飲食店が注目したい「最新グルメトレンド」。メニューに取り入れて集客力・売上アップ!
飲食店が食のトレンドを把握することは、売上や集客アップに繋がる。実際、弊社のリサーチサービス「飲食店リサーチ」が2023年4月に実施した調査によると、トレンドをメニューに取り入れたことがある飲食店の半数以上が、新規客やリピーターの増加、認知度の上昇など、何らかの好影響を実感していることがわかった。そこで今回は、最新のグルメトレンドについて紹介する。
飲食店が取り入れたい最新グルメトレンド
■ムードフード
ここ数年注目を集めている食のトレンドが、「ムードフード」だ。ストレス緩和など心を整える効果が期待できる食べ物のことで、「ヤクルト1000」や「メンタルバランスチョコレートGABA」などがよく知られている。コンビニで気軽に購入できる商品も増えているが、飲食店が取り入れたい場合は、ムードフードに該当する食材を使ったメニューを考案するなどするといいだろう。
例えば、緑茶に含まれるテアニンや、カカオやトマト、発芽玄米等に含まれるGABAは、ストレス軽減に効果的な成分と言われている。こうした食材を豊富に使ったメニューを考案したり、リラックス効果のあるハーブティーを食後に出したりなど、お客様が気持ちを整えられる食事を提案してはどうだろうか。
■米粉
2023年は、米を使った料理が一大トレンドとなり、おにぎり専門店や米粉が流行した。特に「米粉」の注目度は高く、スイーツやパンのほか、ライスペーパーや腸粉(米粉を使用した広東式点心)など、これまで日本で見かけることが少なかった米粉料理にも注目が集まっている。
こうした米粉ブームは、小麦粉の価格高騰や消費者の健康意識の高まりもあり、今後も継続していきそうだ。政府も8月から「米・米粉消費拡大推進プロジェクト」を開始し、米粉の消費拡大を後押し。11月からは外食チェーンと協力して、米粉を使った料理を提供するフェアも実施しており、米粉の認知や消費が更に広がることが期待できそうだ。
画像を見る■健康志向メニュー
コロナ禍を経て、健康への意識が高まっていることから、外食業界にも「健康志向」の波が訪れている。低カロリーや低糖質、高タンパク、グルテンフリーといった、健康志向のメニューを用意することで、日ごろから健康を意識している人たちを新たなターゲットとすることができる。
また、近年は、食事だけでなく、アルコールメニューにも健康志向が求められている。健康を意識しつつお酒も楽しみたいという消費者向けに、ビネガーを使ったお酒や、ノンアルコール・低アルコール飲料など、健康志向のアルコールメニューを増やしてみるのも良いだろう。
■進化系もんじゃ
Z世代を中心に注目が高まっているのが「進化系もんじゃ」。たとえばフレンチの技法も用いたものや、小麦粉ではなく米粉を使用したものなど、従来の「もんじゃ」にアレンジを加えたものがさまざまな店舗で提供され話題になっている。
居酒屋の締めメニューとして提供されるケースもあり、意外といろんな業態で取り入れられるのもポイントだ。
■新感覚アルコール
若者のアルコール離れが進む中で広がっているのが、従来とは異なるお酒の楽しみ方を提案する動きだ。特に若者を中心に話題となったのが、サントリーの「ビアボール」。炭酸水で割って飲むビールで、味の濃さやアルコール度数など、自由に楽しむことができるのが魅力だ。
このほか、日本酒やワインなどを割って楽しめる商品も登場するなど、自由にお酒を楽しむ文化が加速。このような背景には、アルコールの好みの多様化があるとされており、今後も同様の動きは出てくるだろう。飲食店でも新しいお酒の楽しみ方ができる「新感覚アルコール」を提案してみてはいかがだろうか。
画像を見る■進化系クロワッサン
近年、マリトッツォや生ドーナツなど、パンのトレンドが話題になることが多いが、ここ最近注目されているのが「進化系クロワッサン」だ。その筆頭とも言うべき存在が、ニューヨークロールやクロワッサンロールと呼ばれる丸いクロワッサン。ニューヨークで人気を集めた進化系クロワッサンで、可愛らしい見た目も相まって、日本でも人気が高まっている。
また、このほかにも「クルンジ」という韓国発の平べったいクロワッサンや、めくって食べる「クロワッサン食パン」など、さまざまな進化系クロワッサンに注目が集まっている。今後もどんな進化系クロワッサンが登場するのか、要注目と言えるだろう。
食のトレンドの流行り廃りは早く、気付いたら別のトレンドになっていることもある。最新のトレンドを取り入れるためには、常にアンテナを張っておくことが大切だ。トレンドを上手く取り入れ、売上や集客アップに繋げていきたい。