開業2か月で連日満席の『ブルー ザ スリー』。『渋谷 半地下酒場』今添笑店が表参道で挑む新業態
高級路線の店が多い立地に潜む「日常使い」のニーズ
表参道の飲食事情に明るい今井氏と添田氏は、近隣に気軽に利用できる中国料理店がないことに着目。冨田氏の技術を活かした本格的な中国料理を「カジュアルな日常使いの中華居酒屋」として提供することにした。ランチ相場が1,500~2,000円という立地ながら、昼は900円の「プレートランチ」1種類のみで勝負する。
6種類の日替わりおかずから3種類を選べる楽しさとコストパフォーマンスを魅力にしているが、売上を立てる工夫はスマートなオペレーションにもある。おかずはそれぞれウォーマーに入れてスタンバイしておき、オーダーが入るたびワンプレートに盛り付けるだけ、とすることで提供スピードをアップ。さらに会計はキャッシュオン、片付けはセルフサービスにすることで人件費を削減し、ランチタイムは厨房2人、レジと盛り付けが各1人ずつで、2階はサービススタッフなしという体制で営業している。近隣オフィスビルのワーカー向けに強化したテイクアウトも好調で、昼の売上の約2割を占めるほどだ。
夜のアラカルトは50品。「2人で5品」の絶妙なバランス
一方、夜は時間制限を設けず、ゆっくりと食事を楽しんでもらう雰囲気にシフトする。メニューはアラカルト約50品で、1品580円~に設定。手頃な価格帯で、少人数でも色々な味を楽しめるように2人で5品を目安にポーションを調整している。
定番中華での人気は「特製シュウマイ」や「レアレバニラ炒め」、春巻きなどの手作り点心。エスニック色のあるメニューでは、「クリームチーズきんぴら」や「トムヤム煮込み」などが好評だ。『渋谷 半地下酒場』のノウハウも活かしてナチュールワインやクラフトビール、オリジナルの果実酒などお酒メニューも充実させ、夜のアルコール売上比率は約4割にのぼるという。
