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炎上YouTuber酷評のうどん店『さぬき屋島』に行ってみた。ワンオペだけど心温まる良店!

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『さぬき屋島』がワンオペを続ける理由

大槻さんは現在から9年前、交通事故に遭い腕を負傷。『さぬき屋島』の営業を3年ほど休止することに。傷が癒えてから75歳で営業を再開し、それから6年ほどが過ぎた。現在でもワンオペ営業を続けるのは「日々の張り合いのためというのが大きく、加えて生活の糧のため」という。

現在は昼間と夕方以降の営業であり、昼・夜問わずお酒も提供。平日の夜はなんと23時まで営業しており、カラオケで歌うこともできる。メニューはさぬきうどんのほか、丼物、おつまみメニューも充実しており、「山芋おやき」なるメニューも目につく。長野県の郷土食「おやき」があるのは意外である。

「山芋おやきは、たまたま食べたら美味しかったのでメニューに取り入れました。私もお酒をたしなみますから、おつまみも充実させたいんですよね」

ワンオペ移行後もメニューを増やした大槻さん。きっと来た人を楽しませることが好きで、飲んだり歌ったりすることも好きなのだろう。現在の『さぬき屋島』は、そんな彼女の人柄を感じられるお店になっている。

3年後も、変わらずお元気でいてくれますように

3年後も、変わらずお元気でいてくれますように

『さぬき屋島』の営業は、現時点で「残り3年」

今後も無事に営業を続けていただきたいものだが、じつはあと3年後にお店を畳むつもりだという。

「私も身体が続く限り店は続けたいと思って頑張っています。今のところ、飲食店営業許可が令和8年6月13日までとなっているので、それまで身体が持てばいいのですが、どこか具合も悪くなるだろうし、独りだし……」

大槻さんは今年3月で84歳。この先もワンオペを継続するのは難しいと考えているため、現時点では飲食店営業許可の更新期限の日を営業最終日に予定している。

現在、大槻さんの健康の秘訣は週3回のグラウンドゴルフ。どうか3年後と言わず、末永くお達者で営業を続けていただきたい。

ユーチューバーの事件をきっかけに訪問した『さぬき屋島』だったが、女性店主が今まで歩んできた人生や人柄を知ることができる良い機会となった。飲食店にスピードや効率を求める人には確かに向かないが、この穏やかな空間は今やどこでも味わえるものではない。願わくばずっと続いてほしいお店である。

『さぬき屋島』
住所/神奈川県相模原市中央区千代田4-1-6
営業時間/11:30〜13:30、18:00〜23:00(日曜~21:00)
定休日/月曜・火曜
席数/20

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タシロアキラ

ライター: タシロアキラ

大学の教育・研究の記事を中心に20年ほど紙媒体のライターとしてキャリアを重ねる。フリー転身を機に、趣味である食、スポーツ、ガジェットのジャンルでWEB記事執筆にも進出中!