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炎上YouTuber酷評のうどん店『さぬき屋島』に行ってみた。ワンオペだけど心温まる良店!

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ネット上のことは「見ていないので気にしていない」

大槻さんはしばらく事件のことを知らなかった。本人たちからの謝罪連絡や、ほかのユーチューバーなど様々な方の訪問があり、事件となっていることを知った。詳細は息子さんから聞いたという。

「インターネットを利用しないから、ほとんど気にならないですね。話題に上るのもそんなに長くないはずですから。人の噂も75日。息子にも言われたんですよ。『1か月ぐらいは様子見ようか。そのうち収まるよ』って」(大槻君代さん、以下同)

大槻さんは笑顔で、明るく話してくれた。ネットで事件のことを詳しく調べていると、ユーチューバーへの批判だけではなく、お店に心ない発言をする人も多くはないが存在している。ご本人がネットを利用されないと聞いて、安堵する自分を感じた。

うどん一杯で成人男性が満腹になれるボリューム感だ

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1983年頃、関東では珍しいさぬきうどん店として開業

『さぬき屋島』の歴史をたどってみよう。この地で開業したのは、大槻さんが40歳くらいの頃。四国出身のご主人と、福島出身の君代さんご夫婦での開業だった。時は、1983年頃と推測される。いりこ出汁と薄口しょうゆ、そしてコシの強いさぬきうどんは現在ほどメジャーな存在ではなかった。客はもっぱら関西出身者が多かったという。

現在のようにワンオペ営業となったのは、およそ2006年頃のこと。ご主人が65歳で他界し、それまで夫婦で行っていた麺の手打ちとつゆづくりは、無理せずできる範囲でやることに決めた。しかし、現在でも味にはしっかりこだわっているという。

「間違いのない食材を使って、自分が美味しいと思ったものしか提供しません。儲けではなく、自分の体力づくりの一環として店を営んでいます」

現在の『さぬき屋島』の一番のこだわりは「お腹いっぱい食べていただくこと」だという。具だくさんのうどんがそれを雄弁に語っている。

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タシロアキラ

ライター: タシロアキラ

大学の教育・研究の記事を中心に20年ほど紙媒体のライターとしてキャリアを重ねる。フリー転身を機に、趣味である食、スポーツ、ガジェットのジャンルでWEB記事執筆にも進出中!