで、新規のお客様の目に止まり来店していただける機会が増えた。(東京都/カフェ/1店舗)
・SNSでは、来店促進よりも「#宅呑み応援」をうたい顧客に寄り添う姿勢を通すことで安心感をアピールした。(神奈川県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・SNSにて普段は出していなかった特別メニューのアピールをしました。(大阪府/カフェ/1店舗)
・ホームページで、コロナ対策への取り組みを具体的に紹介。ソーシャルディスタンスを確保するための席数の削減や飛沫防止パーテーションの設置など、実際の来客に繋がった。(千葉県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・Googleマイビジネスを活用したWeb予約に繋がった(東京都/イタリア料理/1店舗)

約4割の飲食店が、キャッシュレス決済を導入

新型コロナ対策として非接触型のサービスが注目されているが、実際の導入事情はどうなのだろうか。そこで、コロナを機に店舗で導入した非対面・非接触型システムについて聞いたが、最も多かったのは「特になし(51.0%)」という回答だった。一方で、非対面・非接触型システムでトップとなったのは、「キャッシュレス決済(36.0%)」で、コロナを機に改めてキャッシュレス決済が注目されていることが明らかとなった。

36%の店舗がキャッシュレス決済を導入

コロナ禍の飲食店運営は、リピート客や新規客の獲得に注力

コロナ禍で特に力を入れていきたい事柄について尋ねると、最も多かったのが「リピート客の獲得(62.4%)」という回答。次に「新規客の獲得(53.7%)」、「客単価の向上(39.9%)」という回答が続く。コロナ禍で客足が遠のく中、リピーターや新規客の獲得に注力したい店舗が多いようだ。

コロナ禍においてはリピート客の獲得に力を入れている店舗が多いようだ

最後に、前の質問で回答してもらった課題を解決するために導入予定または、導入したITサービスがあるかについても質問。すると、積極的にITサービスの導入を検討している店舗がある一方で、予算や手間の問題から新たな導入は考えてない店舗も見られるなど、各店様々な考えを持っていることが明らかとなった。

・テイクアウトや配達のネット注文サービスの導入。(兵庫県/専門料理/1店舗)
・顧客管理システムを導入し予約・顧客管理を紙からデジタルに移行。(東京都/フランス料理/2店舗)
・SNS、HPを活用しての店舗商品の通販及びテイクアウトを開始しました。売上的にも10%を超える勢いがあります。(福島県/ラーメン/3~5店舗)
・予約・顧客台帳システム、店内セルフオーダーシステムの導入を検討中です。(東京都/中華/1店舗)
・産直による高品質な食材を発注するシステム。QRコードでメニューを読み込み、注文&決済ができるようなITサービス。(東京都/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

ウィズコロナ時代を生き抜くため、飲食業界にも大きな変革が求められている。様々な飲食店の形があるが、DXの実現も一つの飲食店のあり方として検討してみてはどうだろうか。

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サトウカオル

ライター: サトウカオル

グルメ、ライフスタイル、ITとさまざまなジャンルの執筆を経験。現在は、ポップカルチャー系のウェブサイトでグルメ関連の記事を執筆中。趣味は、料理とネットサーフィン。ネットで気になった料理を自分流にアレンジして食べるのが最近のマイブーム。